PowerGun ブログ別館

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格闘技からルールを無くしたら

2005-08-05 18:23:36 | スポーツ・格闘技
 以前某所で、こう言った趣旨の議論が行われていましたので、ちょっとこのことについて考えてみようかな、と思います。

「格闘技からルールを無くす」と言っても、完全な撤廃ではなく、まあ「武器の使用以外全てを認めます」という感じのルールにしたらどうか、という意味です。

 結構よくある意見としては「残虐で陰惨な見世物に堕してしまう」というのがありますが、しかし、今となってはそういうことにはまずならないでしょう。というのも、現在の格闘技というものは、極めてレベルが高くなっているからです。
 PRIDEやHERO'Sなんかを見ていると、「よくまあそこまで……」と思うような技術、技法などが、がっつんがっつん出てきていますし、そう言ったレベルの選手でないと生き残れないという現状もあります。
 これは現在の総合格闘技に適合するために、何年もの時をかけて適合した結果だと思いますが、これと同じ事が、おそらくは完全ノールールの中でも起こるでしょう(しかも今は、そう言ったことに対応する下地がきちんとある)。

 ここで結論を言いますと、
 格闘技はめちゃくちゃつまらなくなる
 と思います。
 極めてレベルが高い、というのは、攻撃だけではなく防御テクニックの向上も意味します。
 基本的に人間は臆病な生き物であり、だからこそ戦う生き物です。「もし眼球を抉り取られたらどうしよう……」「睾丸をつぶされたらどうしよう……」なんて、みんなが考えることになるでしょう。
 そうなると必然的に防御テクニックが向上します。当初の頃はショッキングな見世物であったとしても、そう言った場所で戦うならまず防御を! というのが次第に、一般的な認識になります。
 そうなると必然的に、グラウンドでの膠着状態が長くなります。というのも、目玉を突かれないように、睾丸を蹴り潰されないようにするには、グラウンドで密着状態になるのが一番だからです。まあ、ちょっと極論ではありますが。
 立ち技、打撃でのKOは完全に消えていくでしょうし、寝技でもそんなショッキングなシーンなどは見られなくなり、いずれは極めて地味な防御テクニックのみが、そう言った格闘技の見所になってしまいます。
 そうなったら、当初は「怖いもの見たさ」で集まっていた観客は遠のいていきますし、ある程度のマニアですら、「つまらない」と考えて見に行かなくなるでしょう。
 男と男(女と女)が延々と抱き合って寝ているだけのシーンを見るなんて、欲求不満のハードゲイ(かハードレズ)くらいです。いずれは客席から「パンツ脱がせー!」なんて声が聞こえるようになり(注:これも一応反則じゃない)、最後にはハードゲイや百合マニアの見世物になり……。
 ちょっと話が変な方向に行っているので、元に戻しましょう。
 もう結論は出ているのですが、もう一度言いますと、格闘技がつまらなくなることだけは間違いないです。

 ―NEW CHA CHA [The Factory "Boom Cha Boom Cha Mix"] / MARK & FACTORY TEAMを聴きながら―