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図工専科

2004-10-07 10:03:00 | 徒然なるままに
10月4日(月)

今日は6年生の描画の授業。
1組は写真を基にした動きのあるポーズ。半数ぐらいが着彩に入った。
写真を見ながら描いていても、洋服などにとらわれて、腕や首が繋がらなかったり、特に目の表情に苦戦していた。
たとえ、写真を見ながらでも見たままを描くというのは、大人でも難しい。
でも、洋服の中で、こんな風に体は繋がっているとか、見えていないほうの腕はこうなっている、と言うことを気づかせて上げると 何とかポーズが決まってきた。
6年生に要求するデッサン力というのはどこまでのラインなのか、1を教えて10を理解する子と、10を教えて1に満たない子のギャップは大きい。
でも、みんな、こんな風に描きたいが、なかなか思うようにそうならない。
好きなように描いてもいいというのではなく、よく見てみた通りに描くことの難しさ、そこのジレンマを上手にフォローして仕上げまで持っていってあげないと、苦手意識だけが残ってしまう

目の表情は、目線で決まる。目線を感じさせるにはどこを見ている目か、顔の角度で目のついている場所が変わる。そこを理解できた子の絵はぐっと表情が豊かになる。口元も、口角の上がり下がりで感情まで伝わってくる絵になる。
バランスよく描くときの頭身と画面の比率や構図のとり方、体の輪郭に洋服を着せるように描くことなど、多分、今までの描画指導とはずいぶん違った指導で面食らわせてしまったかもしれない。
あとは着彩で失敗することを怖がっている子の苦手意識を取り除いてあげること。

2組は、『横顔』をテーマにしたバストアップ。
こちらも、「何かをしているときの横顔」と言う課題で、悪戦苦闘中だ。
空を見上げている顔、前傾姿勢で走っている顔、本を読んでいたり、ノートに字を書いている顔、ソーラン節を踊っているときのポーズ、騎馬戦・サッカー・バスケ・・・・。それをゴッホの『農夫の横顔』 の「骨相図」を土台にして、想像で描くというのだから苦戦するのも無理はない。
だから、その子の構図を見ながら同じポーズをとって見せて、首の角度、目のつき方、肩の位置や背中の線を実際に見て気づくように指導したのだが・・・・。
これは、中学校で教えるデッサン・クロッキーのレベルで、6年生としては、『横顔を描いてみよう!』と言う取り組みで、それらしく描けていればいいのだろうか・・・。

『講師』と言うのは実に微妙な立場である。
担任の先生の学級運営の補佐的立場でありながら、専科としての真意を問われるような専門的な指導を、各学年、個人個人の力量に対応してやらなければならない。
全員から苦手意識を取り除き、みんな図工が得意になるというのは不可能だが、楽しさや、面白さ、意欲や、達成感を持たせる工夫はやり方しだい。
担任の先生や、学校側のニーズにこたえながらも、子ども達の次の学年、学校、将来において、今やっていることが繋がって、美術に対しての興味関心・愛好する気持ちを持ち続けられるようにと願ってやまない。

6年生までの「図工」が、中学に進んで限られた時数の中で点数化される教科としての「美術」となり、苦手意識はやがて嫌いな教科、受験に関係ない教科として生徒の意欲減退、重要視されない教科としての「美術」の現状を目の当たりにしてきた。
私は、高学年のうちに、造形活動の楽しさと、物を見る目の確かさを、しっかり付けて中学校に送り出したいと思う。
自分が思うイメージを絵や形に表現するにはどうしたらいいのか、失敗したらどうやってそれをプラスに転化し、仕上げまであきらめずに取り組む姿勢と、達成感を味わわせてせてあげたい。

毎日、毎回、子ども達に教わることが多い。
みんなの気持ちにこたえられるよう、教材研究をがんばろう!

帰り道、「ユザワヤ」でマーブリングのキットを買った。
明日は4年生のマーブリングの授業の参考作品作りだ!

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