宮城県は公費で大量に金杯 退職者へ贈呈

2014-11-01 10:40:01 | 宮城県

宮城県は公費で大量に金杯 退職者へ贈呈

一人三千円ぐらい 

宮城県が退職する職員への贈呈用に大量の金杯とバッジを公費で購入していたことが29日、分かった。職員への物品授与では、東北農政局(仙台市青葉区)が永年勤続表彰用に大量の銀杯を購入したことが明らかになっている。県は永年勤続表彰時の授与については財政事情などから廃止していたが、対応の整合性が問われそうだ。
 県によると、金杯は真ちゅうに金メッキを施し、直径12センチ。表に県章、裏には「贈 宮城県」と彫られている。「在職記念章」と呼ばれる県章をかたどったバッジと一緒に年度末に退職者へ渡していた。
 東日本大震災後の2011、12、13各年度に受け取った職員は知事部局で計約550人。購入額は金杯が計約156万円(単価約2700円)、在職記念章は計約23万円(同360円)で、県が販売業者と随意契約を結ぶなどして買っていた。
 贈呈は08年2月に施行された「退職者感謝状贈呈要領」に基づくが、要領の施行前でも、少なくとも02年度以降は同様に金杯と在職記念章を贈ってきた。
 県は07年度から職員の永年勤続表彰時に時計などを渡すことをやめ、表彰状の伝達だけに切り替えた。「時代にそぐわない上、財政が厳しい中で公費で物品を買うことに県民の理解は得られないと考えた」(人事課)という。
 県人事課の担当者は「在職中の永年勤続表彰の対象者に金品を渡すのはいかがなものかと考えてやめたが、県政に長年貢献した職員の退職時に県が気持ちを示してきたことは県民に理解してもらえると思う」と説明。今後の対応について「県が職員向けに公費を使う点は検討すべきで、他県の状況も参考にして継続するかどうか考えたい」と話す。