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旧東部町祢津西宮の自然石道祖神②

2024-08-13 23:03:20 | 民俗学

旧東部町祢津西宮の自然石道祖神①より

祢津建事神社前道祖神

祢津建事神社前道祖神(神社に向かって左側の石)

 旧東部町祢津西宮に歌舞伎舞台が残されている。隣接してあるのが祢津建事神社である。その神社入り口階段右手に3基の石神が祀られている。左側二つは無銘の石で、これが道祖神と思われる。岡村知彦氏の『東信濃の道祖神』には、女石と男石といった対で祀られたと思われる報告がされているが、その「総高」について女石が70センチ、男石が40センチと報告されている。しかし、ここにある二つの石は、それほど高さに違いがない。ということは対象の物件ではないのかもしれない。別に「立石神社」と記されている「単体座像風」と記されている対の道祖神かもしれない。ということは、「立石神社前」とある道祖神は、以下のものかもしれない。70センチの女神は、並んでいるものとは異なり、階段入口横にある大きな自然石なのかもしれない。

 

 

 写真は神社入り口を撮影したもの。階段を上って神社境内となるが、前掲の自然石二つは二つ目の階段を上る際の右手の石積上に祀られている。いっぽうひとつめの階段の手前、左手に石積というか石組みされている石の中に、ひとつ頭飛び出している石がある。この石なら70センチほどあり、該当のものなのかもしれない。いずれにしても、石があちらこちらに、それも整然と並べられているわけでもない石が転がっていると、どれもこれも「道祖神」か、と思えてくる。

 なお、石質は前回の立町のものと同じと思われる。石積の石もほぼ同等と思われ、特別な石質のものを選択した、という風ではない。

続く

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