つわわわわ

上半身が球体に近づきつつある男の、特になんともないブログ

ごんぎつね

2013年02月28日 23時27分10秒 | 冗談
ドォン!

兵十「ごん……お前だったのか……」
ごん「……」
兵十「お前だったのか……おっかあを殺したのは……!」
ごん「……ああ、そうともよ」
兵十「!?」

ムクリ……

ごん「おれのこの牙でばばあの枯れた喉笛をひと噛みさ。うなぎの頭をかみくだくより容易かったよ」
兵十「貴様ァ……!」
ごん「ひひひ。火繩銃を持つ手が震えているぞ兵十」
兵十「黙れ!!」

ドォン!

ごん「ひひひひ……」
兵十「!」
ごん「よせよせ。おれはあやかしだぞ、鉛玉など効かぬわ。無駄遣いはよせ」
兵十「く……来るなあ!!」

ドォン!

ごん「ひひひ……ああ、もったいないもったいない」
兵十「ぐ……」
ごん「さて。そろそろ大好きなおっかあのところに連れてってやろう」

ドォン!

ごん「ウグゥッ」
兵十「!?」
??「狐め。唾のついた鉛玉は覿面のようだな」
ごん「ウウゥ……誰だァ!!」
??「ははあ、見るほど化け物。神様は神様でもこいつはとんだ疫病神様だな」
兵十「加助!」
加助「男・加助、その名のとおり助けに加わりに来てやったぜ」
ごん「ひひ……火中の栗を拾うとはこのこと……わざわざ殺されに来たか! まとめてかかって来るがいい……人間風情が何匹増えようと変わらぬわァ!!」
加助「いくぜ兵十! おかっあどのの弔い合戦だ!!」

ドォン!!!!!


応援ありがとうございました!
新美南吉先生の次回作にご期待ください!!