漏えい元審議官名雪哲夫、教授に=山形大に出向
日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の断層調査で、日本原電側に公表前の報告書案を提供したとして更迭された名雪哲夫・元原子力規制庁審議官(54)が1日、山形大教授に就任した。
名雪元審議官は2月に問題が発覚後、出向元の文部科学省大臣官房付に更迭されていた。4月からは山形大に出向し、重粒子線がん治療施設設置準備室を担当するという。(
漏えい元審議官名雪哲夫、教授に=山形大に出向
日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の断層調査で、日本原電側に公表前の報告書案を提供したとして更迭された名雪哲夫・元原子力規制庁審議官(54)が1日、山形大教授に就任した。
名雪元審議官は2月に問題が発覚後、出向元の文部科学省大臣官房付に更迭されていた。4月からは山形大に出向し、重粒子線がん治療施設設置準備室を担当するという。(
発達障害の教員を排除できて良い案だね
教員制度改革:「試用」3〜5年
公立学校教員の免許・採用制度改革を検討している自民党案の概要が13日、分かった。教員希望者に「准免許」を与えて学校に配属、「数年の試用期間」を経た上で「本免許」を与える「インターン制度」を導入し、指導力向上を目指す。本免許を与えた教育委員会が任免権を持ち、責任を負う。現在の制度を抜本改革する内容で、党の教育再生実行本部や政府の教育再生実行会議の議論を経て制度設計に入る。指導力向上を目指して民主党政権時代に打ち出された「教員の修士レベル化」は事実上、凍結される見通しとなった。
現在の教員免許制度では、大学などで教員養成課程の単位を満たせば、卒業時に免許が与えられ、採用試験に合格した自治体の学校で勤務する。1年間は試用期間になっている。中央教育審議会は昨年8月、指導力不足解消のため、教員を「大学院の修士レベルを修了する」とする内容を答申していた。これに対し、自民党内では「大学院で勉強すれば指導力が向上するものではない」と異論が出ていた。
関係者によると、大学などで教員養成課程を満たした教員希望者に卒業後にまず「准免許」を与える。採用試験を経た上で、希望勤務地の教育委員会を通して学校に配属し、常勤講師と同じ待遇で勤務。場合によっては学級担任や部活動も受け持ちながら「試用期間(インターン)」として学校に所属する。期間は3年または5年を軸に検討が進む方向だ。
期間中、学校長が勤務態度や授業の状況、課題への対処能力を見極め、基準を満たしたと判断すれば、教委から「本免許」が交付され常勤教諭になる。試用期間中に本免許が取得できない場合でも、准免許のままで勤務可能とする。本免許取得後、指導力不足が判明した場合は、受け入れた教委が責任を負い、研修などを実施する。各学校には、試用教員に十分対応できるよう、担任を持たない教諭などを増やすという。
自民党は今後、地方教育行政法など関連法規の改正を目指す。【福田隆】
「『ゴー』という地鳴りの音で起きた」「歩くのも困難だった」。13日午前、震度6弱の強い揺れに襲われた兵庫県淡路市。1995年1月の阪神大震災と同じ早朝の地震に、住民は「あの日」の記憶を呼び覚まされ、恐怖に襲われた。
淡路市楠本の谷上久雄さん(65)は15~20秒ほどの横揺れを感じた。「あの時の突き上げるような揺れ」が頭をよぎり、恐怖でベッドから飛び降りて窓を開けたという。
同市の女性(41)も「横揺れがすごく、かなり長く感じた」といい、「大震災を思い出した」と興奮した様子で語った。
同市危機管理課の男性職員(40)は揺れ出す前に「ゴー」という地鳴りがしていることに気付いた。「激しい横揺れで、歩くのも困難なくらいだった」と振り返り、「恐ろしかった。嫌なことを思い出した」と不安げだった。
震度5強を観測した同県南あわじ市の男性職員(36)によると、強い縦揺れが5~10秒ぐらい続いた。ニュースで震度を確認して出勤したところ、市役所の瓦が地面に落ちていた。
南あわじ市は直後に災害対策本部を設置、消防や自衛隊も駆け付けて被害確認などの対応に当たった。市民から「水道管が破裂した」「壁が倒れた」などの連絡が入ったという。
「めちゃくちゃ怖かった」。震度5弱を記録した同県洲本市のタクシー営業所で配車係をしている土井光さん(36)は泊まり勤務明けで布団をたたんでいた時、急に大きな揺れに襲われた。棚からは本が崩れ落ち、「えらいこっちゃ。また来たか」。18年前の惨事が頭に浮かび、ぼうぜんとしたという。
震度5弱だった大阪府岬町の男性職員(54)も「揺れが長く続くようなら危ない」と感じたという。同町は午前6時に対策本部を設置。各職員が情報収集のため、町内を回るなどした。
毎日新聞 2013年04月12日 地方版
職責を十分に果たせない職員の資質向上を支援する研修制度「資質向上サポートプログラム」を昨年4月に導入した千葉市は11日、1年間の実施結果を発表した。対象となった10人のうち、50代の男性職員を改善がみられないとして、地方公務員法に基づき分限免職処分としたことも明らかにした。市によると、地方公務員の分限免職処分は極めて異例という。
対象となったのは、勤務実績が良くなかったり、地方公務員としての適格性を欠くと疑われた10人。昨年7月以降、本人と上司が話し合って「達成すべき課題」などを盛り込んだ個別の指導計画に基づき、3カ月単位のプログラムを実施した。その結果、「問題が改善」したのは2人、「プログラムを継続」が7人だった。
しかし、男性は仕事にかかる時間が同僚の2倍かかり、勤務中の居眠りが多いなど改善の見込みがないと判断、3月29日付で処分した。
熊谷俊人市長は記者会見で「何も処分をしなければ、真面目に働いている人が何らかの気持ちを抱いてしまう可能性がある。税金を預かる立場として責任を果たした」と述べた。【
相模湾に面した静岡県伊東市の宇佐美遺跡で見つかった15世紀末の堆積物が、同湾に延びる相模トラフで繰り返し起きるマグニチュード(M)8級の関東地震の津波によってもたらされたとの説が提唱され、注目を集めている。古文書などから、明応年間の1495年の地震が該当するとみられている。過去の関東地震は、関東大震災をもたらした「大正」(1923年)、外房に高い津波が押し寄せた「元禄」(1703年)の2回しか時期が特定されていない。元禄の一つ前が「明応」と裏付けられれば、同地震の周期の解明につながるため、今後の研究や再来に向けた対策にも一石を投じそうだ。
発掘調査に当たった伊東市教育委員会の金子浩之主査によると、堆積物が見つかったのは海から約200メートル、標高約8メートルの地点。地表から数十センチ下の砂や粘土の層に約500点の中世の陶磁器片や古銭などが散らばっている一方、建物の跡はなく、大きな力で海側の集落から押し流されたような様相を呈している。堆積層の下面は水流で削られたような構造だった。
これまで、伊豆半島の西側から南西へ延びる南海トラフで1498年に起きた明応東海地震の痕跡との見方が有力だったが、金子主査は「南海トラフの地震で伊豆半島東側の付け根に近い宇佐美に、これほど高い津波が押し寄せることはあり得ず、記録もない」と指摘。
一方、鎌倉の大仏へ津波が到達したことを記す「鎌倉大日記」には津波の発生時期が1495年と書かれており、「明応東海の3年前に明応関東があったと考える方が自然」との結論を導いた。京都の公家の日記や熊野の年代記にも、1495年の大地震が書き留められているという。
現場を確認した産業技術総合研究所(産総研)の藤原治主任研究員は「周辺には川があり、洪水や土石流の影響も否定はできない」としながら、「津波であれば関東地震の可能性が高い」と強調。裏付けも兼ねて遺跡近くで行ったボーリング調査では似たような堆積層が見つかっており、「今後詳しく調べる」としている。
鎌倉大日記の記述を「誤記」とみていた建築研究所の都司嘉宣特別客員研究員も「新しい考え方で注目に値する。液状化の痕跡などほかに補強する材料が出てくれば、信ぴょう性が高まる」と受け止めている。
関東地震をめぐっては、東大地震研究所を中心に三浦市西部の小網代湾で発掘した津波堆積物の一部が1293年の「永仁」の地震の痕跡と解釈されている。さらに、産総研などが房総半島南部の千葉県館山市で実施した調査では、さらに古い1100年ごろや900年ごろの津波によるとみられる堆積物が確認されたという。
これらがすべて関東地震の津波痕であれば、おおむね200年間隔で繰り返されたことになる。ただ「相模湾の海底地形は複雑。関東地震の起こり方は一様ではない」(県温泉地学研究所の吉田明夫・前所長)との分析もあり、周期などの解明には今回の調査を補足する研究成果が必要とされている。