HYAKUSHOU日記

毎日の作業と暮らしといろいろの出来事

今年一番の収穫

2009-10-28 19:56:55 | Weblog
 去年も登場したスドシでござる。
 今年も季節で、昨日朝には今年一番の収穫でござった。
 
 朝から父上のお供?でヤマへ入ったのでござる。
 先日までの雨であちこちに頭を出していたのでござるが、やはり早朝から結構な人数が入ったと見えて、草を踏んだ跡がスドシの数より多いほどでござった。人の足跡の他、猪さんや鹿さんと明らかに判るものや、どうにも判断の出来ない足跡でにぎやかでござった。

 しかし、かなり慣れた人は少なかったと見えて、あちこちに採り残しがあるのでござる。それを採って歩くだけで、今年一番の収穫でござったのだ。
 イグチは採らずに、スドシとハッタケだけをとったのでござるが、1時間あまりでレジ袋で2袋採れたのでござる。

 親戚へ少々づつおすそ分けとしたのでござるが、マツタケを除き、スドシを要らないという家は内容でござる。面白いものでござる。

 いつもは、まず味噌汁にするのでござる。昨日は、スドシ飯などというアイデアが出てきて(父上の案)、「そんなもん食えるか!」の一言で没!
 けっきょく、やっきょく、ゆうびんきょく、味噌汁になった次第でござる。
 三杯酢も捨てがたいものでござるが。

 問題は、スドシを採ってきてからでござるの。
 まず、丁寧にゴミを取り除き、水洗いをしてから塩水に浸して洗うのでござる。その後に、おもむろに味噌汁や吸い物そして三杯酢ににゅうめんと、思いつくままに料理をするのでござる。

 スドシは、その舌触りとともに出汁から上がるなんともいえない香りがいいのでござる。これが堪えられないのでござる。
 こう考えると、貧乏百姓の拙宅では、食い物は贅沢だと存ずるのでござる。
 伊賀米のコシヒカリ、伊賀肉の切り落とし(安いのでござるが実に美味い)、秋のスドシ、春の蕨、夏の野菜や果菜類、冬の日野菜漬けの茶漬け、・・・。
 わざわざ、松阪だ、魚沼だ、どこどこのマツタケだ、などといわなくても、季節のものが、季節になれば口に入るのだからこんな贅沢は無いのでござろうか。

 父親いわく、「こんねん贅沢にスドシを食う家はないぞ!」。
 然りでござろうの。

 スドシも残すところ3日ほどのものでござろうか。
 明日も朝から山へ入るどー!でござる。

 ではでは、お休みでござる。

お片づけ

2009-10-27 13:05:00 | Weblog
 「おっさん方、御片付けをするの図」でござる。
 お片づけをするおっさん方、おそらく口にはしないが、「なんで?」と思いつつ作業をしているのでござろうと存ずるのでござる。もちのろん、拙者もその一人でござるが。

 正しくは、先日の台風被害の復旧工事のための査定があるとのことで、余計なものを片付けておるのでござる。何をもって余計というかは存ぜぬところでござる。

 台風の翌日被害を見ている時、ちょうど居合わせた市職員の方に事の次第を伝え、また直接市役所の支所へ届けたのでござる。
 そうして何日か後に市役所から測量に来てもらえたのでござるが、その時、「???万円ほどの被害で、その15%が受益者負担だ。」と言われたのでござるが、その時「猪の防護柵があるので人災に査定されると思われる。そのために防護柵を撤去してくれ。」とのお言葉でござった。
 拙者の頭は『?・?・?・・・・』となっておったのでござる。

 「この工事でそれだけの金額を拙者にくれたら、もっと良く改良して普及して見せる」と思ったのでござる。ほとんどここが職場だから、どうすればもっと田んぼの使い勝手がよくなる、なんてしょっちゅう考えているのでござるからして。
 復旧工事と言うのは、おおむね元のとおりにするだけで不都合は改良し無いということらしいのでござる。

 もう一つ「人災云々」と言う事に引っかかりを覚えた次第でござる。
 まずこの田んぼの谷は田んぼのところだけではなくて、田んぼの上の山から3本の谷の水を受けていて、大雨や台風には、3つの谷の水が大量に流れ込んでくるのでござる。
 それを、田んぼへ水を通すだけの30センチのU字溝水路で受けるだけどござるからして、とても受けきれないのでござる。主水路から灌漑水が来ただけでオーバーフローするのでござるからして、おして知るべしでござるの。
 加えて、その水を最終のところで受けて、下へ流すところの管が30センチあまりのヒューム管でござりて、これも水を全部飲み込んでしまえるものではござらぬ。
 確かに拙者どもの水路管理に悪いところもあったとは思うものの、猪の防護柵が人災と言われると、腑に落ちぬところがござる。
 それに、片付けの最中に、崩れたところのすぐ傍に崩れかけがござったので見ると、モグラさんが路肩にセッセセッセとトンネルを掘ってあったのでござる。
 そんなこんなで「基本設計が間違えてござるのではないか」と思うところでござる。
 
 さりとて、市役所のえらい官吏の先生がおっしゃる事。片付けぬわけにはまいらぬのでござる。昔から「泣く子と代官には・・・」と言うではござらぬか。
 あれ?泣く子とお天道様でござったかな?

 「お代官様!お武家様!お願げーでございますだ!なにとぞよろしくお願げー申し上げますだ!」と、代官所の手代に土下座をして治してもらうという図は、今も昔も変わらぬもののようでござる。

 いずれその説明会があるということでござるので、その席でお聞きかせいただこうと思う次第でござる。

 こうして貧乏百姓をしていると、テレビで見る封建社会と今の社会と何も変わらず、霞ヶ関から連なる地方の末端行政組織まで支配階級であり、肩書きを持つと威張ったり人の上からものを言ったりするのが好きなようでござる。
 だから、いつまでも徳田新之助殿や・・・奉行殿の人気があるのでござろうか?

 そう思うと、拙者のせがれ達は貧しいなりに自分で稼ごうと努力し、自分の足で立とうと努力しているのは実に素晴らしいのではないかと思う次第でござる。人から半ば強制的に(非合法というのではない)集めた金で飯を食い失業の恐れが無いというお代官様の手代よりいいのかな?と思う次第でござる。決して全ての手代様がそうだと言う事ではないので、誤解のなきようご解釈いたして下されたし。

 長い昼休みになってしまったようでござる。
 ただいまから草刈りにまいるでござる。

竜胆さん

2009-10-24 19:13:35 | Weblog
 あ~ あ~ 竜胆の 薄紫の花咲けど
 初恋哀れ 今はただ ・・・・・

 竜胆の紫は初恋の色とうたった歌であるのでござる。
 確かにこの色は初恋の色といえるかもしれないのでござるな。
 切なくて もの哀しくて どことなくほろ苦く ・・・・・。
 拙者の初恋は、もうかれこれ半世紀近くになるのでござろうか。
 結婚してくれたカアチャンではなく別の少女であるが、その初恋の色は、同じ紫でもちょっと違う紫で、藤の花の紫ではなかろうかと思うのでござる。どのような女性で、容姿がどうで、・・・などというと思い出が変形しそうでござるので、拙者の脳みそへ蓄えておくでござる。

 草刈りで、この花を刈ってしまったのでござる。
 全部借り倒す前に、携帯で写しておいたのでござるが、いつしかこの歌を口笛で奏でておったのでござる。
 おそらく、何十年か前を思い出し、苦笑をしながらでござろうな。我ながら、ちょこっとセンチな気分であったりして・・・。

 と、いうような拙者ではござらぬの。
 口笛で奏でるのは「一節太郎師匠」の「浪曲子守唄」でござろう。「逃~げた女~房にゃ 未練はな~い~が~ おち~ち~欲し~がる こ~の子がか~わ~い~ こ~も~り~うた~など 苦手な俺だが 馬鹿な男の浪花節 一つ聞~か~そ~う~か~ 寝ん~こ~ろ~り~・・・・・」
  でも、でも、頭の中は「カアちゃんごめんよ」なんてつぶやきながら、足を滑らせつつ、必死こいて草を刈っているのが見て取れたであろうと存ずるのでござる。
 前段であれ、後段であれ、漫画的であることには間違いはござらぬな。元来、拙者の存在が漫画的であるからして、結果としてそうなってしまうのは致し方がないことと悟っておるのでござる。なんていうと、なんとなく悟りを持った聖人みたいでござろう。
 拙者は確信を持って、「そうではない!」と言い切れるのでござる。こんなところで確信を持っても仕方が無いのでござるが。

 最近 秋の真っ只中のためか、拙者が誰かに恋をしているという錯覚に陥るのでござる。それが誰か判れば悩まずに済むのでござろうが、拙者としてはなんとも誰ともわからぬのでござる。身の回りにお見えになられる女性の方々、芸能界やテレビのブラウン管の世界にいらっしゃるお方々(拙者宅はいまだブラウン管のテレビでござる)。
 しかし それが誰かと解明できても、拙者の日常には何らかの変化があるかというと、決して変化が現れないものと存するのでござる。

 でも でござる、拙者とてボクネンジンではござらぬゆえに、愛する者がいるのは確かでござる。我が家族である父母(親子喧嘩はショッチュウでそれ以外無い様でござる)と宝と思う我が子(決して世間一般より出来が良いとは申さぬでござる)、カクレ娘達(これがまたかわいいのでござる)、拙者の何物にも代えがたいポン友・悪友達、・・・・・。
 
 これでどうにか恋の談義はごまかしが聞いたでござろうと存ずる。
 こんな予告はするものでないと、今頃気がついたのでござる。
 この辺を見ても、拙者のアホさ加減がわかろうと言うものでござる。
 というところで、今夜は「お休みなして」でござる。

ちょっと・・・

2009-10-21 19:55:08 | Weblog
 桜の写真?
 何で今頃?
 本日の記事とこの桜の写真は、全く、何も、全然脈絡が無いのでござる。
 
 義務的に写真を入れなければという、強迫観念的なものでしかないのでござるのよ。

 実はこんな事をいうと若い人達に笑われるか馬鹿にされるかミソクソに言われるかだろうと思うのでござる。
 アグリズムという農業同人誌的な雑誌をちょこっと見たのでござるが、創刊号では感じなかった違和感を感じてしまったのでござる。
 若い人達が農業に魅力を感じてだろうと思うのでござるが、一生懸命にまい進されてござるのは、十分伝わってくるのでござる。
 拙者が若い頃農家の後継者や新規就農者と、口角泡を飛ばし半泣きになって真夜中まで議論した頃の感覚、当時農業雑誌に紹介された若い農業者の考え方、それと今雑誌に紹介されている人達は、何かが違うという感じを受けるのでござる。
 その違いが、ちょっとというか、かなりというか、ほとんど全てというか、判らないのでござる。
 カルチャーショックなのかも知れないでござるのだ。

 記事からはそれぞれの方の熱が伝わり、気持ちは強く伝わって来るのでござる。
 そこでの拙者との違和感というのは、「農業」と「百姓」の思想性の違いかもしれないし、農への「熱」と「熱気」の違いかもしれないのでござる。
 拙者が、太陰暦と天地の神へ至り着いたのは最近の事でござるからして、然るべくして違和感を感じるのは当然のことかも知れぬのでござる。

 この違和感を理解出来るようにするのがこれからの拙者の使命かも知れぬのでござるかの?
 このような事を考えるのは歳のなすところかも知れぬとも感じる次第でござる。

 本日、施設へ実習に来てござる学生の方々に拙者の名刺をお配りさせていただいたのでござる。
 何故に?と、聞かれれば、「若い娘さんだからでござる」と答えるしかないのでござる。実に魅力的な若い娘さん方なのでござる。

 「だから」というわけでもあるのだが、彼女達の若さが、「まぶしー!」とも感じるのでござる。
 若いというまぶしさを裏返すと、拙者はその若さがうらやましいのであろうと思うのでござろうの。
 彼女達はまじめに一生懸命実習しておったのでござるが、拙者のポン友は餞の言葉を送ってござったのでござる。
 拙者は「男は選べよー!」等と言っておったのでござるが、この世の中男と女しか居らぬ故、男は女に、女は男に、それぞれ良いも悪いも影響を受け引っ張られるのでござる。故に、「男は選べ」となる次第でござる。親と師匠以外に影響を大きく受けるのは、男は女、女は男でござろう。
 結局、拙者は、家内の影響極めて大なのでござる。これは自他共に認めるところでござる。
 まとめると、「人とは誠也」でござろうか。
 「たまにはええ事言うのー!」でござる。

 次回かその次あたりの予告として、「秋着たりて拙者の恋」というテーマでどうでござろうか。

堆肥の投入

2009-10-19 18:27:36 | Weblog
 堆肥の投入等と言うと、カッコ良く聞こえるのでござる。
 何の事は無い。「牛のババ撒き」でござる。こう言うと実も蓋もないのでござるのよ。

 今日午前中は病院へ行き、午後はこれを息子とやったのでござる。
 合理的にやろうとすると、フレコンで醗酵して乾燥した堆肥を購入し、マニアスプレッダーという機械で撒くのが一番良い様に思えるのでござる。
 が、でござる。1t5千円ほどの堆肥と、機械で散布してもらうのにわざわざ機械が来てもらうとこれまた一万円弱という金額がかかるのでござる。
 本日の堆肥散布は、堆肥代1t3千円弱とガソリン代300円也。
 エッチラオッチラとスコップで撒いていれば二人の日当とは行かなくても、支出が助かるのでござる。
 一言、「ケチやなー!」

 今回は、JAさんの大山田コンポなるものを投入したのでござる。
 前回は乳牛の堆肥で、今回は肥育牛・乳牛・豚糞・鶏糞が混ぜられたも大山田コンポと聞いているのでござる。
 元同僚が、放線菌が良く出ているという事であったのでこれにしたのでござる。が、前回のより少し多いかなという程度でござった。であるからして、次回は乳牛でよかろうと判断しているのでござるよ。

 しかし、軽トラックに1t積むとやはり重たくてハンドルが取られブレーキが効き難いのでござる。あまりするものではないと、肝にちょっとだけ思ったのでござる。
 来年の秋にはすっかりと忘れているでござろう。

 これで秋落ちが軽減できれば儲けものでござる。
 この秋の稲が力なく倒れるのは、やはり秋落ちの重要な現象と思うについて、数年をかけて土をもとの地から強いものに出来れば、ご先祖様に申し訳が立つというものでござる。
 ケチ臭い事を言うようでござるが(ケチだからしようがない)、2反に何もかもあわせて17千円の経費を入れて、米が1俵多ければそれでチャラでござるのよ。
 加えて、土作りは1年で効果がなくなるのではないから、毎年続ければ経費のマイナスは生産のプラスに転じるのでござる。

 しかし昔の人はうまく言ったものでござる。
 「稲は土で採れ。麦は肥で採れ」という言葉は、今になって理解できるのでござる。事のついでに「彼岸過ぎての麦の肥、二十歳過ぎての子に説教」という言葉もよく言ってあるものと感心しきりでござる。時機を逃がすとだめなのでござるよねー。

 その昔、おそらく一昔ほどでござろうが、有機肥料というか堆肥会社というかへ行っていたことがあったのでござるが(生意気にも技術部長だと)、その時には色々と経験をさせていただいたのでござる。
 堆肥の主原料は、固液分離をした牛糞に籾殻を混合したものでござった。これは、日本でも特別有名なメロン産地の培土の材料になるのだと聞かされたのでござる。
 有機肥料の材料は、殺菌消毒した人糞脱水ケーキ・熱風乾燥した人糞・食物残滓(アイスクリーム・ラーメンだし・廃棄液卵等)を使用していたようでござる。
 堆肥も有機肥料も、材料をそれぞれ別個に醗酵させていたのでござる。
 それぞれの材料を、三次醗酵までさせていたようでござるが、二次までは計画的に醗酵させて、三次醗酵は材料置き場で勝手に醗酵していたようでござる。
 どの段階も、最高温度が70度ぐらいまで上昇し、その後徐々に低下するのでござる。
 その確認をしたら切り替えしをして堆積をしなおすのでござるが、あれだけ醗酵したのがまた同じように温度を上げるのでござる。これは、「ま、当然かな」と思っていたのでござるが、二次醗酵後材料置き場へ運ぶと、また同じように醗酵をするのでござる。
 次は温度に関係なく、それぞれの材料を目的の応じて混合するのでござるが、混合後も積み上げておくとまた醗酵をするのでござる。
 一体いつまで醗酵は続くのかと不思議になったものでござる。

 その会社の既存のものに新たにセルロース分解菌などを加えたプロトタイプの有機肥料(ぼかし)が出来て、あるアスパラガス栽培農家で試験をしてもらったが、かなり効果が高く化成の追肥など全く不要とのことでござったが、その辺で拙者は命の危険を感じてその会社から消えたのでござる。

 当時のデータはその会社へ残してきたので手元にないのでござるが、今でも材料と設備があれば改めて生産にかかる確信がござる。なんて、材料も設備も無いから言うのでござって、目の前へ全てそろえて「やってみろ」と言われたら、ビビリンチョになるんでござろうな。

 やはりアンモニア臭がこびりついているのでござって、風呂へ入って休むのでござる。
 お疲れ様でござった。
 お休みなんしょ。

イネクロちゃん

2009-10-18 18:17:19 | Weblog
 珍しく予告どおりにイネクロカメムシでござる。
 
 このイネクロちゃんは、拙者がまだ若かりし頃山間の水田で大発生して、連絡を受けて跳んで行き、薬剤散布などで被害を避けた記憶があるのでござる。
 それから考えると30年以上の付き合いという事になるのでござる。

 この子はどんなものかというと、体長は1cm程度で全身ほとんど黒一色。ところがこの子は恥ずかしがりで、なかなか人前に顔を出さないという線の細い子なのでござる。ついでに、一人、もとい、一匹ではほとんど何も出来ないというアカンたれなのでござる。
 ところがこの子達が集団になると、「およよよ!コリャ一体どうした事じゃろかい?」というような事態になるのでござる。

 ほたら、一体どんな事になるのか?というとでござるよ。
 5月末ごろから、イネミズゾウムシちゃんが活発に葉や根を食い荒らす頃あぜの近くの稲の苗が、分けつはそこそこして葉の色は濃い緑になるのでござるが、一向に草丈が伸びず、新芽が枯れたり葉が枯れたりという事が起こってくるのでござる。
 それに気付くとなんとか対策を立てられるのでござるが、そこで気付かないと、最悪、稲の穂が出ないという事や草丈が伸びないまま枯れるという事になるのでござる。
 酷いときは、田んぼに植えた稲のほとんどがこのイネクロちゃんの餌になるという困った事態になるのでござる。

 そうすると、このイネクロちゃんは一体どこに棲んでそんな悪さをするのでござろうか。決して目に付かないとはいわないけれども、まずまずまず目に着かないところ。そうなのでござりまする。稲の株の茎の間に固まって棲んでいて、そこで稲さんの樹液をたっぷりと吸っているのでござる。
 そこでドンドコドンドコと増えて、秋には近くの草むらや藁などの下で一冬を越して、来年に備えるのでござる。

 ではどこから来るのかというと、当然カメムシさんたちは羽根を持っているのでござるからして、どこかから飛んでくるのでござるが、このイネクロちゃん連中はあぜなどの草の中から這い出してくるのでござる。もとは飛んできたと思うのでござるが。
 だからでござる、あぜの近くにしか被害が出にくいのでござる。

 今年は桜や庭木がアメリカシロヒトリや毛虫類に散々食われたので、越冬している害虫が多かろうと思い、アゼ草を刈りかけているのでござる。枯れて乾いた頃草を焼いてしまうと、草の処理と同時に害虫さんや病原菌をなんぼか始末し、ついでに越冬する場所を無くしてしまうという作戦でござる。

 草刈りをしていて「ちょっとしんどいでござる」と、アゼに腰をかけて一服していると、尻の近くでモゾモゾと蠢くものがいたのでござる。「何者じゃ?」と拾い上げると、このイネクロちゃんでござった。
 1匹ならどうという事はなかったのでござるが、いる、いる、いる。何匹もぞろぞろと刈った草の下から出てくるのでござる。「こいつら、こんなとこに隠れてけつかったのか!」と、ビックリ仰天でござる。
 後10日ほどで草焼きになるので、「それまでの命じゃ!お前らに正月はないのじゃ!」と、ちょこっとつぶやいておいたのでござる。

 これが総合的防除だと思っている拙者でござる。
 というよりも、稲さんが大きくなってから薬を散布するのは嫌だし、薬を散布するのが面倒くさいし、何よりもイネクロちゃんにも効くだろうけれどもでござるが拙者の懐にストレートに効く方が大きいのでござるよ。
 これは切実な事でござる。
 次のシーズンに、実害がない程度にイネクロちゃんが少なければ、それはそれで○でござる。

 昨年は、ニカメイチュウが目に付いたので同じようにしたのでござるが、今年は比較的発生が少なくてすんだので、草焼き作戦は成功と思っているのでござる。
 毎年草焼き作戦を続けると、害虫さんは少なくなるのではなかろうかと思っている次第でござる。
 温暖化で、どんな害虫が爆発的に増えるかも知れず、米作りには不安な事でござるが、何とか農薬を少なくして、食べる人と、拙者の懐に効かないようにしていきたいものでござる。

京風味も変わった

2009-10-17 19:32:33 | Weblog
 今日は雨の予定で京都へ行ったのでござる。
 カクレ娘に手を引かれて、せがれの運転で、よその奥様と行ったのでござる。
 こう書くと、一体どんな人間模様というか人間関係かと疑われるでござろうが、文字通りの関係なのでござる。それ以上でもそれ以下でもござらぬ。
 誤解無きように、あくまでも「カクレ娘」であって「カクシ娘」ではござらぬゆえ、その点を重々にご確認ご認識の程をよろしくでござる。
 カクレ娘1号2号ともに、拙者から見てなかなかにかわゆく美人でござる。その母親様に言わせ給うと、「贔屓の引き倒し・・・」というのでござるが、決してそのような事はござらぬ。色は白くて、理知的で、拙者からカクレ娘などというのはおこがましいかも知れぬのでござる。そして、カクレ娘であるからして、このブログに載せることは「カクレ」の3文字によってかなわぬのでござる。「ごめんさっしゃりませ」でござる。

 これは本題ではござらぬ。
 
 京都で腹が減って、とある有名な飯屋へ入りそれぞれに好みのものを注文し、それをなんとかかんとか言いながら全部食べたのでござったが、食し終わってからそれぞれの感想は、きょうつうてんがござった。
 味が強く京都の味では無いということでござった。出汁や素材の味がもっと生きているのが京都の味というイメージでござったが、しょうゆや砂糖と巣などの味が強く、なんとなく百姓仕事や汗仕事の後の食事風味というか、そんな感じでござった。決してまずいというのではなかったので、お店の名誉のためにそれは申し添えるのでござる。
 拙者のおぼえている40数年前の京都の味とは違ったので、かなりおどろいたのでござる。
 写真はその時の拙者の選んだメニュー「豚のてんぷらに甘酢あんかけ丼」でござる。豚のてんぷらは今まで食した記憶がなく、なかなか珍しくいただいたのでござる。
 そのあと、デジャートに「さくらアイスクリーム」なるものをいただいたのでござるが、これはなかなかに美味しいものでござった。

 その後は、知恩院へお参りして、目的の青蓮院へ国宝の「青不動尊之図」を拝観に行ったのでござる。一目見て素晴らしいものだと感じたのでござるが、その青蓮院が、天皇の仮御座所になっていたりした事のほうが驚きでござった。
 庭も手入れされ、なかなかに見ごたえはあったのでござるが、如何せん、拙者にそれを愛でる力量も知識もないので、その範囲の感想でござる。

 カクレ娘のたっての希望で、南禅寺から哲学の道へ散策となったのでござるが、
いやはや、足が棒のようでござった。は、ちと大袈裟でござるが、歩き応えがあったのでござる。
 「何故に哲学の道となっているのか」と、またまた拙者の寸足らず脳にて考えたのでござる。
 道の下には他人宅の裏が見え自然というか木々が茂り疎水が流れる、いい雰囲気の中を散策すると、それぞれの家庭の中やそこでの人間劇を考え自然を考えると、哲学というものになるのかな?と思った次第でござるが、あまりあからさまに書くと、倫理委員会からカットを喰らいそうなので、やめておくのが懸命でござる。なぜなら、その界隈にはとんでもないお屋敷が並んでいるのでござったから、小説の色々なジャンルが出来そうでござるからして、深く言いかけると倫理委員会からキツイお叱りを受けそうでござる。
 残念な事は、疎水にはゴミが散らばり決してきれいな疎水などとは言えそうもないことでござった。

 家へ帰っての感想は、京都ももっとゆっくりと見る事ができれば素晴らしいだろうという事でござる。

 何度もいうギャグでござるが、「次回は彼女と来るどー!」となるのでござる。
 いう度に、「むなし!」となるのもいつものとおりでござる。

 次回は、イネクロカメムシと草刈りの弁証法的考察についてとなりそうでござる。なるわけないか。

 お休みなしてでござる。

名前わからん

2009-10-15 12:17:34 | Weblog
 昨日、拙者は珍しく指図無しで草刈を行なっておったのでござる。
 いつもは、「あそこの草刈」とか「今日はこれをしてください」と上役の指図で動くのでござるが、ガラにもなく、「畑の草刈をします」と言った次第でござる。

 その途中で、傍に咲いていた花が「いつもとちょっと違うんでないかい?」と思い、よく見るとイヌタデのようでも有るが花がちょこっと黄色いのでござる。「コリャなんじゃろかい?」と携帯で写真を撮ってみたのでござる。
 普通は赤い花で、白い花の大振りなものもありでござるが、今回は黄色い花なのでござる。今まで見た事がないのでござる。これから図鑑で調べようと思っているのでござるが、何の花なのか知っている方がござれば、お教えいただきたいと思う次第でござる。が、このブログをのぞいていただかない事には、アカナイのでござる。

 ここしばらくいろいろとあったのでござって、気持ちがグラブラとしており申して気持ちの滅入る時もあったのでござるが、施設へ行って通所してくる子等の顔を見て話していると、癒されてしまったのでござる。
 まず、朝行ったときしょっぱなに二人の子等に抱きつかれてハグハグし、その後も何人かにタッチで「お早う」と言い、短詩と絵の素晴らしい女の子とハグハグでござった。。職員さんとも色々お話が出来、夕方には、何人かの女性通所者の子や高校生の娘らと戯れさせてもらったのでござる。加えて、拙者のジョークと駄洒落が通じるHA君としっかりジョーク談義でござった。拙者としっかりと交流してくれる彼らがかわいくて良いでござるのよ。

 拙者、娘がいない事もあり、知的あるいは精神の障害を持っているとはいえ素晴らしい子等でござる。これは、娘達はもちろん息子にしても同じでござる。

 拙者、性格上(育ちかも知れぬ)、どうしても「ですます」言葉が出てこず、さばけすぎた言葉になってしまうのでござるが、職員さんや里親さんはきっちりと話されるのでござって、拙者にはまねのできない事でござる。また、いろいろな事と一人一人に気を配り対処される事は、尚、拙者には難しい事でござる。
 ちなみに、職員さんは「・・ちゃん」「・・君」「・・さん」から始まる言葉でござるが、拙者「・・」と名前を呼び捨てで始まってしまうのでござる。たまには「こら、・・・」となる事もあり、気をつけねばと思うのでござるが、なかなか治らないのでござる。

 これは昨日のことでござって、本日は支払で四苦八苦してござるのでござる。

 本日のブログは、この時間に書いたので今夜は早く寝ようでござる。
 あすは、「茗荷熟」というのが施設で夜に開催されるのでござる。それに出席の予定でござる。

コンバイン講習&体験

2009-10-11 18:37:31 | Weblog
 本日は良き天気でござった。
 かねてより計画されておったところの「コンバインの講習」を実施した次第でござるのよ。参加された若き人達は、興味たっぷりという感じで乗ってござったでござる。

 これは、1時に駅へお迎えに行ったところから始まるのでござる。
 車へ乗る人数が一人多かったので、4人乗りの車へ5人乗って現地へ向かったのでござる。
 現地で、まず「棚むす」の代表から挨拶でござる。その後拙者が進行の説明をしたのでござるが、なかなかうまく話せるものではござらぬの。しどろもどろで説明した後は、コンバインの危険なところの説明や衣服の巻き込まれをみてもらったが、説明している拙者がビビッていたでござる。
 後は予定通り、せがれが横へ同乗して操作説明をしたのでござる。一人一人マンツーマンでの説明でござるからして、拙者は苦手でござる。拙者は説明より体で表すほうが得意でござるからしてせがれに任せたのでござる。最初はそれで実施操作をして、2回目は単独操作、三回目はタイムトライアルという事になったのでござる。が、それに入る前にトラクターの操作をしてみたのでござる(せがれの単独変更)。
 3回目は見ていてもいいものでござった。
 全員がなかなかに操作がうまく、時間差はあったものの乗りこなしてござったのよ。「やはり若さかの」、と感心の至りでござった。
 せがれが標準タイムとして最初に乗って、1分38秒とかでござったが、代表はそれを2秒早くゴールしたのでござる。さすが代表!会長(女性)は1分41秒、続いてやっさん氏が続いたようでござる。若き女性軍も負けず劣らずのタイムであったのには感心をした次第でござる。
 彼女らは良き農家の嫁になるであろうと思う次第でもござる。
 そして「棚むす」の稲刈りイベントで、コンバインに乗って活躍する姿が見られる事と思うのでござる。

 最後に「公表などしゃべくれ」と言われたのでござるが、操作や態度が悪けりゃそれもしゃべくれようにと存じたのでござるが、前述の事をそのまましゃべくった次第でござった。

 その後、拙者宅へ来ていただいて雑談と会長作のおはぎをいただいたのでござるが、まず、おはぎがうまかった事、と、参加された皆様は「棚むす」のリーダーさんでござるということにちょっとビックリした次第でござる。
 そこへズンコ氏が登場となり。またまた交流が出来てしまったのでござる。
 ズンコ氏には駅までお送りいただいて感謝感謝でござる。それをコーヒー1杯で済ませてゴメンでござる。

 今回感じたのは、「実作業と講習は違うのである」という事でござった。
 実作業は、次はアレをする、その次はこれをする、というように自分の段取りで作業を進め、結構気まぐれというか好き勝手というか効率を考えてというようなものと思うが、講習は安全第一であるからして(実作業もそうであるが)無理をできないのだという事を知った次第でござった。

 なにはともあれ、参加された皆さんの安全意識や機転・心遣いに助けていただいて、無事怪我や事故がなく終われたのは最大の成功だと思っているのでござる。
 本当にありがとうござりました。そしてお疲れ様でござりました。

 今回拙者のつたないブログでありまするが、近々、参加された皆様のブログが公開されるでござりましょうからして、それに多大な期待をしている次第でござります。

 拙者への公表。「若い女性が多いというのはいいもんじゃのー!」という実感でござる。そして、なぜだか会長のお顔を拝見するとついついこちらが笑顔になるのでござる。拙者の目が消えてしまうのでござるのよ。
 何の公表をしているのか判らなくなったのでござるからして、チョンでござる。

 お休みなして。

タイフー

2009-10-09 17:14:57 | Weblog
 壊れてしまったのでござる。
 今回の台風さんで農道とその法面が崩れてしまい、それがためにトタン板の猪防護柵と鹿さんの電気柵が宙釣りになってしまったのでござる(二箇所も!)。喜んでいるのは鹿さんと猪さんでござるか。困っているのは、拙者の他この谷で田んぼを作っている数軒でござろう。
 されど、さもありなんでござる。この農道に沿って走る水路は28cmの幅で深さが30cmほどあるのでござるが、農道を横切っているヒューム管は外径が40cmほどでござるから、流れてきた水を全部流せないのでござる。加えて、水路の上には、大きな石があったり草が流れてきて詰まったりで、オーバーフローした大水が農道を流れ、結果、この始末でござろう。
 さりとて、ヒューム管を変えて大きくしても水路ののオーバーフローは変えられず、ヒューム管が全部の水を飲み込んでも下流の水路がオーバーフローすれば、今度は田んぼの土手を洗い流してしまって、田んぼの土手が壊れるという事で、なんともならんのでござるな。
 
 以前はこれと比較にならない被害があったのでござる。自費で直すとすれば、拙者宅の一番被害の大きい場所では2千万円、拙者宅の全部を合わせると4千万円の復旧工事になり、谷全体だとおそらく億の金額になるのではないかという事でござった。そうなると、米作りはやめて耕作放棄で杉でも植えるという事になるのでござる。この谷では激甚災害対象でどうにか直せたものの、全国で見ると耕作放棄をする棚田はたくさん有るのでござろうな。

 この谷には、今度の台風さんで枯れ松が倒れて猪防護柵と電気柵が壊れたところが1箇所出たのでござる。ま、これは1日あれば十分修理できるので、何とかなるでござろう。

 今度の台風さんでの総括!
 今冬は、「水路と農道の整備で来春からは安心して米作りが出来るようにすべし」、でござる。

 棚田というものは、むかしから「ほた抜け」といって土手が崩壊するのはつきものでござるからして、諦めているわけではござらぬがお天道様のすることとして受け入れているのでござる。先人は、石を集めてきては石垣をつくりその上に土手を作って棚田を気付いてきたのでござろう。その力量たるや、拙者には及びも着かぬ想像もできぬものと思い畏敬の念さえ生まれるのでござる。
 それが基盤整備・構造改善などの名前で、このように棚田も整備されたものの、一旦壊れると大変な工事になるのでござる。これがいいのか悪いのか?

 基盤整備前の田んぼはというと、それこそ先人が何でこんな田んぼを・・・というようなところでござった。
 まずは、湧き水を少しでも温める「ショウズ田」。
 次は、刈り取った稲を干す乾田で、「アゲ田」。
 その次は、「深田」とか「沼田」で、底なし状態の湧き水の田んぼ。
 さらに、「つる首」というアゼの幅と田んぼの水を張った幅が同じという細い田。当然耕耘機などが入れないので、熊手(三つ鍬)でボチボチと耕すのでござる。
 そして田んぼの土手はというと、低くても人の背丈、高いと3m以上というところでござる。機械作業となると、当然のことながら草刈機でも命がけでござった。今から考えると、ゾッとするような所でござったのじゃ。
 今はそれと比べると雲泥の差、天と地ほども違う気がするのでござる。もし以前のままだとすれば、今頃は杉林になっているか草マルケで潅木や木が生えた耕作放棄地でござろう。

 明後日はこの谷の田んぼで、コンバインの講習=コンバインのパイロット体験を開催の予定でござる。それまでに田んぼの土がそこそこ固くなってくれればいいがと思うのでござるが、それとてお天道様の気分次第でござる。
 お天道様!お願いでござる。何とかあと1日で土をそこそこ乾かしてくだされ。
そして当日はニコニコと笑ってくだされ。お願いいたしますでござりまする。