Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

草刈の葛藤

2024-08-20 23:02:01 | 農村環境

 

 先日「炎天下の草刈」を記したが、今回刈ったのは写真の畦畔。これまでにも記しているが、ここの畦畔を初めて草を刈ったのは、もう30年以上前のこと。その際は稲を植えていたから、上の畦畔を刈るのは気を遣った。そもそも畦畔は上の人のものだから「刈る必要はない」とも言えるが、上の人が草を刈らないと稲に草が掛かったりして生育に障害となるため、下の田んぼの人が刈ることは、現在でもあるという。先日会社の先輩にそのことを聞いたところ、伊那市美篶の方であったがも場合によっては刈ることもあるという。今はスパイダーモアを使って刈るから、上の人の畦畔の途中に足を掛けて刈ることになるというが、かつてなら手で刈っただろうから、水田に足を入れて刈っていたことだろう。わたしが初めてこの畦畔を刈った30年以上前に、義父から「鎌1本分刈るように」と言われたもの。当時は今と同じ刈払い機で刈っていたが、いつの間にか写真のように上の畦畔の半分くらいをわたしが刈るようになった。上の水田の方が、途中に足掛けようの足場を作って、それより上しか刈らなくなったため、その間を残しておくのも困ると思い手を出したのがいけなかった。それ以降我が家でかることになってしまったというわけだ。もちろん今は水田を耕作していないので、上の畦畔は全て刈らなくても良いのだが、境界が曖昧なこともあって刈っている。

 さらにいけないのは、写真の通り、畦畔の途中辺りに刈った草が固まっている。もちろんこの草は上の人が刈ったもの。ところが刈ったままにしておくから、重力で結果的に我が家で刈っている範囲に刈った草が覆いかぶさる。それを何も処理しないから、上の人が先に草を刈ると、わが家では刈り倒された草とともに、刈ってない草を刈ることになる。厄介でしょうがないのだが、以前は上の人は草を寄せていたが、今は寄せる雰囲気はなく、最近はいつも上の水田で刈った草とともに下の草を刈払い機で刈っていくという感じなのだ。

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