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創作総合サイトに参加する時の注意点(2) 創作における冒涜行為(上)

2005-10-27 19:06:32 | ブログ連載コラム
 昨日の記事からの続きです。

 昨日は『創作総合サイトの定義』と『創作サイトには創作そのものを無自覚に冒涜する行為がある』という事について書きました。
 今日は、『創作サイトにおける、創作の冒涜行為』を具体的に挙げてみたいと思います。

 一番目に付く事の一つに、『殆ど間を開けずに連続で作品を投稿する』という行為が挙げられます。
 これは(解っている人なら言わずもがなですが)見直し(推敲)を完全におろそかにしているからです。
 個人的に言うと、そんな人の作品に一々批評したくないどころか、読まずに『あんたの作品は全て駄目!』という風に酷評する事すら考えてしまいます。
 前に某サイトである投稿作品について、「『会話文』と『地の文』を上手く使ったほうがいい」という事を、若干酷評気味に感想をつけました。しかしその作者氏は、それから一日程度しか間を開けず、しかも、その欠点が一切直っていないという、考えられないような事をやっていました(しかもその作者氏は、何度もそれから連投を続けました)。
 これだけでもびっくりしたのに、こう言った、見る人から見れば掟破りのようなことをした作者の作品に対して、何の疑問も持たずに感想をつけている人が居たのには、さらに呆然としました。それ以降僕は『これは駄目だな』と判断し、そのサイトの作品公開場には、足を踏み入れていません。
 また、一部のサイトには、通常の掲示板と同じように、改稿機能をつけた(作品公開目的の)掲示板があったりしますが、僕はこれにも(この昨日を使って何度も改稿する事にも)疑問を覚えます。

 本来、作品を公開するのは一発勝負です。しかし、改稿機能などが存在していては、その『一発勝負』という作品に対する(本来作者が絶対に持たなければならない)スタンスすら崩壊させているという風に考えています。

 はっきりと言えば、どんな修正であれ、一度公開した作品を改稿して再公開するなど、作者の質を悪化させるだけとしか、考えていません。
 作者の質を悪化させるようなシステムと規約――本来これは、管理者さんの手落ちです。そう言った場所でいくら書いても、結局は自分のレベルと落としてしまうだけで、結局何のためにもならない、という事です。恐らくは最後には、前にも触れた『無自覚な荒らし』に荒らされて終わりでしょう。でなければ、馴れ合いの場所となって、細々と運営するか。

 創作における冒涜は、まだまだありますが、今回はこの辺で。
 次回は『質問』のことについて考えてみたいと思います。

 ―C'MON C'MON C'MON / DEE DEEを聴きながら―

4 コメント

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すごいですね (秋葉秋馬)
2005-10-28 09:31:46
 最初に断っておきます。これは僕の個人的な活動であり、僕と関わる一切の団体、個人とは無関係です。この記事を理由に僕の関わる団体、個人へ、貴方によって何らかの不利益が与えられた場合、私もそれなりの対応を考えます。



 本題です。前々から考えていたことなのですが、ついに言葉にすることにしました。もう我慢が出来ません。



 他人の創作活動そのものを否定するような発言は、やめてください。

 あなた自身はプロの作家を目指し、大層なことをなさっているつもりかも知れませんが、世の中にはあくまで趣味として、創作に携わっている人間も沢山います。

 創作とは本来が趣味の要素を持っており、昨今のインターネットの普及に伴ってそれは市民権を得つつあると考えています。

 貴方が行っているこれはその『趣味』の範疇にまで踏み込むことであり、あまつさえ『やめろ』などという暴言を吐く。

 これが個人の冒涜でなくて、なんだというのでしょう?

 『見る人から見れば。』今回の記事からの抜粋です。貴方のこういった発言からは、自分が何かしら特別なことをしているという意識が見え隠れします。

 自分を持ち上げるのは結構ですが、相対的に他人を見下すのは非常に迷惑です。ご自身の心の中で留めておいてください。



 貴方が今回立ち上げた壮大な記事ですが、その殆どが枝葉末節論に過ぎません。今までの記事も、大抵がそうです。

 立派な持論を持ち、それを振りかざすのは結構です。しかし、僕もここで一度だけ持論を持ち出します。

 創作家が表現の勉強をするのは、他人、ひいては自分を幸せにするためであって、けして、けして他人を傷付けるためではないと、信じています。

 貴方の言葉は刃です。自分の信念を通すために、道を塞ぐ全ての人々を切り捨てるための刃です。

 同じ創作家を志す者として、貴方のこのスタンスを認めるわけにはいきません。

 どうか、今一度、『文学』について、ゆっくりとお考え頂きますよう、お願いいたします。





 僕に対しての議論を望むのならば、どうぞそちらの望む手段をお伝え下さい。メール、チャット、掲示板、このコメント欄。なんでも結構です。

 何の対応もなく、このコメントが削除されることはありえないと信じています。『閲覧者に対する冒涜である』と、あなた自身がおっしゃっているのですから。

 それでは、長々と失礼いたしました。
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Unknown (Triple-I@Webmaster)
2005-10-28 19:51:23
 ならば、一足飛びに結論を言いましょう。



 まず、秋葉さんの話を読んで思ったのは、『創作』が本当はどのようなものなのか? ということが、全く解っていない、という事を感じました。



> 創作家が表現の勉強をするのは、他人、ひいては自分

> を幸せにするためであって、けして、けして他人を

> 傷付けるためではないと、信じています。



 この点からして、既に認識が違います。

 本来創作活動は、他人を傷つけ、自分を傷つけるものです。

 自分ではそう思わないかも知れないですが、どのようにしたところで、自分が書いた作品で傷ついてしまう人というのは、『必ず』出てきます。



 そもそも創作活動は、それを何かしらの手段で公開しようと思った時点で、公的なメッセージ性を含みます。公的なメッセージには、人を癒すつもりで書いたものでも、自分でも想定していなかった部分で、他人を傷つけることがあるのです。

 とあるミステリーの有名作家さんのところには、定期的に『安直に人を殺す作品を書かないで欲しい』と言う趣旨の手紙が来るそうです。しかし、本格/新本格の気鋭の作家さんならば、殺人事件なしのミステリーに手を染めることは出来ないでしょうし、事実、毎月必ず(その作家さんのものでは無いにしろ)人を殺すミステリーは必ず出てきています。

 言わずもがなですが、これは(他人を愉しませるつもりで書いた作品で)他人を傷つけている典型と言えるでしょう。また、そう言った手紙を送る人間も、そのつもりは無くとも、作者を傷つけているのです。



 僕の考えをはっきり言っておきますと、この程度の事で傷つくならば、創作などするべきでは無いのです。

 無論、小さなコミュニティで、馴れ合いのように小さく読まれるならば、『誰も傷つけない』作品は可能でしょう。しかし、自分の作品の読者を増やしたいと思った時点で、その考えは『甘っちょろい』ものでしかないのです。読者が増えれば増えるほど、自分の作品で誰が傷つくのか、解ったものでは無いですから。



 インターネットは公的な場所であり、自費出版などより、遥かに多数の人間の目に留まります。しかしその一方で(その気楽さから)、他人や自分が傷つく事を承知の上で作品を書いている人間が余りに少ないという現実。

 それが、質問する態度や、作品公開の態度に表れていると考えています。



 誰も傷つけないで、皆が愉しんで癒される云々と言う時点で、既に「公の場所で公開するための心構えが足りない」のです。

 このコラムは、「公の場所で公開するための心構え」についてを書いています。甘ちょろい考え方で創作し、公開するとなると、いつか必ず大怪我する――

 僕が言いたいのは、そう言うことです。
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Unknown (朝霧)
2005-10-28 20:14:22
 どうもはじめまして。朝霧と申します。

 実は少し前からたびたびお邪魔させて頂いてました。triple-iさんの創作論は、個人的には嫌いじゃないので(『書きたいものを書かずして何を書く?』には励まされました。ありがとうございます)いろいろ勉強させて頂いていたのですが、今回の記事は少し考えずにはいられませんでした。

 というのも、triple-iさんの仰る『創作に対する冒涜行為』を私もやっているんです。



 期間をおかずに作品を投稿する、というのは確かに私もよくないと思いますし、実際したことはないのですが、一度公開した作品を改稿して投稿、というのは何度かやったことがあります。

 一発勝負という姿勢は確かに大事だと思います。でも、それは作品を評価するという点から見た場合であって、作品の完成度をいかにして高めるかという段階で悩んでいる人たちにとっては必ずしもあてはまるわけではないのではないでしょうか。

 triple-iさんはプロを目指しておられる方なので、そうであって当然のことだとは思いますが、まだまだプロ志望だなんて大声では言えない私には、悪い箇所を指摘してもらったうえで克服し、それを再確認する(再投稿する)という作業は決して馬鹿にはできないことなのです。

 私自身必死に創作に取り組んでいるつもりですが、その行為を『創作に対する冒涜行為』として書かれているので、どうしても見過ごすことができませんでした。

 triple-iさんの創作論には共感できる部分が多いからこそ、こういう底辺の意見も知って頂けたらと思います。

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Unknown (Triple-I@Webmaster)
2005-10-28 21:00:07
> 朝霧さん



 はじめまして。

 僕が作品の改稿は駄目、とこだわるのは理由の一つは、「一つの作品にこだわっては成長が遅くなる」からです。



 無論、一つの作品を何度も改稿し、自分で納得の行くものを仕上げるのはいい事ですが、しかし、一度公開した作品を改稿し、また悪いところを見てもらうのは、その作品のためにはなるかも知れませんが、全体でみると、作者のためになるとは思えないのです。



 一度公開した作品に酷評が出たならば、その事は次回作で直したほうが、遥かに上達は早いと思いますし、また、応用の利く書き手になると、個人的には思っています。



 この事を何故この場では、あえて『冒涜』としたのかに関しては、明日の記事で詳しく書こうと思います。この記事全体の纏めに関する事なので……。
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