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フランス旅日記2019冬(4)

2019-03-11 23:33:41 | 日記
セーヌ川をさかのぼって、オンフルール・ルーアンへ

 モンサンミッシェルを後に、セーヌ川河口の小さな港町オンフルールへ来ました。広場には魚はもちろん野菜や果物、更にはワインを売る露天の市が立って、活気があります。街の中心にあるサン・カトリーヌ教会は、石造りの教会が多いフランスには珍しい木造です。船大工さん達が作ったため、天井が船底のようになっています。百年戦争で経済的に困窮した時代に建てられたために木造になったそうですが、五百年を経た現代でも現役の教会として使われているのが嬉しい。









 港から内陸の各方向に延びる道沿いには小さなお店が立ち並び、歩いているだけでも楽しくなってきます。ファッション関係のお店が多かったですが、絵画、彫刻を売るお店も目立ち、変わったところでは化石を売るお店もあって、ウインドウにエビや魚の化石が並んでいました。



 港から路地に入ったところにある「Le chat gui pêche」(猫の釣りガイド)というレストランで昼食。店名の通り、店内には猫グッズがいっぱいありました。
















 続いて、セーヌ川を100キロほど遡ったところにあるルーアンに行きました。大きなビルが立ち並ぶ大都会です。街の中心にはひときわ大きいルーアンノートルダム大聖堂が聳えています。その向かいには印象派の巨匠モネが大聖堂を描いていたという建物があり、作品の写しも置かれています。



 そこから、大聖堂に入るために脇の道を進んでいると、前方から人々が騒ぐ声に混じって、物を叩くような音が聞こえてきました。音は次第にこちらに迫ってきます。逃げるように小走りでノートルダム大聖堂に入ると、聖堂の方が門を閉じて閂を掛けました。建物に入ったあとも騒ぎ声と爆発音が響き、緊張が走ります。これは反政府デモで、今日はデモが行われる土曜日であることは知らされていましたが、ただならぬ空気感が迫ってきて、焦りました。爆発音は爆竹か催涙弾のようでしたが、大きな混乱はなく、大聖堂を出る頃には収まっていました。歴史的に民衆が政治を変えてきたフランスらしいといえばらしいのですが、物騒な一面に出くわしました。



 さて、その大聖堂の中です。











 ルーアンはジャンヌダルク終焉の地でもあります。フランスの少女ジャンヌダルクが、神のお告げに従って軍を率い、百年戦争中にイギリスに奪われた領土を奪還したものの、その後敵国イギリスの捕虜になってしまい、処刑されてしまったのがこのルーアンのマルシェ広場でした。広場に隣接した聖ジャンヌダルク教会は、1979年に建てられた鉄筋コンクリートの現代的な建物です。ステンドグラスが4つ連続して配置されていますが、第二次世界大戦で破壊されたザン・ヴァンサン・ド・ルーアン教会のステンドグラス(ステンドグラスは事前に取り外して疎開させていた)を使っているそうで、文化財の残し方にも様々な方法があるようです。









活気ある港町オンフルールと賑わいある大都会ルーアンを見てまわりましたが、百年戦争で困窮して木造になったサン・カトリーヌ教会、百年戦争がなければ処刑されることもなかったジャンヌダルク、第二次世界大戦がなければ取り外されることもなかったステンドグラス、どれをとっても戦争は本当にしてはならないことだと、訴えかけられているような一日でした。


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