日立、EV走行距離2倍に リチウムイオン電池で新技術
日立製作所は14日、電気自動車(EV)用のリチウムイオン電池の新技術を開発したと発表した。リチウムイオンの量を増加させるなどしてEVの1回の充電で走行可能な距離を現在の2倍にできるという。2020年の実用化を目指す。
リチウムイオン電池は正極と負極の間をリチウムイオンが行き来することで充放電する。新技術では正極の厚さを2倍にしたほか、負極にシリコン系の材料を使うことでリチウムイオンの量を増やした。今後は低コスト化や量産技術の確立を進めて製品化につなげる。
EVが1回の充電で走行できる距離は日産自動車の「リーフ」で228キロメートル。1回の給油で600~700キロメートルを走行できるガソリン車に比べて航続距離が短いことが普及の課題の一つとされている。新技術が確立すれば、EVの普及に弾みがつきそうだ。