Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

畦草が水路をせき止める

2018-08-29 23:31:50 | 農村環境

 我が家の庭が草だらけなので、ひとのことは言えない。が、地域によって雑草の管理は大きく異なる。駒ヶ根市から飯島町といった伊南といわれる地域は、比較的よく草刈が行われている地域で、それもほぼトータルによく管理されているという印象がある。この時代であるから、なかなか草刈をできない人もいるものなのだが、そうした管理されていない畦はほとんど目に止まらない。耕作放棄地が多いと草が目立つものだが、そうした地域には耕作放棄地も少ないと言える。

 先日も伊那市郊外のある地域に行くと、水路に草が引っかかって水路から溢れた用水が、大豆畑に勢い流れ込んでいた。すでに水田のように水がついていたから、半日くらいはたっていただろうか。もちろん草を取り除いて溢水を解消したわけであるが、この地域を歩いていると、同じような光景によく出くわすわけだ。前述の場所では、近年水路が整備されたようで、まだ新しいコンクリートの肌を見せた水路の両脇は、溢れた水が水路との間に浸透して、水路方が脆弱化していたわけである。溢水が頻繁に発生すれば、水路そのものの寿命も短期化することになる。とはいえ、この地域を見渡すと、伊南のような畦を見ることはほとんどない。ほぼトータルに畦草管理が良くないといってもよい。加えて、たとえ草刈がされたとしても、刈った草はその場に横倒しされ、いわゆる草寄せなどという作業は、ほとんどの畦で行われていない。そもそも伸びた草を刈るから、横倒しになった草の量も多い。以南のように頻繁に草を刈っていると、たとえ横倒しされていても、気になるほどではないのである。

 たまたま刈られた畦があっても、水路伝いに下っていくと、水路を覆い隠すように草が伸び、伸びた草が水路の中にまで垂れ、たとえば上流から草が少しでも流れ下れば、草むらが支障となって結果的に水路をせき止めてしまう。ようは、畦草管理が悪いおかげで、こんな光景が当たり前のように起きてしまうのである。たまたま出会った水路の管理人は、遠くで草刈をしている人がいると注意して見ているという。そうでもしないとわたしが見たよううな光景があちこちで発生してしまう。そもそもこうした地域では、草を流しても気に留めない人が多いようだ。

 さて、いよいよ水田に赤とんぼが帰ってきている。まさに「秋」である。最近は水田地帯を歩く農業とは無縁の人はいるだろうが、水田の様子に気に留める人は少ないだろう。今年、こうした水田地帯を歩いていて気がついたのは、ヘビがいない。よく仕事で案内していただく方は、盛んにヘビを気にされるが、もちろんヘビが苦手だからのこと。わたしも得意ではないが、絶対出くわしたくないモノというほどではない。今年は、記憶にある限り、一度もヘビに出会ったことがなかった。仕事がら水田地帯を頻繁に歩くが、仕事でも、また我が家の農作業でも、今年のようにヘビに会わなかった年は、今までに一度もなかった。どこへ行ってしまったものか。

コメント


**************************** お読みいただきありがとうございました。 *****