Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

地方から消えるもの

2018-08-21 23:24:31 | つぶやき

 「知らない間」というわけではなく、注意深く耳を傾けていれば告知されていたことのなのだろうが、郵便局のサービスは年々変化している。「前はできたのに」、あるいは「前はやってくれたのに」、加えて「前はこれで送れたのに」というものがことごとく変化していっている。そもそも郵便にかかわることが少なくなった一般人には、あまり知らないこと、だからサービスが変化したなどと気づかない人も多いだろう。ここでいう「変化」とはもちろんサービス「低下」である。

 任意団体の事務局を担っていると、「モノを送る」というかかわりは頻繁にある。だから郵便局とかかわることも多いのだが、とりわけわたしが事務局を担った4年前には、郵便局よりもヤマト運輸との関わりが強かった。そのヤマト運輸でさえメール便の変更があって、今では無縁となったが、その後も人手不足が影響して、ヤマト運輸のサービスも低下しているのだから、郵便局のサービスが低下しても、「当然」と捉える方が当たり前なのかもしれないが…。事務局を担っていなくても、通常の郵便物で最も不便を抱いているのが、不在で荷物を受け取れなかった場合の対応だ。ヤマト運輸も人手不足で再配達のやり方に変化が生じ、こちらから連絡しないと、もはや日中不在の人は、荷物を受け取れるチャンスがほとんどなくなる。先日も月曜日に投函されていた不在通知に反応しなかったら、手元に届いたのは週末だった。配達されている方には迷惑をかけているのだろうが、郵便に至っては、反応しなければ二度と再配達はなくなった。場合によっては差出人に「返送されてしまった」となってしまう。これはあくまでも受取人の不備ではあるが、かつてはこうした不在だった郵便物を、最寄りの郵便局に受け取りに行けば、受け取ることができた。しかし、年々時間外の扱いができなくなっていったと思ったら、しばらく前から集配局のような大きな郵便局でないと、受け取ることはできなくなり、さらにはそうした郵便局も規模によって扱い時間に格差が現れてきて、今や簡単に受け取ることはとりわけ地方では難しくなった。いわゆる「ゆうゆう窓口」というやつ、伊那谷には3局しかないうえに、扱い時間は短い。以前にも触れたことがあるが、ゆうメールをポストに投函したら、料金不足で戻ってきてしまうようなサービスをしておきながら、窓口サービスも低下しているのである。同じことがあると嫌だから、ゆうメールはなるべく窓口に持ち込むようにしている。地方の小さな郵便局だと、「ゆうメール」と表示していても、通常郵便物と思い込んで、「料金不足」扱いにされてしまうのだ。でも通常の定形外などで送るよりは明らかに安価なため、「ゆうメール」はわたしにとって多用するサービス。

 今日、そのゆうメールを郵便に持ち込むと、1キロ以上だったため、いきなり局員はこう言うのだ。「お客さん、この郵便物9月1日から送れなくなります」と。そもそもまだ9月1日以前なので、取り扱いしたあとに説明すれば良いのに、もう送れないとばかり強い口調でそう言われる。さすがに郵便局を多用しているわたしも、このゆうメールのサービス変更のことは知らなかった。ふつうの人ならまったく関知しないこと。ゆうメールの規格外寸法のサービスが、9月1日から廃止になるという。ようは1キロ以上の重さのものは、ゆうメールでは送ることができなくなる。たとえば今まで2キロまでのものなら560円で送れたものが、通常の郵便物だと定形外2キロまでだと、1020円必要となる。もちろんほかのサービスを検討した方がよいわけである。分割できるものなら、1キロ以内に分けるか(1キロ少しオーバーなら)、郵便局ならゆうパックの方が安価となる。ちょっと高価な書籍などは、このサービスの廃止による影響は大きい。出版社などは影響が大きいのでは。

 人手不足なら仕方ない、とみるか、そもそも郵政民営化は、わかっていたことだが地方が捨てられたと思うか、いずれにしても郵便局は年々姿を変えつつある。

コメント


**************************** お読みいただきありがとうございました。 *****