9月10日から16日は自殺予防週間である。
福井県の自殺対策緊急強化特別事業として、「こころの電話」相談員養成講座の講師を承った。
私はカウンセリスーパーバイザーとして、長年、色々な相談員やカウンセラーの研修をさせて頂いているが、この種の研修は全身全霊を込めてやらねばならない。
「よかったわねぇ」、「面白かったわ」ではすまないのである。相談員の方の日頃の相談に「まっことお役に立てなければ」ならないからだ。それによって一人の心と命が守られることになる。
日本の自殺者数は先進国の中ではとても多い。
統計上の発表はこの数年は年間3万人を下回っているが、実際はそれよりもはるかに多いと思う。
それは、自殺とは「遺書があること」が前提になっているからである。遺書がなければ変死扱いになる。変死者数は10万人ぐらいと推定できる。その半分は遺書無き自殺者とみるべきである。
今の世の中、子どもも、大人(老人も)にとっても生きづらい。人間関係も希薄の一途をたどっているように思える。
しかし、誰か一人でもその人の気持ちを聴き、共感してあげることが出来れば、自殺者は半減すると思っている。
その役割を「こころの電話」相談員さんがしているが、本当はもっと身近にそのような存在があってほしいと切に願っている。