1980年代初期にNHKの「みんなの歌」で放送されていた「小さな木の実」という曲を懐かしく思い出すことがある。この曲の原曲は、ビゼーのオペラ「美しいパースの娘」の中のセレナード。美しく感傷的なメロディが耳に残る。何年か前、この「美しいパースの娘」組曲のCDを購入して聴いてみたが、セレナードと題した曲は別のメロディだった。どうやら、このオペラには複数のセレナードがある模様で、オペラの全曲盤を聴いて確かめるしかなさそうだ。
「小さな木の実」の歌詞の印象的な部分は次のようなもの。
♭# 坊や強く生きるんだ 広いこの世界 お前のもの ことしまた秋が来ると 木の実はささやく パパの言葉
父親を亡くした少年を描いたこの歌詞は、十数年前、父を亡くした私にとっても何か心に迫るものがあった。父に「強く生きるんだ」と言われたことはなかったが‥。
実は、この曲は「小さな木の実」を聴く前から、既知の曲ではあった。英国のフランク・チャックスフィールド楽団が、1958年にリリースしたアルバム(LPレコード)「学生王子のセレナード」所収のメロディであったから。ネットを検索してみたら、この楽団演奏は採り上げられていないようなので、私がアップロードしてみた。(作曲及び録音された年代を考慮すると、著作権等の問題は生じないように思われる。)
小さな木の実(ビゼー”美しいパースの娘”よりセレナード)