コミュニケルーム通信 あののFU

講演・執筆活動中のカウンセラー&仏教者・米沢豊穂が送る四季報のIN版です。

如月のことども 2 お涅槃に寄せて

2024-02-16 | はじめに。

四弘誓願

衆生無辺誓願度 (しゅじょうむへんせいがんど)
煩悩無数誓願断 (ぼんのうむしゅせいがんだん)
法門無尽誓願学 (ほうもんむじんせいがんがく)
仏道無上誓願成 (ぶつどうむじょうせいがんじょう)

2月15日はお涅槃でした。ひとりで涅槃会を勤めました。もし、 お釈迦様が世にお出まし無かりせば、私たちは仏教に出遇うことはありませんでした。仏教徒でしたら、今日の日は釈尊80年のご生涯に思いをいたしたいものです。

まずは四弘誓願を独唱?しました。これは仏教徒の誓いなんですが、私はお釈迦様のお誓い・発願だと思っております。形ばかり、お坊さんの資格のある私ごときには果てしなき道のりです。

ふつうはご法事などの最後にお唱えします。でも、私はこの願文と厳かな曲が好きなので一番最初にしました。特に今日は私ひとりなので音楽礼拝にしました。いつもは漢字ばかりのお経を読むのですが、今日は全てをお歌で歌いました。とても気分がやわらかく清々しいひと時でした。

たくさんの仏讃歌がありますが、お涅槃にはやはりこのお歌です。お涅槃に相応しく心に沁みて涙が頬を伝いました。

泥洹思慕 (ないおんしぼ)と読みます。

如月の夕間暮れ 木々に鳴る風 落ちて黒々と 物皆に悲しびはあふれたり

南無釈迦牟尼仏 みほとけよわれらまた この森に集いたり 

こたびこそ涙なく経を誦しまいらせん ああ、かくて阿羅漢よ

三千年を経てぞなお みほとけは滅度なく 常しえに説きたもう

泥洹とはサンスクリット語のニルヴァーナ(nirvāṇa)の音写です。涅槃と同じ意味です。悟りを得た、知恵が完成した、煩悩が消え去った状態等を言いますが、一般にはお釈迦様の入滅(亡くなられたこと)を指します。

釈尊最後のご説法はあの「自灯明・法灯明」の教えでしたね。自らを灯明とし、自らをより処とし、他のものをより処としない。法を灯明とし、法をより処として、他のものをより処としない。ということです。勿論、自らを支えているのは仏法である訳ですね。

仏縁に繋がる方々との交信に感謝申して今宵これにて。釈豊照こと 米沢豊穂


如月のことども 1

2024-02-14 | Weblog

 

   春は名のみの風の寒さや 

   谷の鶯 歌は思えど

   時にあらずと 声も立てず

   時にあらずと 声も立てず ・・・♪

   早春賦の歌詞そのもののこの頃、

   こちら北陸路の春は もう少し

   先のようです。

   あのの ニュースレターを発送

   致しました。

   


米沢豊穂 近況・心境

2024-02-02 | Weblog

遅ればせながら、まずは震災お見舞いのメッセージやお手紙を頂戴致しまして誠にどうも有難うございました。心より厚く御礼を申し上げます。久々の大揺れには驚きましたが、私宅は棚から牡丹餅じゃなくて、物が落ちた程度で無事過ごしております。

しかしながら、能登各地には知人友人もあり心痛むこの頃です。私も嘗ての福井大震災を経験しておりますので、その過酷な状況は筆舌に尽くし難いものがあります。1日も早い復旧を念じることしきりのこの頃です。

さて、身辺あれこれとあって本通信も書きかけては中断する有様でした。昨年は殊の外残暑が厳しく、秋らしい季節感がないままに冬を迎えてしまいました。少しばかり近況・心境を。

季(とき)は徐に移りて。

銀杏並木の枯れ葉が散ると、北陸路は間もなく雪に見舞われる。

今冬は暖冬の予報だったが、地域的には警報級の降雪とのことである。

近年、概ね天気予報が当たる。師走も半ば頃、夜半の冷え込みに目覚めて窓の障子を開けると粉雪が舞っていた。翌朝は案の定、降り積もっていた。

 雪は道路を一変させる。

日々の生活は何かと不自由になる。公共交通が便利ではないので、一軒当たりの自家用車の所有台数は全国一の土地柄。道路の除雪、或いは渋滞は通勤、買い物、医療受診等に支障を来す。

されど人々は誰も小言を言うこともなく、譲り合い、助け合いながら暮らしている。只管春の訪れを待ちながら。

冬来たりなば春遠からじ を心に。

これは、イギリスの詩人シェリーの詩の「西風に寄せる歌」の一節 If Winter comes, can Spring be far behind ? その翻訳の妙に感じ入る。

年明けて2、3度の雪かきはしたが、降雪は続かず道路の雪は消えて、白山に連なる山々は美しく輝き、時折の日差しが心を和ませる。でも、昔から2月の降雪は多い。耳を澄ましても春の女神の足音は聞こえてこない。如月は衣更着(きさらぎ)の異名も。寒いから更に着る。つまり重ね着の月。

  

お陰様にて体調不良も克服?無事前線復帰しました。勝負服は紺のセミダブルのブレザーです。3着目になりますが、もうこれでラストには違いありません。(恥ずかしながらyoーサンの近影です。病み上がりかしら?)

取り敢えずの更新でした。それでは今宵これにて。ごきげんよう。