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とうとよ/清貧の独り言。

3条件。

2006年06月23日 22時53分14秒 | 司書日記
図書館が図書館であるために必要なもの。
それは、3つ。

1つは「人」。
1つは「場所」。
1つは「お金」。

講習で習ったのは「ひと」「もの」「かね」の3つだったのですが、少し私なりのことばに変えています。


まずは人がいないことには話になりません。
誰も居ない図書館は、ただの書庫です。
そこに人がいて、初めて図書館は図書館になります。

だからと言って、ただ居るだけじゃダメですけどね。

それから、場所。
ここは、普通「もの」と言われるところなのですが、私はあえて「場所」と限定してみました。
図書館で「もの」と言うと、どうしても「本」を思い浮かべがちです。
ですが、私が思う「もの」は本ではなく、「場所」なのです。

図書館が運営できる場所です。
それは、図書館専用に作られた施設だけとは限りません。
学校の中の一教室だったり、公民館の一部屋だったり、一台の車だったり。
場合によっては、ネット上の一スペースだったりもします。

どんなに小さくてもいい、とりあえずどこかに場所が必要です。


そして、やっぱり無いと困るお金。
やはりこれがないと…。



今挙げた3つの要素。
その中に、「本」「資料」という要素は入っていません。
私は、これは必須ではないのではないかと思っています。

図書館なのに、本が必須じゃないとはどういうことか。

「本がなければAV資料があるじゃない。」
とかそんな問題ではありません。


資料は、必要な時に必要なだけ存在すればいいのです。
もちろん、多くの資料があるに越したことはないでしょう。
だけど、そうでないとしても、図書館が成り立たないわけではない。

図書館の第一要素「ひと」を活かせば、きっとその問題は解決できるはずなのです。
具体的に言うならば「交流」です。
「相互協力」です。

これがしっかりしていれば、自館の蔵書が少々不足していても何とかなるはずです。
自分の足りない部分は、他の誰かに補ってもらえば良いのです。

「ひと」と「ひと」との交流。
図書館同士の協力体制さえしっかりしていれば、それぞれの図書館の資料がそんなに多くなくても、十分、利用者の資料要求には答えられるはずです。

しかし、いつも補ってもらうばかりでは、道理が通りません。
補ってもらうならば、補ってあげる必要も出てきます。
それが相互協力というもの。

協力してもらう以上、協力するための準備も必要。
ここにしかないもの、この図書館にしかない資料を作っておくことは、やはり必要でしょう。
そして、その独自性を持った資料構成を実現させるためにも、「ひと」と「ひと」の交流、図書館同士の相互協力が必要になるのです。



と、これが私が司書講習や、いろいろな図書館関係資料を読んで認識している、「図書館に必要なもの」です。

私の認識が、世間一般の認識、常識となっている認識と同じかどうかは分かりません。

さらに、今の私には実践面がまだまだ足りないので、これを実感として感じた経験も、それほど多くはありません。

それでも、私は日々この3つの要素を頭に置きながら、日々のお仕事をこなしているつもりでいます。



ちょっと自分でまとめなおし、認識しなおすために、記事にしてみました。

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