何気無く大切な一日が、かけがえ無く今日も過ぎてゆく 高橋忠史・多系統萎縮症と生きる・唄い屋。

難病の多系統萎縮症に侵されても音楽を諦めない男のライヴ報告や日々の思い・命のメッセージ

『電車の花道』

2014年07月09日 17時01分30秒 | Weblog
単なる歩き旅が終わった後、東京に戻る金が無く、皆さんに急遽ライヴを作ってもらって何とか東京に戻れました。
ライヴを作ってくれた一人、一関市花泉の佐藤さん「ペンネーム・吉田電車」から、全国の900ボルトの電車にすべて乗り終えた記念に『電車の花道』という詩を作ったので曲をつけて欲しいと、その詩をもらっていた。
詩があれば曲はすぐに作れる。帰りの車ですぐに作ってしまったが、録音がなかなか出来ないまま、時間が過ぎていった。

旅の後、体調は抜群に良いのだが、指の感覚がもどかしいぐらいボヤけて来ている。右手の指はフィンガリングで思い通りの弦が弾けない。左手の特に小指はコードの移り変わる時に違う弦を押さえてしまう。
ライヴでは誤魔化しながらでも問題なく演奏出来るのだが、録音は誤魔化せ無い。
引っ越しでゴタゴタするなか、必死で、指の運動を続けている。
毎日ひたすらギターを手にして曲を弾くわけじゃ無く、1弦から6弦まで1フレットずつ人差し指、中指、薬指、小指と順番に押さえるだけの運指の練習を繰り返し続け、今日、何とか誤魔化しじゃ無く弾けそうな所まで来た。

ろれつは相変わらず怪しいが『電車の花道』は軽いタッチの曲なので、うまく唄えるはずだ。

困難がおそってくるから、それを乗り越えてゆく新しいアイデアが生まれて来る。
今まで当たり前に出来ていた事が出来なくなって落ち込むんじゃ無く、今のギターがうまく弾けない自分を受け入れ、苦しくても、今までとは違うテクニックを身につける努力をおしまず続ける事、それが必ず喜びに変わる日につながると信じて。

明日には『電車の花道』の録音も終えて、佐藤さんに発送出来る。
佐藤「吉田電車」さんの暖かい人柄が詩に溢れ出た、素敵な曲です。

高橋忠史。ギターを弾き始めた中学生の頃の志しに立ち返り、音楽の原点に戻って、謙虚に再出発です。

写真は我が家です。天神町アパート。