勝ちに不思議の勝ちアリ
リーグ5連敗を免れ久しぶりの勝利となったホーム柏戦、戦術もスタミナもポゼッションもシュート数も陣地も全て相手が上回っていた試合で大敗した鹿島戦やセレッソ戦より内容が乏しかったと思いました。天皇杯から先制、追加点と試合の流れ自体は良かったですがこのままでは次からはまた敗北を重ねてゆくであろうと感じる試合でした。先制しての勝率は非常に高いですけど・・・これからは強豪(或いは今シーズン上位の)チームと多くあたることを考えれば、1つ勝ったくらいで監督続投盤石は愚かな静観であると思います。
1つ、この試合のMOMを決めるのにとても苦労しました。総体的にこれと言って抜けた活躍をした選手が居ないからです。数字として残しても守備等で致命的或いはそれに準ずるミスをした選手が多いからですね。それを顕すのにこの試合の唯一の失点場面を振り返ってみたいと思います。
顛末は・・久しぶりのガンバの攻撃ターンからのカウンターでした。
先ず右サイドから交代して入ったSB高尾がスローインを前線に流れるパトリックめがけ敵陣奥深く出しました。ここまでは良かったと思います。
然し、ボールを受けたパトリックはエンドライン近くまでドリブルで運び3人ー2人に囲まれて良くない癖である勘だけのヒールパスをしていまいます。
これはパトリックXです。右奥には矢島が居たのは見えていた筈ですが多分その前に中央に走りこんだ井手口の残像があった勢いで目標のないヒールパスをしてしまったかも知れません。
ここで走りこんだ井手口ですが3人のDFが居る密集で奥深く入りこんでしまったので自分がパスを受けれる確率は低いと感じていた筈です。しかし一歩二歩立ち位置を戻すことはせず棒立ちとなりました。 これは井手口Xです。それでもその空いたスペースに入れた可能性があったのはスローインした高尾でした。
矢島が右奥に開いたせいか・・いや開いたからこそ一気にペナルティエリア内に侵入すべきでした。そうすればパトリックの適当なヒールを受けれなくてもそれを拾った相手MF椎橋との距離は詰めれていて(そこは井手口も行くべきでした)最低限効果的なパスを出させなかった可能性が高かったし、その後の戻りも途中出場DFにしては緩慢なものでしたので高尾はXXです。
拠って自陣ペナルティボックスからとは言えフリーでパスが得意で慣れている椎橋がロングパスをFWクリスティアーノに当てることが出来ました。
そこで問題が発生です、そのクリスティアーノにつくべき右CBの菅沼が何故かMF武藤のあたりまで上がっていた為にクリスティアーノのは左CBヨングオンがつく形になっていました。**そもそも、2-0でリードしていて84-5分の時点でそんなにリスクを取る形を取るのが信じられません** 菅沼がクリスティアーノについてヨングオンがそれをカバー出来る位置に居れば問題は無かった筈です。 それでも菅沼が高尾をカバーする為に武藤につきにいっていたとしてもその後の動きは非常に疑問が残ります。クリスティアーノに収まった時に彼はそこに詰める動きをしてしまっていて武藤へのマークを外してしまい、それが叶わないとなるとまた中途半端に武藤へ詰める動きを見せます。当然近づくことさえ出来ず翻弄されてその位置で足止めされてしまいます。出てしまったなら一直線にゴール前まで帰陣していれば奥野・藤春も居て中3枚を確保出来て失点は免れたかも知れません。なので、菅沼はXXXです。
ヨングオンは望まぬ形でそこにカバーしに行っているので仕方ない部分もありますが上手くフェイントに引っ掛かってしまいましたね。そしてゴール前まで間に合っていた奥野と藤春。2人ともオフサイド取れないポジションでしたね; 奥野は戻りながら最終的にゴールするMF神谷を見ています、そこには藤春も居たので神谷のケアーはするつもりは無かった様子でした。それはまだ良いですが神谷と藤春の方を見た後中央にも1回目を配っています。その時にMF三原の位置を見て左サイドに開きにいっているのを(つまり自分がケアしなくてよさそうな位置に向かっている)確認していた筈です。 それでも味方の位置が見えていて何も感じなかったのか見えていなかったのか・・見えて感じて居たらバイタルは任して自分はGK東口との距離を詰めてクリスティアーノのパス或いはシュートをブロックしにいけた筈でした。そこが引っかかって奥野はXxです。
そして藤春ですが同じく神谷の位置を確認していましたがボールウォッチャーになってしまい神谷の飛び込みを簡単に許していまいました。一度神谷見たらそこを最後までケアするのは自分だろうと思わなかったのが残念です。なので藤春はXxです。
他の選手達はちょっとこの失点に絡めない状況だったと思います。宇佐美だけは武藤の位置がポイントだと気づいて猛ダッシュで詰めにいってましたが間に合いませんでした。東口はクリスティアーノのインぶち抜きシュートをケアしないといけなかったのでパスを弾くのは非常に難しかったでしょう。それだけに奥野の立ち位置と判断が残念です。
それではニアンの一言お楽しみ下さい。短めになります。
GK東口: 6.0
シュート20本以上で1失点ですし、シュートでなくても攻められまくったこの展開ではMOM級の活躍でした。
DF柳澤: 5.0
ほんと序盤の1-2分攻撃的で出た場面からの流れで先制点に至ったとは思いますが相手瀬川への絶妙なスルーパス;も含め不安定な出来でした。
DF菅沼: 6.0
8年ぶり、そしてガンバでの初得点おめでとうございます。ご祝儀でMOMにしたかったですが前述のプレーもあり外しました、次も期待です。
DFヨングオン: 6.0
無難で堅い守備でした、あれだけ攻撃されていての1失点なので活躍できたと思います。フェイントにかかるのは仕方ないか。
MF藤春:6.0
全体的によくバランスをとりピンチでも体を張りよく走りました。失点の場面のマーク外しが残念です。
MF倉田: 6.0
試合開始20分での負傷退場は気の毒で残念でした。でその短い時間で得たFKが先制点に直結しました。
MFセジョン: 5.5
序盤はよく攻撃にからみ途中から苦手?な守備に奔走していた気がします。前線がプレスするタイプのチームなら非常に効果的なプレーヤーですが。
MF奥野: 6.0
守備的MFらしく非常によく頑張っていました。失点場面での判断は良い勉強になればと思います。
MFシウバ: 6.5
とにかくシウバを使え、と思いました。どうしようも突破口がないチームの攻撃に於いて唯一パトリック以外で流れを持ってこれてました。
FWパトリック: 6.0
毎度毎度の空中戦お疲れ様です、君の御蔭で何とか試合になります。ただ、お決まりのバックパスからのピンチはどの位置からでも発生するんですね。
FW宇佐美: 6.5
1得点1アシスト、数字上見事な活躍です。でも、最初と最後に相手が疲れる頃にスプリントが非常に多かったですが途中の50分くらいにプレスを実行して欲しかった。前線があれでは中盤も呼応出来ず何時もの攻められまくる劣勢を生み出す大きな要因になっています。アデとか渡辺が居た頃はそれでも交代でプレスし直しをしてくれたり走り込みやドリブルしてくれてましたが、今はそれが出来る人が居ません。頑張ってやって欲しいと思います。スプリント数は两チーム1の数字だっただけに少し残念です。でも上のケースでただ一人武藤からのボールの危険を察知してトライもしたのでMOMとします。
---------------------------------------
MF矢島: 5.0
倉田負傷で序盤からの登場でした。アンカーさせれば結構守備も良い選手ですがSHでは試合から消えてしまうことが多いです。頭脳はですしパスを出せるプレーヤーなのでもっと大胆にプレーして欲しい。
MF井手口: 4.5
投入目的は中盤守備を締めることだった思いますが、殆ど目立ちませんでした。復調はまだまだだなと実感しました。
DF高尾: 4.5
守備固で途中から出たのにそのサイドから失点では低調な評価も仕方ありませんね。度重なる負傷で少しプレーも控えめになっている気がします。
MF塚元: 4.0
守備は苦手ですか? それでももっとあの時間からの出場ならもっとアグレッシブに行かないと。ベンチでずっと戦況見ていたとは思えないくらいです。
HC松波: 4.0
やっぱり物足りない。4バックは成功しているように感じているかもですが構図は変わりません。次も勝てるとはとても思えません。この試合展開で枠一杯の交代も使えずしかも矢島以外の交代が遅きに失しています。対処的交代ではないので選手達投入後に失点してしまいます。
別に嫌いではないですし、大事なOBであるには変わりませんし全責任を負わすのも酷だとおもいます。 でもレジェンドと思ったことは今まで一度もないのですが・・そう言われ続けたことが重荷になってより多くの批判を受けてしまっているのであれば気の毒です。
そのうち松波を優勝監督に という会を作ってしまいそうなくらい親しみは持っています。