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東京湾の基本的現状分析(4) 隅田川河口、今のお台場の運河を挟んだ反対側「有明16万坪」では何が

2006-09-04 21:37:05 | 水質浄化:東京湾、船上からの報告
かって(5年ほど前)中央区お台場から運河を挟んで反対側にある「有明16万坪」の埋め立て、反対運動が盛んでした。
 現在、お台場を含め地域全体が、若者のメッカとして大変なにぎわいです。
でも「有明」地区は、工事関係者以外ひとっこひとりおりません

 そこの箇所は、先日「ゆりかもめ」で通りかかりましたら、「オリンピック村予定地」という、大きな看板が「ユリカモメ」の駅前にたって、一面草ぼうぼうの原っぱです。

 江戸の末期に作られた江戸湾を守るべき防潮堤は、一部が削られたまま、かってのまま残っておりました。
 そこと新たに埋め立てた土地との境側は、相変わらずの垂直護岸のまま。
渡り鳥など、生きものの姿は殆ど見られません。

 (5)年ほど前、この防潮堤を幅50mほどで覆い尽くしていたうっそうとした森に、
もしかしたらオオタカでも繁殖しているのではないかとの噂があって、チャーターした釣り船で、人跡未踏のこの森の中を分け入って調べた時期もありました。
 結果、カラスの巣と、その雛がいました。オオタカは見つかりませんでした。
なつかしい思い出です。

 かってここで越冬をしており、一番心配された水鳥達は、2,000羽のホシハジロは新木場周辺へ移動し、スズガモは一時減少しましたが、今はお台場の前で、
スズガモだけの純粋な群れを作って1,500羽が越冬しています。群れの壊滅は免れたと考えられています。適応力が高くほっとしました。

 ここは江戸前のハゼをはじめ水辺に生きものの最後に近い聖域でしたが、今は新交通「ユリカモメ」が真上を横断しています。
 隅田川河口にあって静謐すのもの。アマモが繁茂し、全域の浅瀬には、湾奥の小魚のハゼやセイゴやカレイ、イナッコなどの稚魚がたくさん育つ、藻場でもありました。
東京湾奥の小魚の産卵床、そして保育園として機能していました。
特にハゼの稚魚の沸き方がすごく、セイゴの稚魚も無数に観察されていました
 東京湾奥の生きもの再生のための、最後の切り札の箇所であったがために、今でも、かえすがえす残念でなりません。

 まさか、有明16万坪の反対を叫んだ、正にその場所に「オリンピック選手村予定地」の 看板を見るとは。複雑な心境です。
 利用計画がたたないのでしょうか、とうとうオリンピック選手村予定地ですか?

 かって、東京オリンピックまでの、あの東京都の大変革時代。三番瀬沖の穴ぼこもその時の公共工事の一環でした。
 土木主体に、なにもかもが巻き込まれて大変貌を遂げる切っ掛けとなりました。

 今回東京都が、オリンピックを旗頭にして、2回目の「オリンピックまであと何日!」 という雰囲気が出来あがって、またまた、闇雲の走り出さなければ良いがと考えます。

 三番瀬の問題でも、そのほか……
 逆に、これからは、ここまできたからには、オリンピックではなく循環型社会の再構築を旗頭にして、農業や漁業者など生活者を中心に据え、あらゆる面でゆっくりと時間をかけて、自然と対話しながら、そのペースでじっくり取り組む必要性があるのでは。


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