父親が死んでから、母親が元気がなく、心配している。あの根性がうりの、あの母親がである。ときどき電話しているが、そのうちいっぺん帰ってみるつもりである。帰ったからといって、それで気が晴れるわけでもないだろうが。
思えば、うちの母親は24で結婚しているから、50年ずっと父親と一緒にいたわけである。その相手が急にいなくなったのだから、劇的な環境変化であるである。さびしいというよりも、気持ちの切り替えができないことがつらいはずである。
総じて、まだ、夫に先立たれた女性が一人で暮らす分には、生活能力が高いから、そのうち何とかなると思う。気持ちの切り替えさえできればいいはずだと思う。これが、逆のパターンもある。妻に先立たれた男性の場合は少々大変である。やはり、昨年ニョーボの母親が亡くなったが、お義父さんが残されてしまっている。
お義父さんは、元々野良暮らしで、ひとりで丹波の畑の脇にこしらえた小屋に何日も寝泊りするくらいで一人暮らしに何も問題がないからよいが、ワシがこうなったらどうなんだろうか。いろいろと変なことを思いめぐらす今日この頃。