Sleeping in the fields of gold

小麦畑で眠りたい

おやすみなさい。

2005-11-12 | Weblog
お昼前、ノブちんの奥さんから電話があった。

昨夜遅く、日付が変わるか変わらないかの時間に、ノブちんは逝ったそうである。
正確な時刻もその様子さえも分からないのは、こういう立場の人間ならば致し方ないことである。私は静かに逝ったのではないかと、そう思っている。

奥さんは強いな、と思う。
私の携帯に電話をかけ、「主人に楽しい時間をありがとうございました。」と。

あぁ、この人は全部気づいているな。
この言葉でそう思った。

お見舞いに行く時から思っていた。
会ったら、ほっとして直ぐに逝ってしまうだろうな、と。
本当にその通りになってしまった。

私が行くのを、待っていたんだろうなと思う。
お見舞いに行った時は本当に意識もはっきりしていて、割と元気でよくしゃべっっていた。

夢枕に立ってくれるかなと思っていたのに。
なぜかそう信じていたのに。必ず逝く前に会いに来ると。
なんだよ、勝手に逝っちゃったか(笑)。

その時間、M氏と電話で話していたので、拗ねちゃったか?(笑)

結局、私がお見舞いに行った日の前日までで、ブログの更新は途絶えた。
彼が何を思っていてくれたのか、もう知る由もない。
一度ぐらい、私宛のメッセージが欲しかったなぁ。

*** 

いい天気だよ、ノブちゃん。
温かくて、陽射しがキラキラしてる。
ノブちゃんが行くところも、こんなところだといいね。

よく頑張ったね。
よく、頑張った。

もう、楽になっていいからね。

ゆっくりお休み。


2005-11-12 | Weblog

さよならだけが
人生ならば
また来る春は
何だろう

はるかなるかな
地の果てに
咲いてる花は
何だろう

***

事情を知っている友人が
ぽつんと

送ってきてくれた

じんわりと
心に染み入って

それから後に
これが寺山修司の言葉だと知った

限りなく
退廃的な香りのする彼だけど

その実
斜に構えた背後には
誰よりも汚れない純な心があるよう思う

ポーズを取るのは
それだけ傷つきやすいからで

私は
そういう人が
嫌いではない

そんな痩せ我慢を
愛しいとさえ
思う

***

その花は
一体どんな花だろうか

きっと
なんてことはない
小さな
ありきたりの花に
違いない

特別なことなど
なにもなくて

派手さも
見栄えも
なくて

それでも
その花に
魅せられるのは

探し
探し求めて

永い道程と
幾多の困難を
乗り越えて

ようやく
たどり着いた先で
出逢った花だから

その人の
思いが
呼んだ

花だから


いつか私も
そんな花に
出逢えるだろうか

まだ私の
生あるうちに


夢から醒めた夢

2005-11-11 | Weblog
M氏は今日は帰らねばならない。
色々と問題はあるとは言え、彼女のいるM氏。
これもまた切ないが、よく彼もつきあってくれると思う。

流石に前夜はきちんと眠らなければお互い身体が持たないので、ぐっすりと眠った。
それでも『いつになく』(←太字(笑))、(旅先だと私は大抵そうなのだが)目覚ましをセットした時間よりも早く目が覚めた。

一人旅は元来嫌いではない。
でも、今、一人の京都はなんだかあまりに切ない気もする。
早朝からM氏をキスで起こし、分かっているのに「帰らないで」とM氏に駄々をこねてみたりする。

分かっているの。
でも、

帰らないで。
一人にしないで。

できないと分かっているからこそ、言ってみる位いいでしょう?

朝食も食べないまま、M氏を京都駅まで見送りに行く。
せっかくの時間なんだからいいよ、と言う彼。
でも、別にそんなに見たいものがあるわけではないのよ。
手持ち無沙汰だし、予定もないし、気力もそんなにないし。
見送りしてから、考える(笑)。

晴天。
M氏が改札の奥に消えてから。
さぁ、どうしたものかな。
方向音痴の私には(笑)、京都一人旅は大変なんだよ。

昨日と同じお店で朝食はイヤだと思い、(昨日は犯罪的に粉っぽいホットケーキを食べた。不味くも、懐かしい味。(爆))別の店でシナモン蜂蜜トーストなるものを頼む。2枚切り(?)くらいの分厚いトースト。耳だけ残して正方形に切り込みを入れてある。・・・あるが、どう考えても食べにくいでしょぅ?なんか想像もできんようなものがでて来るな、京都め(爆)。

朝食を取りながら、さてどうしたものかと考える。M氏の置き土産の地図が唯一のガイド(笑)。高校の修学旅行で来た時に仁和寺が気にいっていたので、再度行ってみようかなという気になる。京都はそんなに地下鉄が発達していないし、バスはあるけれど旅行者には煩雑で分かり辛い。まぁ、一人なら当然やるけれど。昨日は京都通のM氏におんぶにだっこだったので自分では何もやっていない(笑)。

バスに揺られて仁和寺へ。長っ。(笑)
バスだと能率悪いでしょ~?でも、格安に行こうと思ったらそれくらいしか方法ないしねぇ・・・。全く。

昼前に(バスに揺られて一時間弱か?)仁和寺に到着。
人はいるけれど、そこまで混んでいない。仁和寺の渡り廊下が好きなんだ。落ち着ける。温かい陽射し。廊下に座って庭を眺める。景勝地として名の知られていない方の庭の方が私は落ち着く。(写真がその一部)陽射しに木の葉が輝いて、ほっとする。滑らかな苔。

幾人もの観光客が通り過ぎ、修学旅行生がどやどやと廊下を渡っていくが、私は座ってじっと庭を眺める。この間。これが一人旅の良さ。誰にも気兼ねせず、気の済むまで。そこに立ち止り、時に通り過ぎる。

廊下に一人座る、浅野忠信のような青年がいた。胡坐をかいて、渡り廊下に真ん中に一人座り、微笑んでいた。あぁ、私の撮りたい写真というのはこういう風景なのに。とても穏やかな、満ち足りた微笑。お坊様の微笑みはかくあらまほし、と思うような。写真に残せたらよかったのだけど。人物だと、気兼ねしていつもシャッターチャンスを逃してしまう。

ゆっくりと仁和寺を巡り、写真の庭が見える廊下で再び座って時を過ごした。やはり仁和寺にきてよかったかもしれない。部屋の一つで抹茶を供していた。入り口まで一度戻って券を購入する。今回はまだ一度も京都で抹茶をいただいていない。お菓子に魅力はあまりなかったけれど、やっぱり一回ぐらいは。朱毛せんが鮮やか。しかし席には誰も入っていない。呼び鈴用の鐘が用意されていたが、少し気恥ずかしくて(笑)、直接声をかける。

茶菓子は仁和寺の麩煎餅。でもこれは割りにくくて食べづらいよ(笑)。和三盆の干菓子にしてくれたら良かったのに(笑)。久しぶりの抹茶。とても上手く点ててあった。抹茶自体は、まぁ、こういう席だしそんなに高級なものでもないだろう。でもとても上手に点ててあったので美味しくいただけた。ニ~三亭主と言葉を交わして、退席する。(と言っても陰点てだけどね(笑))とても美味しく頂戴致しました。ご馳走様。なんだかすっかりこれで嬉しくなってしまった。お茶を少しでも習っていてよかったと改めて思う。一人でもこういう時、物怖じせず楽しめるから。

T先生、ありがとうございます。先生のおかげで、今もこうしてお茶をいただくことができます。こんなにサボっていても。基本って身体に染み込んでいるんですね?身体がちゃんと覚えているんですよ、先生。そちらからご覧になっていますか?

仁和寺は御室流という華道の家元でもあるそうだ。初めて知った。何点か生けてあったが、乾燥させた糸瓜の切り口にピンクやら緑やらの色がつけてあって、糸瓜の本体自体は黒く塗ってある。う゛~ん。私はやっぱり自分が習ったせいか、池坊のごく基本形のシンプルな生花が美しいと思ってしまうんだよな。

五重塔やら国宝の金堂やらをのんびりと眺める。写生をしている人達がたくさんいた。五重塔の下の林では、幼稚園生が遠足に来ていて、きゃっきゃっと騒いで走り回る。とても長閑な、見ていて涙が出そうなくらい穏やかで微笑ましい光景だった。

仁和寺を後にして、石庭で有名な竜安寺へ。これも高校の修学旅行以来なので十何年ぶりか。竜安寺って、こんな池とかあったんだ、とか。(笑)なぜだかここは(特に)外国人が多い。竜安寺のつくばいにはちょっとした遊び心がある。禅語の「吾、唯足るを知る」。水の入っているつくばいの中央が正方形で「口」の形として読める。それを漢字の部位に見立て、つくばいの上下左右に、「口」を除いた部位の漢字が記されている。「吾、唯足るを知る。」そう、ありたいものだと改めて思う。その傍らには侘助椿が植えられている。椿は、ノブちゃん縁の花だ。この花の名ゆえに、私たちは出逢った。ふとしたことが、心に響いてくる。この時期だから、仕方がないか。(笑)

その後はひたすらバスに揺られ、途中下車。寺町通りという骨董街をのんびりと下る。(危うく逆方向へいくとこだった(爆))

何を買いたいわけでもない。
何も食べていないのに、お腹も空かない。
M氏と離れてしまえば、食べる理由もない。

トイレに行きたくて(笑)、寺町通りのちょっとトレンディーなカフェで濃厚なチーズケーキを食べる。美味しかったけれど、アイスコーヒーとケーキ持ってくるだけでなぜに15分もかかりますか?イケメン、ウェイターでしたが。全然、心に響かず(爆)。ご丁寧にサービス券に判子まで押してくれたが。いらないし。もう、まず来ないし。(笑)

さすがに疲れて、四条河原町辺りでタクシーへ。今回初めて、何もしゃべらない運転手さん(笑)。最後に相応しい。結局、今回は自分へも何もお土産を買わなかった。友人に、とは思っていたのだがそれも結局そんな気分になれなくて。ごめんね。

やはり私らしいというのか。

夕焼けの中、京都を離れた。
東京に戻ってくると、ほっとした。

数時間前まで、ある種の喧騒に包まれており、周りは関西弁ばかりだったのだと思うとなんとも不思議な気持ちになる。結局、今日京都で食したのは、シナモン・トーストとチーズケーキのみ(笑)。もったいないと言えばもったいない。大好きな湯葉さえ、今回は食べなかったなぁ・・・。

東京駅間近で。
ノブちんと私が過ごした、あのアパートのある場所へ向かう電車があった。
並行して走っていたのだが、やがて静かに私の乗る新幹線から離れていった。
私はその様子をただゆっくりと見送っていた。

4時間後、無事到着。

M氏から電話が来ないので、ちょっと不機嫌(笑)。
拗ねたら、即効真夜中に電話がかかってきた(笑)。

今日の報告をしながら、私はすっかり会津の日本酒で酔っている。
今朝方、生理も始まってしまったし、身体が一層弱っているので酔いも早い。

でも、いいの。
書き切ってしまわないと、終わらないから。

たった二日しか経っていないのに。
全てはもう随分と昔のことのような気がする。

夢から醒めたのか。
それとも、この夢は続くのか。



胡蝶夢

2005-11-10 | Weblog
結局、まともに一睡もできず夜が明けてしまった。
朝からセックスまでしてしまい(笑)、ただでもない体力がさらに消耗。ホテルは一泊しか予約しておらず、延泊は聞いてみたが叶わなかったので再度ホテル探しをせねばならない。

一泊で帰ろうと思っていたのだが、夜のライトアップをしているのは京都でもこの時期だけであり、そうそう何度も来るわけではないし幸いM氏ももう一晩泊まってくれるというので京都にもう一泊することにした。一人なら多分今日帰ってしまったろう。

ほぼ貫徹なのでグログロの気分のままチェック・アウト。まずホテルを探そうと駅前の観光事務所のような所へ行くが、列も作らず人が殺到。へんなところで関西を実感する。(笑)周りが全て関西弁というのも久方ぶりで、自分が異人のような気分になる。とは言え、幼い頃関西に住んでいた事があるので免疫がないわけではないのだが、至る所で「やっぱり関西だなぁ」という気分になる。関西人のM氏には「あんたは偏見持ちすぎ」というような事を言われるが、でもやっぱり関西人気質は随分と関東とは違う。外国を旅するより、どこか「外国」の気分かもしれない。(笑)

まだ紅葉には少し早いようだが、せっかく秋の京都なのだし、紅葉で有名な永観堂へ。初めてではないが、数年ぶりだ。前回は冬で紅葉が完全に散ってしまった後に行ったので、少しばかり色づいている永観堂は美しかった。観光客もそれなりにいるけれど、嫌気がさすほど人がいるわけでもない。

幸い京都滞在中、お天気には恵まれ久しぶりに寺社内の巨木や色づき始めた紅葉を堪能できた。M氏がいてくれて良かった、と思う。一人だったら結局観光もせずに部屋に閉じこもってしまっていただけかもしれない。

少し、足を伸ばして南禅寺まで。途中の木々が美しい。苔が鮮やかに地表を覆い、道端の用水路にも茂っている。きのこまで生えているし(笑)。どぶ川なのに、流れている水は清い印象がある。南禅寺の近くにある湯豆腐屋さん。来る度に、おいしそうだな、と思いつつ、いつも通り過ぎる運命にある。

しかし、やはり観光シーズン。人気が多い。以前来た時はもっと閑散としていて、落ち着いたものだったが・・・。(笑)昨日の気分を払拭するようにテンションを上げようと試みる。しかし、なにぶんM氏も私も満足に寝ていないので、頭が働いていない。気持ち悪い~~~(笑)。

境内にあった一本の紅葉が見事であった。紅色とまだ緑色の部分とはっきりと分かれた部分が見え、上から差し込んだ光で輝いている。しばらくその木に見とれていた。そのままずっと座っていたいくらい。

木々はなんと美しいのだろうと改めて思う。私の家の近所では境内にあるような巨木を目にする機会はまずない。これだけの大きさに育つ時の流れを思うと、木の神聖さというものを思わずにはいられない。どうして人は気を切り倒さなければならないのだろう。古の寺社に使われているような上質の木々は、もはや現在の日本では入手が困難だ。育ったのと同じだけの時に耐えうるような、そういう力を木は持っている。宮大工が使えるような木々はどんどん減っていく。忘れていたような木々の力を、境内に行くと思い出す。これが本当の木の姿だ、と改めて思う。

愚かな私はブーツで来てしまったので、なにしろ歩くのが辛くなってきた。スネの筋肉が痛くなってきている。石畳をブーツで歩くなど正気の沙汰ではない。分かっていたのだが、やや丈の長いジーンズをはいて来てしまったので致し方なく(涙)。スニーカーで来ればよかったとしみじみ。「哲学の道」では哲学する暇もないほど人と出会う。半分眠気で呆けながら歩くが、隣にM氏がいる。その温もりの温かさを思う。

M氏オススメのおばんざいのお店で昼食。昨夜から何も食べていないにも関わらず、どうも食欲が湧かない。寝不足のせいもある。それでも自然食品、オーガニック系のおばんざいは弱った胃にも優しい。揚げ豆腐や豆腐のハンバーグ。豆腐の美味しさと出汁のおいしさ。たまらない。京料理はとても好き♪

途中で疲れてしまっていたので店までタクシーで向かったが、京都のタクシーのおじさんもおしゃべり好きが多い。京都は車の運転も荒いし、道も狭いし、一方通行は多いわ、バイクやチャリは身勝手に走るわ、で愚痴の一つも言いたくなる気持ちもよく分かる。乗っていても、生きた心地がしない(笑)。そんな話を聞きながら「関西だなぁ」とまたまた実感する。(笑)

夜間拝観に備え、昼寝。
ぐぅっ。
少し、疲れが取れる。しかし、数ヶ月ぶりのセックスと、ブーツのせいで筋肉痛は一層ひどくなっている。ひょーっ(汗)。

秀吉の正妻、寧々縁の寺へ。え~。またもや癖のあるタクシーの運ちゃんに出会う(笑)。聞いてないのに一人でしゃべるし。(笑)夜の京都はこれまた綺麗だ。一層寒さがましているような気がする。しんとした夜気。それでもライトアップのために人気はかなりある。ほの柔らかなライトに照らされた高台寺。その名の通り、やや高台にあるので夜の京都が綺麗に見下ろせる。ちょっとした異世界のようにロマンチック。高台寺の池ではライトアップされた紅葉などがまるで鏡のように湖面に映る。そこには池の中にもう一つの世界があって、そっと足を踏み下ろせばそのまま降りていけるようだ。水が美しいのか、ライトアップゆえなのか。

もう一つ、寺を巡った後、清水寺のライトアップも見てみようと足を伸ばす。寒い~~。みゅぅ~~~。ジーンズのジャケットの下には綿のセーターも来ているが、私はそれでも寒くて歯がガタガタなる(笑)。M氏は薄いシャツ一枚。よく平気だなぁ。

シャッターの下りた参道を清水へ向かうのは初めて。生憎これはまだ夜間拝観は始まっていなかった・・・。今週の金曜からだそうだ。他の寺が始まっているので、すっかりそういうものだと日付を見る事を怠っていた。(時間はチェックしていたのに(笑))それでも門と五重塔は遠目にもライトアップが見え、美しかった。夜の散歩も楽しめたし、悪くない。坂道の途中でタバコ休憩。M氏がホットコーヒーを買ってきてくれる。寒い夜気の中でのホットコーヒー。心も気温も。寒い時の方がより温かさを感じるものなのかもしれない。嬉しくて、M氏にキスをねだってみる。(笑)

京都は何度か訪れているのに、祇園に行った事がない私もどうかと思うが、行った事がなかったのだ(笑)。M氏の提案で夕食は祇園にて。なんともまぁ、映画村のようだ。淡い明かりに彩られた昔ながらの街並みに、まるでタイムスリップでもしたかのような錯覚を受ける。どの店も風情があり、一見さんお断りのようでもあり、メニューさえ表に出ていない店が多いので、うかつに入る事ができない(爆)。

M氏の調べていてくれたちょっとモダンな店にて夕食。祇園にしてはリーズナブルな方かと。「雲子」という呼び名を知らなかったのだが、白子のてんぷらを頼む。チャレンジャーな私は、知らないものを店員の説明を受けずに頼んでみるのが好き♪頭の片隅で「白子かな」という思いはあったけれど。これが絶品♪妖艶なまでに濃厚。どれもシンプルながら素材がよく、上品。体調が良ければもっと食べたかったけど・・(涙)かにみそももっと食欲があったら頼みたかった。でもこれはお酒飲まないと、ねぇ?(笑)

締めに頼んだ「鯛茶漬け」。」なぜか京都なら鯛茶漬けでしょ、という思いがあった。あぁ、これは「染み」ました。お造りで頼んだ鯛が美味しかったので、期待は当然あったけれど、実に美味。鯛の身がふっくらと柔らかく、出汁もしっかりしている。やっぱり鯛茶漬けですな。うん♪

繁華街の喧騒の中をM氏と腕を組んで歩く。
14度。でももっと寒く感じる。
ネオンの輝き。
鴨川を渡る風。

なんだかまるで実感がない。
私はどこにいるんだろう?
まだ夢から覚めていない気がする。

明日には帰らなければならない。
これが夢なら、このまま夢に閉じ込められてしまいたい。

そんなわけにはいかないと知っているけれど。
夢は必ず覚めると知っているけれど。

傍らに眠るM氏の心臓からは機械仕掛けのチクタク、という音が聞こえてくる。
生の証。
どうか鳴り止まないで。


Farewell with the kiss

2005-11-10 | Weblog
11月8日。
さて、どう書き始めたものか。

最初で最後の、今生の、別れをしてきた。
ノブちゃんのお見舞いに行ってきた。お見舞いに彼は来て欲しいと言い、家族のいるところへどうやって私が行けるのかと私は言い、そんなことで行き違いの多かったここ数日であった。

彼の最後の願いでもあり、また私も会わずに終わっては後悔することになるだろうと思ったので、前夜お見舞いに行く事に決めた。前夜に友人と電話で話し、「どうか、どうか会えるといいね。」と。その言葉が胸に染みた。

ノブちゃんとの連絡は途絶えていたので、万が一亡くなっている場合も考えて、自宅の地図まで印刷していくこの性格(笑)。結局ほとんど眠れず、早朝に彼から電話があった。とりあえず生きているわけね。家族は今日は来ない、ということだったので、少しは話せるだろうかと少し安堵していた。

新幹線で3時間。出逢った時も、そして別れる時もこの地なのだなぁ。
新幹線が目的地に近づくにつれ、病院が見えてきた。わざわざ新幹線で病院に行く為に来るなんてねぇ・・・。(苦)

タクシーで病院へ向かう。とてもよい病院だとノブちんは言っていたが、見た感じなんだか雑然とした騒がしい病院だ。ホスピスの病棟に向かうと、いきなり生演奏のピアノ(五月蝿いし)。植物などが置いてあるのはいいが、なんだか趣味が悪い。最期の場所がこんなで落ち着くのか?

ナースに面会を告げると、なんとノブちんの奥さんがいらしているということで呼んで来ますとのことだった。マジですか?その覚悟はしていたが、なんともはや・・・。バツが悪いことこの上ない。

挨拶に訪れたその人は、とても愛らしい柔らかな印象の女性だった。別にどういう印象の女性を思い描いていたというわけではないが、人の良さそうなその女性の一体何が不満なのかと思わせられるような方だった。

彼女に案内されて病室へ。思ったほどやつれた様子もなく、ノブちんは横たわっていた。

「よぅ、来てくれたな。」そう言って彼はすすり泣いた。奥さんがナースステーションへ用事で出て行ったほんの数秒。私達は0.5秒のキスをした。その間だけ少しだけ手を繋いだ。その後はずっと奥さんが一緒だったので、世間話をしていただけで、プライベートなことは何も話せなかった。

以前ノブちんは兎を飼いたいと言っていたので、掌サイズのふわふわの兎のぬいぐるみをお土産に持って行った。それを手にした彼は本当にふわぁっと赤ん坊のように笑い、その笑顔がいいと言って奥さんが私とノブちんの写真を撮ってくれた。奥さんはうっすらとは気づいているんではないかと思う。それはそれで何とも切ない。

ほんの半時ほどの逢瀬。二人だけの時間は30秒にも満たなかった。奥さんに挨拶をし、お見舞金を渡し、ノブちんはうつらうつらし始めたので、30分ほどでお暇することにした。
彼が言っていた「ノブちゃん」といつものように呼んでくれ、という願いも叶えることができなかった。子守唄を歌ってくれ、という願いも叶えることができなかった。ほんの一瞬のLast Kiss。

それでも彼はとても喜んでいた。
最後に別れを告げると、私の手を取って「間に合って、良かった。」と泣いた。それを見ても、私は奥さんの前で、泣く事も出来ない。優しいキスの一つもしてあげることもできない。いつまでも私の方に向かって伸ばした手に、さよなら、と手を振って「またね。」と言った。

(また、いつか。会おうね。)

奥さんがエレベーターまで送ってくれ、お互い深く頭を下げて別れた。

3時間かけてやってきて、ほんの30分。中身のある話は何もできずにあまりにもあっけなく最後の逢瀬は終わった。

私は彼に葬式へは行かないと言ってある。意味がない。
これが今生の別れ。
最後の、ノブちんが伸ばした手を忘れられない。

不倫なんてする女はよほどの馬鹿だと思う。
こんな胸の痛みも一人で背負わなければならないのだから。


***

宿は京都にした。
できるだけ病院の場所からは離れたかった。

虚ろに電車に乗り、彼の地を離れ「京都」という文字が目に入るにつれ、ほっとしていた。できるだけ過去のものとして、離れていたい。宿を京都にして良かったと思った。

京都駅から程近いホテルに宿を予約していた。なかなか綺麗な部屋で、シングルユースだがツインの部屋だったので広々としていた。部屋に入った途端、糸が切れたように泣いた。ずっと泣けなかった。病院では決して。妻の前では決して。一人になってようやく、泣けた。

マスカラで黒くなった目のまま、一眠りした。
京都の地で、一人。泣きながら、眠った。

とは言え、わざわざ宿を京都にした理由は、この時期紅葉の為、夜の特別拝観があったこともある。(←打算的。苦)むくりと暗くなってから起きだし、地下鉄に乗って青蓮門院跡という寺に行った。

京都の夜は寒いなぁ・・。
しかも真っ暗だし、方向も分からん。何も持っていないので、道端のローカルっぽいひとに聞きながら場所を探す。暗い・・・。都心だとこういう暗さにはまず出会わない。

ライトアップはそれほど感動的というほどでもなかった。この寺に関しては。蛍のように青いライトが庭一面に明滅し、美しいといえば言えるが、やや人工的で奇妙な感じもした。しかし、提灯を手にしながら時折人気の途絶えた庭の中で佇むと、しんとした夜気とともに庭木の美しさが胸に染入るようだった。

今日のような夜には、うってつけだ。
哀しい時ほど、美しいものは静かに胸に響いてくる。
そこから人力車の呼び声をかわしつつ、知恩院まで歩いたが、休みだったのかまだだったのか、ライトアップは行われていなかった。やや落胆しつつも、三門の荘厳さは暗闇の中から迫ってきた。

関西に住む友人のM氏が夜に泊まりに来てくれた。本当はいけないのだろうが、ツインの部屋だし、来てくれると言うのでお願いした。杏仁豆腐くらいしか食べておらずお腹は空いているのだろうが、食欲がない。M氏にお酒だけ買ってきてもらうようにお願いして、その後部屋で飲んだ。

いい年の男女だし、泊まってもらったら寝てしまうんだろうなという予感もないわけではなかった。さすがに見舞いに行った、その最後の日に別の男性と肌を重ねることには抵抗があったけれど、それで良かったのかもしれなかった。「終わった」と言う事を自分に言い聞かせるためにもこの「裏切り」が必要なのかもしれなかった。ましてや、元々「裏切り」という言葉さえ該当しないノブちんと私の関係だったのだから。

M氏の腕の中で時折思い出したように泣いた。思えば、最初からM氏にはこうやって慰められている。こんな夜に私を抱くM氏を半ば恨めしく思いつつ、かと言って断固として拒否しない自分がいることも認めざるを得ない。私は慰めの代金を身体で払ったのかもしれないとも思う。ただ、M氏。気を悪くしないでくれ。君のせいじゃない。君のせいじゃないんだ、決して。


長い、長い、この一年で最も切ない一日が終わった。


追伸:写真は翌日夜の清水寺三門。ぶれてるんだがね・・・。(笑)

Ciao, Ducati!

2005-11-05 | Weblog
遅まきながら、今週末で東京モーターショーも終わるので午後から行ってきた。ほんの隣で開かれているのに、いまだかつて行った事がない(笑)。3時過ぎからだと若干割引があるのでそれで入場。週末はさらに混むと踏んだが、いやいや、十分混んでおります。げろ。

とは言え、私の場合関心があるのは二輪だけなので、入り口入ってすぐのブースに留まる。各メーカーのブースを見て回る。HONDAのCB Super Fourシリーズの新作。タンクのサイドの形が気に入らないけど、やはり安定感がある乗り心地。免許は持っていないが大型の1300ccにもついでだから跨ってみる。ヒヒヒ。

kawasakiの新作のメインはフロントに4つもライトがある。かなり奇妙。kawasakiは試乗車(と言っても跨るだけだけれども)がたくさんあるなぁ。結構かわいいなと思っていたEstrellaもあって、試しに乗ってみる。kawasakiのバイクは足つきがいい。短足でもべったりと地面に足がつく(笑)。しかし、全体的にデザインがダサいんだよね、抜けてないというか・・。その朴訥さがkawasakiの良さでもあるんだろうけど。ちなみにチームカラーのライムグリーンも実を言うとあまり好きじゃないのよぅ。でもなんか憎めない、kawasaki。

Yamahaブースはまるで青山か麻布あたりにあるショールームみたい。真っ白け。クラウンとかの内装のような装備をしたバイクとか(クッションふわふわとかね)、空飛ぶゴキブリチックなフォルムとか(弾道間ミサイルみたいというか)。近未来的。どうも苦手な感じ。ま、モータショーならでは、なんでしょう。きっと。試乗車を用意していないのはつまらない。

さて、さて。
行って来ました。Ducati。
スポーツクラシックスタイルというレトロなテイストのバイクは牛みたいに見える。だって、グリップの先にミラーがついてる。前から見ると、変。闘牛の牛みたい。しかし、イタリアの赤はやっぱり綺麗だ。スポーツタイプのものでも新作はいまいちデザインが奇妙。あんまり全体的にみて美しく見えない。Multi Stradaというシリーズをwebで見た事があって結構気にいっていたので、試乗。あ、足がつかねぇ・・(爆)。爪先しかつかねぇよ。確かに日本人向きではないのぅ。ギアチェンジが非常に重い、という話を以前聞いたことがあったのだが、何しろ展示用なのでよく分からん。触った感じでは別にそんな印象は受けなかったが。

銀色のネイキッドスタイルのものが唯一気に入った。これで赤だったらちょっと欲しいかな。イタリアでは今はもう赤は流行らないらしいのだが、やっぱり同じ赤でもイタリア社の赤は発色が綺麗だと思う。なぜなんだろう?Ducatiブースでは色々遊んだが、ま、どうせ一生買えないし。乗るだけなら、ただだぜ~~。

脩五郎も乗っていたBMW。オヤジっぽい、全体的に。個人的には今ひとつ。

ま、私の場合外見でしか判断してないんですけど~~(笑)。ワカンネェもんよ、どうせ。実際、エンジンかけて音聞かないとねぇ。

え~。何枚か写真も撮ってきてupしようと思っていたのだが、容量が重過ぎてダメ。サイズを変えないとupできないんだけど、デジカメのソフトをインストールしたら以前画像処理ソフトがあったはずなのにどっかに消えている・・・なぜ??

新しいデジカメで、PCにまだソフトをインストールしてなくて、エッチラ頑張ったんだが、PCがトラブって大変だったのだ~~。またそのうちトライしてみるなり。

カップルなんかでタンデムして写真撮っているのを見ると、ちょっと羨ましい。一緒にくる相手いないもんなぁ・・。こういうとこは誰かと一緒に来た方が楽しいやね、きっと。

お約束のハーレーなんかも見たけど、ハーレーはどうも「アメリカ」って感じがして私はどうも。あの音はいいけどねぇ。ま、モータショーでは本物の音は聞けないからな。


ということで、自動車のブースは一切見ず。つぅか、もう行くのがめんどくなった・・。外車とかは目の保養に見てみたかった気もするんだけど、なんせ広い・・。遠い。


子連れの家族なんかも結構多くて、坊主がでっかいバイクに跨って「ぶんぶん~~♪」とか口でアクセル吹かしてるのがかわいかった♪オイ。足、ブレーキに届いてないぞ(笑)。いつかこういう子達がライダーになっていくんだろうなぁ。お父さんがライダーだとそうなるんだろうなぁ、きっと。

今日の収穫は、Ducatiに実際に跨れたことだろう。つか、それが目的やったし。
見て回ってなんか気に入るのあるかなぁ、と思ったけれど、妙に近未来的テイストのものが多くて私はあんまり惹かれなかった。HONDAのCBRは綺麗だったかな。

色々と触れて、結構楽しかったゾイ。
しかし、これ写真ないとつまらんなぁ・・・・。

P.S.え~。結局今サイズ調整してしまった。



走るために、君は生まれた。

2005-11-03 | Weblog

たまたまTVを見ていると再放送か何かで、先日菊花賞で優勝したディープ・インパクト(DI)のドキュメンタリー番組を放映していた。ついつい走る姿に魅入られて、見てしまった。私は競馬の知識はないし、競走馬にも詳しくないのだが、先日菊花賞の走りを見た時、この馬は稀に見る名馬だと心底思った。

番組はDIの生い立ちから始まった。北海道のノーザンファームで生まれ、父は名馬らしいがDIが子馬で競りにかけられた時は、その馬体の小ささから値が上がらなかった。7千万程度で落とされ、それがいまや億単位で賞金を稼いでいるのだから、馬主してやったり、だろうな(笑)。

小さな身体ながら、走ることがなんと好きな馬だろうか。
後ろ足をけりあげて、早く走りたい、と言っている。何頭か一緒に走ってもすぐ先頭に立って走ってしまう。後続につくということができない。調教中も、調教師が「ダメだよ、我慢。まだだよ。」そう言って手綱を引いてDIの逸る心を抑える。本当に不服そうに頭を垂れてイライラしている様子が見て取れる。

デビューしてから無敗の馬ではあるが、DIに「我慢」を学ばせることが調教師が菊花賞前の調整中に必死に教えていたことであった。アップダウンの激しい、長いコースではペース配分を侮れない。飛ばしすぎては最後までもたない。

「我慢だよ。まだダメだよ。」走りたがる馬に自制を教える、調教師の指示に合わせることを教える、その調教師達の仕事ほど「我慢」が必要とされる物はないだろうと思う。わが子の様に可愛がって、アスリート並みの体調管理が施される。走った後には健を冷すために足につけられたチューブから冷水がかけられ、念入りにマッサージ。入念なケアがなければどんな名馬も花開く事はできない。

馬は故障したら、終わりだ。走行中は500kgもの体重があの細い足一本にかかる。

DIの蹄鉄を担当する蹄鉄師の仕事の紹介もあった。DIの蹄は普通の馬の半分の厚さしかないそうだ。だから後ろ足の蹄鉄に釘が打ち込めなくなっていた。度重なるレースで蹄鉄のケアをする度に、ただでも薄い蹄がさらに薄くなってしまっていたからだ。苦肉の策としてアメリカで実践されている蹄に緩衝パッドをいれ接着剤で蹄鉄をはめるという手法がとられた。日本ではまだ誰も行っていないが、薄い蹄のDIにはそれを試すより他はない。

1頭の馬にかける、何十人という人の全身全霊の愛情。

そういったもの全てを背負ってディープインパクトは駆ける。

菊花賞でのレースは決して思い描いた通りの出来ではなかったらしい。初めのコーナーでDIは最終コーナーと勘違いしたのか、疾走(笑)。(一周半コースを走るので、場所的にはスパートを本来ならばかける辺りの場所なんだよね。)必死に手綱を引く武騎手の姿が痛ましい。(折角訓練したのになぁ・・(爆))それを抑える為に無駄な体力を使ってしまった。

しかし、最終コーナー。アウトラインに出た時点で、一気にDIの頭が下がる。ビデオで見ていても分かるのだ。ぐいぃ、と。行くぞ、と。実はこれ武騎手の指示ではないらしいんである。(笑)元々走り屋の馬だから、アウトラインに出た時点で勝手に走り出したんだと(笑)。あぁ、もうエクスタシー、だろうね、この馬は、今。

やりたくてうずうずしているのに、我慢に我慢をさせられて、遂に解放された時の歓喜と興奮と情熱。ぞくり、とする。馬と一体になって、さぁ、行くぞ、勝負をかけるぞ、そういう時の気持ちは何にも優るエクスタシーだろう。自分の意思が馬に伝わり、反応する。人馬一体、という瞬間は確かに存在するのだと思う。

武騎手をして、「こんな馬が本当にいるとは思わなかった。」と言わしめる。
当然相性もあるから、誰が乗っても勝つと言うわけではない。この組み合わせはとても良かったのだろうと思う。

私自身も走りたがりの馬が好きだ。そういう馬は大抵気性が荒い。扱いにくい。慣れるまでは。蹴り癖や噛み癖があったりして、手綱もぐいぐい引っ張られてしまうしマジで体力勝負なのだ。私は技術がそこまでいっていないけど、全力疾走したらさぞ気持ちよいだろうと思う。イッちゃうくらいに(笑)。

結局、私はこういう血の湧き踊るような瞬間が、情熱が好きなんだなぁと思う。
バイクでもそうだ。まだ下手で思いとおりにはできないけれど、私のバイクは「走り屋」のバイクである。Kawasakiの250ccで最速のマシーンだ。(←ごめん、亀走行だけどw)そして、Kawasakiは通常初心者には薦められない。ましてや女性には。

実際ホンダのバイクの方が排気量が高かったせいもあるがもう少し楽だったような印象もある。安定した素直なリスポンス。でも、と思う。ハードルは高いほうがいい。そう簡単にはこなれないバイクだから愛着があるというか・・。そして。バリオスのマークは「馬」なのである。このマークとフォルムだけでこのバイクを買うと決めていたような物だ。スペックなんて知らなかった。(爆)馬のマーク。私が乗りこなすのはコイツだと思った。

DIに話は戻るが、そう、加速し始めたディープ・インパクトはべらぼうに美しい。そこにあるのは焦らされて、焦らされて昇天する歓喜だ。画面を見ながら、嬉しそうに走るディープ・インパクトに涙した。(←録画であるにも関わらず。(笑))

まるでDIの声が聞こえてきそうだ。

「もっと、もっと、もっと速く、走らせて。」


速く、

誰よりも速く

走るために、生まれた。


足に怪我をしても、決して走る喜びを忘れない馬。

この馬がもし走れなくなったら、死んだ方がいい。

彼にとって「生きる」こととは、「走る」こと。
その刹那に、全ての情熱を昇華させること。


なんと幸せで、なんと不器用な馬であることだろうか。
それだけに、たまらなく愛しいと思わずにはいられない。



まだまだ酸っぱい。

2005-11-03 | Weblog

吐き気が治まらない。
喉が何かおかしいのかも、と思う。

うがいをしても吐き気が出ることがあるし、バイクのストラップを締めたり、タートルネックが喉に当たっても吐き気が出る。近頃バイクに乗るのも吐き気との闘いだったり。(そのために最近ブラを外して乗るんですわ(笑))

猫のうんちの始末をしていたら、またもや吐き気。
ま。においのせいもあるのかもしれないけど。

そのままトイレで吐いたら、紅い物体が出てきたので、マジでやばいかと思った。
よくよく見れば、夕食に食べたプチトマトだった。ふげ。

なんだろか。
この体調不良は。
やだなぁ。


洟垂れ小僧

2005-11-02 | Weblog
久々にお布団を干す。
そのために布団から追い出されたので、致し方なく猫と日当たりの良い所でごろごろ。
猫ってのもなかなか賢いもので、ちんちかちんに日光浴で熱くなると、日陰の畳の上で冷ますのですな。後に半分ほど日の当たる場所で寝転んでいる辺り、流石です。家の風の流れを知りたければ、猫に聞け。(笑)

先日ツーリングに行って以来、息吹号を弄っていなかったのでいまだドロドロ。
洗車、しようと思ったら家の前の洗い場の水が故障でした。
もうひとつの洗い場へ移動。洗剤を間違えて持って来てしまって、全く泡立ちませんでしたが・・・。面倒臭いのでそのままGO。そこそこ綺麗になったので、乾かしがてらいつもの海へ行きました。(2週間ぶりだとやっぱり下手になっている。とほほ

行動が遅いので既に夕暮れ時。
綺麗な夕陽が真正面にあり、そこから海の上をすっと一本私に向かって日が射していました。

きらきらと水面に光が反射し、魚があちらこちらでぴちょんと跳ねる。
防波堤の先で釣りをする人々。
犬の散歩をする人。
ランニング途中の女子中学生たち。
釣り人の後をぴょこぴょこついていく猫。
ハーバーに戻ってくるヨットに光が差し込んで、それはそれは綺麗でした。

帰りはいつもと別ルートでバイク用品店に寄ろうとしたのですが、モータショーの影響もあってか、高速入り口付近は凄い車の数。ちと失敗したと思いましたです。ハイ。

結構風が冷たくて、少々薄着だったせいか寒い。
うぶ~~。サブいよ。

バイクのパーツを探していたのだが、名称が分からず、店員に聞くのもちと恥ずかしくて、(つぅか寒くて早く帰りたかったので)今回は断念。防錆剤とチェーン用のクリーナー類の購入に留まる。

帰った頃には真っ暗さ。
案の定。
帰ったら、洟が垂れて、垂れて・・。
すっかり風邪を引いてしまった模様。

食後薬を飲んだはいいが、間違えて鼻炎用の薬を飲んでもた。
しかし、効いたようなのでOK。

お風呂に入っている間にノブちんから業務連絡。
クリスマスに私がプレゼントした甚平を着て、お棺に入るつもりだと言う。
気持ちは嬉しいけど、会社の役員なのに、いいのかぁ?(笑)
「着るのは無理でも、お棺に一緒に入れてくれたら嬉しいな」とメールで返信した。

せっかく止った洟が、また少しだけ垂れた。(笑)



煮りんご

2005-11-02 | Weblog
ご無沙汰です。
ちょっとノブちんがらみで色々あって凹んでおりました。(あ、ちなみにまだ生きてますけど。)結局メールと電話でけんか別れに終わり、とても後味が悪いものですが、たぶんもう連絡を取ることはないだろうと思います。彼の兄弟の連絡先も全て消去したので、私から連絡をとることはもうできません。相当罵られましたし(笑)。なんだったのでしょ、この一年って感じです。

さて、話は変わり、夜更けに煮りんごを作りました。(つか、おしゃれに言えば、コンポートとかいうモノに近いのだろうかね?)
焼きりんごにできないのは、うちにはオーブンがないからであります。

古い紅玉があったので少々の水とマヌカ蜂蜜、レモン汁で15分くらい煮ただけ。
それにバニラアイス、が多分いいのだろうけどなかったのでハーゲンダッツのマンゴ&ココナツというアイスをかけてみました。

夜中に食べるにはカロリー高いですな(笑)。
割と食えましたけど。

久しぶりにS氏と電話で話して、早速下ネタで笑わしてもらいました。
いつもそんなだなぁ。

そんなで、相変わらず社会から疎外された生活を続けています。(涙)



悲鳴

2005-11-01 | Weblog
久しく連絡の途絶えていたノブから朝電話。
すっかり鬱状態に入っているので、私は寝入るのが朝なんです。
寝入った所を電話で起こされ、電話口でお見舞いに行くか行かないか、お葬式に出るか出ないかで口論。
いきなり捨て台詞で電話を切られて後は音信不通。

前もこの人はこういうことをした。
言いたいことだけ言って、病院というこちらからは連絡の取れない場所で、気の向いた時だけ連絡してきて。挙句の果てに捨て台詞。

正直思いましたさ。
この一年ってなんだったのだろう?

ノブちゃんのとこには他のメルトモさんもお見舞いに来ている。そんな話も彼が新しく立ち上げたブログで知った。ブログ書く暇や元気があるならさ、連絡くれても良かったんじゃない?他の人もホスピスの場所を知っているってことは、メールで連絡取っていたんだろうしね。本当に気にかけていたんなら、その分私に連絡してよ。

元彼女もお見舞いに来てくれるという。

あのさ、私そういう神経はないんだわ。
今まで奥さんに迷惑かけて、最後の最後まであなたはそうやって奥さんを裏切るわけ?
私もどんな顔して会えばいいわけ?挨拶でもして、見舞金のひとつでも渡せと?(笑)

葬式なんていける訳がないでしょう。
そう言ったら、「一生そうやって(できない)理由をつけてろよ。」だって。

全てはてめぇのせいだろうがよ。
てめぇが妻子持ちなんかでなけりゃ、こんな話にはそもそもなってねぇよ。
誰に向かって口きいとんじゃ、ボケっ。

新幹線で往復6時間かけて、たかだが10分会うために。
で、何を話せと?妻の横で?バカじゃないの、ほんとに。
そんなんだったら会わない方がよほどいいの。別れは既に済ませてあるんだし。
そのつもりで、あの日お別れ言ったんだしさ。

なんだか、もう。
何もしてないのに、精神的に参っていて、完全に鬱に入りました。
外に出る事ができません。

どうでもいいの。
もう考えたくないの。
早く、終わって。

私、いなくても、あなた幸せそうじゃん?
なら、それでいいじゃん。
もう、放っておいて。