経団連が消費税増税に賛成なのか

2012-07-21 13:46:27 | 政治

経団連が消費税増税に賛成なのか


前項で経団連が消費税増税に賛成する理由として、法人税の減税で潤うからだと紹介しました。実はもう一つ、経団連が増税推進をする、大きな理由があります。それは「輸出戻し税」による益税が見込めることです。輸出戻し税とは、企業の売り上げの内、外国への輸出では消費税は取れないので、その分の仕入れ原価に掛かる消費税分が国から還付される仕組みのことです。

例えば、自動車を作るT社では、自動車一台あたりの部品代仕入れ(下請け企業からの納入)が100万円、そして自動車の最終販売価格が300万円だとします。仕入れ、売り上げ共に消費税が掛かりますから、実際には仕入れ代金は105万円、売上代金は315万円となります。そしてT社は、下請け会社に105万円を支払い、自らは利益(売上と仕入れの差額200万円)の消費税に当たる10万円だけを納税します。そして下請け会社は5万円の消費税を納税します。これが、国内で自動車が販売された場合の、消費税納税の仕組みです(下図)。

ところが海外への輸出では、税金は輸出先の国の法律に従うので、基本的に相手国から消費税を取ることはできません。するとT社は、売り上げの300万円には消費税を取れないのに、仕入れは105万円掛かっているので、T社の利益は195万円に減ってしまいます。これでは不公平なので、仕入れに掛かる消費税5万円は「輸出戻し税」として国からT社に還付されるのです。これでT社は105万円を下請けに支払えば、利益は200万円のままで済みます。これが輸出戻し税の仕組みです。

http://rh-guide.com/tokusyu/syohizei_usotuki2_2.html



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