Knockin' on heaven's door

NFLとNBAとその他諸々

藤原伊織「遊戯」

2015-11-18 19:59:19 | 読書
この本を読んで、びっくりしたこと。
この作者の方が、2007年に逝去されていた事。
結構好きな作者さんだっただけに、
いまさらながらショックでした。

舞台は現代の東京、
netゲームが縁で知り合った2人を
中心に紡ぐお話の連作集。

未完で終わったようですが、
作者の中でどのような続きを考え、
結末を、というところは気になります。

そこまで暗い話ではないんですが、
それでも主人公の影響か、
うっすら暗い雰囲気は漂うような感じで、
読んでて情景は浮かびく、
読みやすい1冊でした。
完結しなかったのが、本当に残念です。
特に後世にまで語り継がれるような
作家さんではないんでしょうが、
作品は確実に死後も残り、
知らずに読む人が
増えていくってコトなんでしょうね。
作品を残す職業ってのは、
良いモンだなと、感じました。
いまさらながらに、ほとんどの作品を
逝去の後に読んでいたんじゃないかと、
気づいたりも、しました。

後書の解説が、黒川博行でしたが、
ここも良かったです。
後書き読んでいいなぁと感じるのは、
ほとんどないことなんで。
それぞれの書き手の
人柄なんでしょうかね。

最近黒川作品読んでいないので、
また読んでみたくもなりました。