循環型社会って何!

国の廃棄物政策やごみ処理新技術の危うさを考えるブログ-津川敬

今こそ冷静な目を

2011年03月25日 | その他
◆ご都合主義の枝野談話
 3月23日、金町浄水場から水道水1キログラムあたり210ベクレルの放射性沃素(ようそ)131が検出されたという。国が決めた暫定規制値の300ベクレルより低いが、乳児向け規制値の2倍以上だ。
 枝野を先頭に専門家と称する連中は「(規制値は)余裕を持たせた数値だから大丈夫」というが、300ベクレルは国際水準からみるとベラボーに高い数値なのである。
 かねてから日本には飲料水中の放射能基準がなかった。「そんなもの漏れる筈はない」という根拠なき自信と計算からである。 唯一依拠してきたのはWHO(世界保健機関)のガイドライン「水1キログラムあたり放射性沃素10ベクレル」だった。それがなぜ規制値300ベクレルになったのか。しかもこれを決めたのは大地震から1週間後の3月17日のことである。“福島”がいよいよ危なくなったので 急きょWHOの30倍高い数値を設定し、その2日後の3月19日に「乳児基準100ベクレル」を設定したのだという(日刊ゲンダイ3月25日号)。

◆規制値とは何か
 もともと基準値とか規制値というのはきわめて政治的妥協の産物である。妥協とは政官財の判断と合意であって国民は常に蚊帳の外であった。
 現在も水俣病に関わりを持っている福岡の弁護士がいう。「水俣事件直後、政府は『魚肉1グラムあたり4ppm以下なら食べても大丈夫』などとバカなことをいっていた。ある数値が示されるとそれ以下なら安心という気になる。しかしほどなくそれ以下の数値が示される。ではそれまでの数値は何だったのか。それまでは安全で、変わった途端に危険になったのか」。
本来、規制値というなら0とすべきだろう。それができないなら危険値というべきだ。これ以上になったら危ないと事業者が死守すべき数値であり、絶対に超えてはならない数値なのである。

◆菅の悪運・株の買い時
3月10日まで、菅内閣は虫の息だった。11日以降、それが一転、菅はやたら露出したがり、それが一定の効果を生んだ。あるメディアのアンケート調査によると菅内閣の支持率が上昇中だという。もう少しで引きずり落とせるところだったと自民党が悔しがる。昔から露出が増えれば支持率は上がる。菅に才能があったとすればそのセオリーを熟知していたという一点だろう。
 ミネラルウォーターが爆発的な売れ行きである。だがミネラルウォーターは硬水だ。赤ん坊に飲ませるミルクはミネラル分が少ない水を使わねばならない。水道水を煮沸すればよいともいうが放射能は細菌ではないから無駄な努力である。むしろ放射能の濃度が上昇する危険すらある。そして東京電力は国が全面支援するから東電株の買い時だ。そんな無責任な情報が巷に溢れている。
 いまこそ冷静な目を持とう。
 
 

最新の画像もっと見る