Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

自転車通勤

2005-10-06 08:19:15 | ひとから学ぶ
 通勤で自転車に乗っている。自転車専用道路であったり、歩道であればそれほど気にすることではないが、自転車というのはけっこう危ない乗り物である。寮から会社まで、歩行者専用の道ばかり走れば行けないことはないが、部分的に国道を走る。歩道がないわけではないが、1m程度しかなく、かつ、通勤時間は歩行者が多いので車道を走る。もともと歩道を自転車が走ることじたい、けして安全ではない。常に歩行者が多ければ気を使わなければ、接触しかねない。わたしの家の近くに県道バイパスが一部区間完成しているが、歩道の幅が4mもある。今は、歩行者も自転車も、加えて車椅子もとさまざまな人たちが歩道を通行することを前提にしているから、歩道が異様に広い。こんないるのかと思うし、田舎の周りになにもないようなところで、これだけ幅をとるのは、無駄なようにも思う。耕作車が駐車できるように広くなっているのかと思うと、しっかり車止めがあって、車は入れない。何のためにこんなに広いのか、よくわからない。ついでに、現知事になってから、途中まで開いて道は行き止まりになってしまい、無駄な道はますます無駄になっている。
 そんな広い道ならともかく、通勤途中の国道は、その近くに開いたバイパスより、半分くらいしかない。そこを通勤時に車は走るし、人も歩く。なかなか自転車は危なっかしいから喜ばれない。自転車に乗っていて気になるのは、すぐ後ろに車が来ているのに、その車がなかなか追い越せないでのろのろしていることである。自転車に乗っている側の気持ちとしては、早く抜いてほしいものだが、抜く側にしてみれば、いつふらつくかわからないから、対向車がいなくなるまでなかなか抜かない。神経質な人ほどのろのろと自転車の後ろを走る。乗っている側も気にしなければどうということはないが、わたしは後ろにつかれると気を病む。まず真っ直ぐに走らなければ、と気を使う。気楽なときの方が意外と真っ直ぐ走っているもので、気を使うと逆にふらついたりする。そんな微妙なかけひきが、自転車に乗るとある。
 もう15年くらい前になるが、飯田市の事務所に通勤していたとき、約26kmを夏季だけであったが自転車で通勤した。平らなところならともかく、その時は、家を出るとまず100mの段丘を、約3kmほどの道のりで登った。そこからは上下はあるが、全体的には飯田市に向かって下っていく。朝7時30分ころ出ると、8時ころに飯田市域に入る。そのあたりからは道路は渋滞している。わたしが走った県道は、道幅が約5.5m程度で、センターラインがない道路を、しきりに車が行きかう。だから、自転車が走るには、ちょっときびしい。市街地に入ると、渋滞している車をよそに歩道をスムースに進める。到着は8時15分ころである。約45分ということで、車で行っても40分くらいはかかるから、けっこう自転車でも早い。そのころは、タイムトライアル的に真剣に走っていた。だから、わたしを車が抜くには、登り道か、対向車がないときに、けっこうすばやく抜かないと、すぐにカーブが迫ったり、対向車が来てしまう。そんな嫌な障害物だから、中には幅寄せする車もある。こちらも40kmくらい出しているところを、かするように60kmくらいのスピード抜かれ、駄目かと思ったこともあった。自転車と自動車というのは、同じ左側通行でありながら、共存できない乗り物だとつくづく感じたものである。また、夜中12時過ぎまで仕事をしていて、それから自転車で帰ることも当時は何度もあった。ある時、自動車も自転車がそんな遅い時間に走っているということにびっくりしたのか、急なカーブの手前で焦ったように抜かれた。その際、抜かれた車に気をとられすぎていて、カーブに近づいていることに気づくのが遅れ、急ハンドルを切って見事に転んだ。下り道だったこともあって、かなりの衝撃であった。まだ飯田市域のうちで、家までは20km以上あったが、自転車のフレームが歪みフレームとタイヤがこすれた状態で、家まで走り続けた覚えがある。普段は車に乗って、邪魔だと思っていた自転車の気持ちがよくわかったものである。
 そういえば、最近通勤に乗っていて気がつくのは、自転車が左側通行だと認識していない人が多いように思う。多くの人が、人と同じ右側通行なのである。確かに自転車に乗る側は、自動車から遠い右側の方が安心できる。対向車側を走るのだから、対向車が来ることは確認できる。さきほども言ったように、後ろから幅寄せされると、危険度は高い。しかしである。自動車に乗っている側からみると、同じ左側なら、同じ方向へ向かっているから接近するのに時間はかかる。ところが、右側を走られると、あっという間に自転車と接近する。おそらく事故発生率は上がるだろう。やはり、共存できなくても、歩行者ではないのである。
コメント


**************************** お読みいただきありがとうございました。 *****