ゆめ442 『駅のトイレ』 2013年03月08日 02時53分56秒 | だれかのゆめのにっき 駅のトイレの個室。 壁のタイルとタイルの隙間に小さく落書きがされている。 「080-××××-×××× 宇宙の言葉する」 僕の電話番号だ。
ゆめ441 『排水』 2013年03月08日 02時53分26秒 | だれかのゆめのにっき 足元から徐々に水に満たされていく。 くるぶし、膝、腰と水位が上がっていく。 胸、首、顎が浸されて、私は精一杯最後の空気を吸い込んだ。 頭のてっぺんまで水中に没した頃には酸素はすっかり足りなくなっていた。 耐えきれず開けた口の中に水が浸入してくるが、苦しくはない。 私はもう水と同じになっていたのだった。 壁の栓が抜かれて私たちは排水されていく。
ゆめ440 『計数器』 2013年03月08日 02時52分46秒 | だれかのゆめのにっき 道端のガードレールに腰掛けて、カチカチと計数器をいじっている男がいた。 何を数えているのか訊ねると、男は正面を向いたまま無愛想に「幽霊です」と答えた。 「え、幽霊」 予期せぬ答えに私は驚きの声を上げる。 男は迷惑そうにこちらを一瞥すると、私の肩の辺りを見ながら五回ほど計数器を押した。