八木拓郎 2019年11月24日
行方不明になっていた大阪・住吉の小6女児が栃木県小山(おやま)市の交番に駆け込んで保護された事件で、未成年者誘拐の疑いで逮捕された伊藤仁士容疑者(35)は女児とソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)でやりとりをし、大阪で待ち合わせて自宅へ連れて帰ったという。
スマートフォンの普及などを背景にSNSを通じて、事件に巻き込まれる18歳未満の少年・少女は後を絶たない。
警察庁によると、昨年は警察が把握しただけで1811人に上る。統計を取り始めた2008年以降では2番目に多かった。近年、小学生の被害が徐々に増えつつあり、昨年は過去最多の55人。高校生は991人、中学生は624人だった。
SNSへのアクセス手段は「携帯電話」が1632人と全体の9割を占めた。このうち1621人は子どもへの普及が進むスマホだった。パソコンは13人、ゲーム機は10人だった。
被害者が使ったSNSでは短文投稿サイト「ツイッター」が最も多い718人だった。ほかは、学生限定のチャット型交流サイト「ひま部」214人、無料通話アプリ「LINE」80人、雑談チャットアプリ「マリンチャット」78人、動画配信サービス「ツイキャス」46人――など。