みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

フランス7月革命とパクス・ブリタニカ

2018年08月19日 | 俳句日記


ナポレオンが死んで始まる第5期の後半に起こったフランスの7月革命は、その後の帝政と共和政を繰り返す国内事情により
欧州の勢力図から大きく後退した。


比べて英国では、第6期に入るとすぐに
即位したビクトリア女王の治世は、内に
は近代的な法制のもとに議会制度を確立し、外には積極外交で版図を広げた。

米国もまた第7期迄には拡張主義でネイティブを圧迫し、北米大陸を大きく席巻し
たが、第8期に勃発した南北戦争によって
海外への進出に出遅れてしまう。

明治維新は、欧米のこのような事情によ
って、辛くも間に合った改革であった。
海外事情に精通していた開明派の人々の
焦燥が肌に伝わってくる。

第6期(1833年〜44年)
33年 米奴隷制度廃止協会設立
同 年 英インド総督府を置く
同 年 日本は天保の大飢饉
37年 ビクトリア女王即位
40年 阿片戦争(〜42年)

第7期 (1845年〜56年)
45年 米テキサス併合〜48年米墨戦争
同 年 英、印シク国と交戦、上海に租界
47年 露、東シベリア総督府を強化
48年 米ゴールドラッシュ
51年 清に反英仏組織、太平天国が起つ
52年 ナポレオン3世即位、以降積極外交
53年 クリミア戦争(〜56年)

第8期(1857年〜68年)
57年 印英国に反乱(セポイの乱)
58年 ムガル帝国滅亡、全土が英領となる
61年 南北戦争始まる(〜65年)
63年 日本、薩英戦争
64年 日本、馬関戦争
67年 日本、大政奉還、王政復古

68年 戊辰戦争(〜69年)

こう観て来ると、第8期の日本は風前の灯
であったことが分かる。
最後の5年間でよく維新が出来たものだ。
太平天国とセポイの乱が時を稼いだ。

8月19日〔日〕晴れ
蝉の声が遠くなって来た。
比べて虫の声がすだく様になった。
人の巡りは、季節の巡り。
いつか同じ所に帰ってくる。

時代もまた繰り返す。
ただ主役は違っているが。

〈夏の虫 去りてすだけり 秋の虫〉放浪子
季語・秋の虫(秋)













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