いろいろござり(人様には言えぬ事が多いのでござる)、拙者が再び老骨を使い棚田百姓をする事となったのでござる。
いろいろの事はおいおい出てくるものと存ずるので、ここでは割愛でござる。
先にこの田圃達をを管理していた拙者の倅が2~3年いわゆる荒らし作りをしたため、拙者は準備なしでは何もできず、知り合いに作付けをお願いしたら「ここではむり!」と断られた次第でござる。
でもって、一夏休ませて今から準備に入ったのでござるが、三年の荒らし作りはとんでもない田圃になっているのでござる。
草だけではなく、水路の補修や畔の補修、石の除去や均平の補修と、とんでもなく仕事が見えてくるのでござるな。
それだけで荒らし作りをしていた3年が補修に必要かと思われるのでござる。
写真は、まず畔の借り倒した草を焼いているのでござるが、この草刈とて、夏には仕事場の諸兄に助けていただき、今また、近所の耕作している方々に助けていただき、そして家内が拙者のいない時間に一人で刈り倒したという草でござる。
雨との競争でできるだけ焼いているのでござるが、残りは雨が上がって再び草が乾燥したら焼く所存でござる。
次は水路整備で、これもとんでもなく大量の土や砂利が流れ込んで、水路整備という言葉ではなく水路作りといったほうが適切かも知れぬのでござる。
ところが、このシーズンはとんでもない事が起こっているのでござる。
JAの米の仮買入価格が恐ろしく低下したのでござる。
1俵(60kg)が9,500円となったのでござる。
これは拙者が米の担当をしていた頃の半分の価格でござる。
生産者の価格がこれだけに下がったのだから、消費者への価格がスライドしてかなり下がったかと思いきや、スーパー等で見ると今までとなんら変わらぬ価格なのでござるな。 「なんで?」と目を疑うこと仕切りでござる。
目を転じて生産者価格を見ると、これは上昇一方なのでござる。
何年か前に記事にしたこともあるのでござるが、日当は余りが出れば良いという計算にしてみると1俵で20,000円程という事になるのでござり、正確にガソリン1リットルまで計算し、日当は1日当り公務員並みの給料にすると、37,000円程という事になるのでござる。
ただしこれは拙者の水田でのことでござるからして、もっと条件が悪ければまだ上昇するだろうし、かなり条件がよければもっと安くなるでござろう。
それに加えて、円安政策で資材費が高騰しているのでござる。
ほとんどを輸入資源でまかなっているからして値上がりこの上ないのでござり、先ほどの数字はもっと変化するものと思われるのでござる。
改めて直接販売するについても、1袋(30kg)10,000円でいけるかどうかは自身がござらぬのだ。
最近、「この価格低下は政治の裏の裏があるのでは」と疑っているところでござる。
シンゾウさんが農協の改革などということを言いかけたのでござるが、それについてJAからのアクションがあったのかということでござる。
またTPPというわけのわからぬ事が米は「1俵1万円以下でなければ国際競争力に勝てぬ」などと言っているところでござり、このことは後日でござる。
まあ、拙者、さるといのししと鹿の銀座で再出発ということで、さらばでござる。