全体的に言って、ベガルタ仙台の気迫と集中力が勝った試合だったと思う。特に後半アントラーズの時間帯もあったが、ベガルタ仙台の強い気持ち、勝利
への執着がアントラーズにゴールを割らせなかった。特に試合開始の10分くらいはベガルタの出足が鋭く、激しいプレッシャーにアントラーズは受け身に
立ってしまった。8分に左サイドでウィルソンがうまく植田をかわしていいクロスを上げ、金久保がダイレクトでワンバウンドで抑えたシュート。綺麗に崩さ
れたシーンだったが、マークをはずした山本は、もう少しウィルソンにうまく対応して欲しかった。それくらい今日のウィルソンは身体が切れていたとも言え
る。結局、この先制点がすべてだった。ベガルタ側から見れば、スローインから一連のプレーが連動良くつながったシーンだった。
徐々にアントラーズもリズムを取り戻し、ゲームを支配し始めたが、最後の最後でベガルタの守備は高さと集中力があって、アントラーズはゴールを割るこ
とができなかった。特に24分の遠藤のミドルシュートは意外性があったが、惜しくもクロスバー。遠藤はあの距離のミドルシュートは入るか、クロスバーに当
てるのが得意だ。53分の西のふわっとしたシュートも惜しかったが、六反に代わって出場した関が素晴らしい反応。関がファインセーブが多く、決定的な
チャンスをものにできなかった。柴崎はここ三試合見ていてチャンスメイクが出来ていない。以前の柴崎に比べてプレーのクオリティーは落ちている。次
節では永木を使ってみるのもいいかもしれない。
赤崎も相変わらず細かいボールコントロールなどでミスがあったし、中村もチャンスを作るところまでいかなかった。代わって入った土居とカイオもいま
一つで、土居もあまりボールに触ることができなかったし、カイオも得意のドリブルも見られず脅威を感じさせなかった。後半はかなり押し込んだ時間帯も
あったが、ベガルタディフェンスは特にゴール前の集中力が高く、最後の決定的なシーンは作らせなかった。GKの関とともにベガルタの勝因はディフェン
ス力の勝利だったと思う。審判の西村さんもややベガルタ寄りのジャッジだったと思う。東日本大震災の被災五年目の節目の試合の独特のムードがスタ
ジアムにあって、ベガルタが本気で飛ばして入ったのに対し、アントラーズがやや遠慮気味というか、受けて入った時間帯のゴールが、この試合の結果
になってしまった。それほど内容的に悪くはなかったが、ベガルタの勝利への気迫が上回った試合だったと思う。
昨日、大宮も負けたのでこれで三連勝できたチームはなかった。今日は震災で大きな被害を出した宮城県に譲ったということにしておこう。
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