47都道府県・城郭百科 (47都道府県百科シリーズ)

2024年03月28日 10時09分59秒 | 社会・文化・政治・経済
 
 
日本各地に建設された数多くの城。
それらは山城や平城、はたまた海城など、その地域の地形を生かしたさまざまな形態をもち、バラエティに富んでいる。また天守が現存するものもあれば城跡が公園として整備されたもの、壮麗な城や簡素な城、建物が鉄筋コンクリートで復元されたものなど現在の形態も様々である。
さらには近年では建物を木造で復元しようという動きがあるなど、現代にいたっても地域の史跡・文化財の対象としても関心が極めて高い。
本書は、日本各地の城郭を、「47都道府県シリーズ」の特徴たる各地の地域性と歴史的背景の解説と合わせて紹介する。
 
 

古くからの知人が、日本百名城巡りを終え、再び違う百名城に挑んでいるのを聞き、本書を手にとりました。
それもあって、日本の城について、まず何から入ればよいかと書店の棚を眺めていた時に本書と出会いました。網羅性も確かで解説も詳しく、『47都道府県・城郭百科』というタイトルに値する内容だったと思います。
日本城郭史学会の代表の西ヶ谷恭弘氏と編集協力の笹崎明さんによって、共同執筆されたものです。

冒頭に記載されている「築城の過程で見る城郭用語」は参考になるものでした。その項目を挙げますと、「築城の目的」「築城の選地 地取り」「城の基本設計 縄張」「普請」「作事」などでした。そして巻末の参考文献、索引などはとても参考になりました。

次に、各都道府県の城を取り上げ、別名、所在、遺構、史跡などを示した後、それぞれの城についての詳しい解説が続きます。本書は一般の城愛好家に向けて書かれた物ですので、本書を片手に身近な城を訪ね、実際その建築の素晴らしさや堀も含めた周辺の構築物に関心をもてば、もっと理解が深まると思います。
ただ、写真や図はありませんので、それらは別途ネットで確認しておく必要はあるでしょう。

本書の176ページに聚楽城が取り上げられていました。よく知られているように豊臣秀吉が京の政治の中心として築いたものです。その遺構の全容もなかなか解明されていませんが、聚楽第がしっかりとしたお城だったことを示しています。
 
 
 
 
 
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