登記もろもろ覚え書

司法書士の覚え書き

日本在住の外国人と登記

2013-12-06 | Weblog


平成24(2012)年7月9日外国人登録制度廃止。
外国人住民の方も住民基本台帳に登録されることになった。
   ↓
外国人の方にも「住民票の写し」が交付される。
外国人登録原票は、法務省に保管されることになる。
(外国人登録原票記載事項証明書は発行されない)

※この住民票には外国人登録原票に記載されている
最後の住所が最初の住所として記載される。
前住所を証明することはできない。

平成24年7月8日以前の居住地履歴や氏名・国籍の変更履歴
上陸年月日・登録年月日等の証明が必要な場合は、
法務省に開示請求をしなければならない。



外国人の方が、住所の移転に関する登記を申請する場合の添付情報は
概ね次のようになると思われます。


1 平成24年7月9日以降に届け出た住所の移転を証明する場合

住民票の写し(住所の変更履歴のあるもの)を添付すればよい。


2 平成24年7月9日より前に届け出た住所移転を証明する場合

既に取得している「外国人登録原票記載事項証明書」を添付、または
法務省に開示請求して「外国人登録原票の写し」の交付を受け、添付する。


※外国人登録原票の開示請求手続きについて

・本人又はその法定代理人(親権者、成年後見人等)のみ請求できる。
・任意代理人による請求は認められない。
・開示決定に要する期間は1ヶ月程度である。
・開示請求書等の提出先は、法務省大臣官房秘書課個人情報保護係




外国人の方を売主とする所有権移転登記、あるいは
外国人の方を担保提供者とする抵当権設定登記などの前提として
所有権登記名義人住所変更の登記が必要となる場合は、
注意(特に期間的余裕)が必要になりそうです。