モンテスキューの言葉が示す通り、1人の悪徳政治家が存在したおかげで、それまで続いた豊かな国家もたちどころに疲弊していったとすれば、そうした政治家にあふれている日本に豊かな未来はないであろう。
「哲学なき政治家」
彼らは、学校で何を学んできたのか。
明治初期に開校した札幌農学校の校則は「紳士たれ」であった。
校則を通じて試されているのは、子どもを信じる大人側の度量である。
政治家が責任を負う制度の強化が最大の目標となる。
『法の精神』(ほうのせいしん、仏: De l'esprit des lois)は、フランス人の啓蒙思想家シャルル・ド・モンテスキューによって執筆され、1748年にジュネーヴで出版された、政治哲学・法哲学についての著書である。
法律と人間社会の関係性について、多様な観点から総合的に論じられている。
日本では権力分立(三権分立)を定式化した著書として有名だが、そのことについての論述箇所は内容全体のごく一部(第2部第11編の一部)に過ぎず、他にもその内容・論点は、政治学、法学、社会学、人類学など多岐にわたっている。
モンテスキューはこの長大な論考のための調査と執筆に、ほぼ20年を費やした。
そのなかで、彼は立憲主義、権力分立、奴隷制廃止、市民的自由の保持、法の規範などを主張し、さらには政治的・法的諸制度はそれぞれの共同体固有の社会的・地理的特質を反映したものであるべきだということも主張した。