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戸梶圭太「見当たり捜査官」

2015-11-22 20:55:43 | 読書
「溺れる魚」あたりから読み始めた
この作家さんの小説。
展開が速く、そこそこグロクて、
それでも読みやすかった記憶。
何かがあって、読まなくなったわけではないが、
なんとなく疎遠になっていました。

舞台は、現代の東京。
警察官の中でも単独で行動する、
見当たり捜査官の、かなり冴えない中年おじさんか主人公の、
リアルさとはかけ離れたところの、警察小説。

リアルに突き詰めた警察小説のほうは、
数限りなく出ているので、
こういうのは、これでいいのかもと。

設定だけは、虚像でも他の部分はきっちりリアルっぽく、
普通に警察小説としても、
読めるような感じでした。

時効まで逃げ切った元犯罪者の友人や、
少ししか出ない脇役まで、
さすがに個性的な登場人物が多く、
面白く読みやすかった1冊でした。

エンターテイメント的な小説を書かせれば、
もしかすると日本屈指かもしれないと。
でも、文壇ではきっと高い評価は得ない気もします。
楽しく読む分には、
あまり外れない感じがしましたね。