みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

水仙(ナルキッソス)

2019年01月30日 | 俳句日記

団地の水仙

1月30日〔水〕晴れ 時々 曇り

水仙は冬の切花として重宝な花であった。
今時は多様な花が温室で栽培されているので、室内に花が絶えることは無いが、水仙はもちが良いので重宝されていたのである。

花弁が萎れても茎や葉は暫くしゃんとしている。
それを添えにして他の花を生けることも出来る。
だから庭のあるお宅は、どこでも切花用の一叢の水仙を片隅に植えていたものだ。

大病をして想うようになった。
やはり生命力と言うものは肯定の中からしか生まれない。
否定と疑いは生命力の発露を阻害する。

医学的にも免疫力の低下が検証されて来た。
なによりも生きる意志の持続には大敵だ。
そこで「生きる意志」とは?
自分の好みの小宇宙を創造することだ。

ギリシャ神話のナルシスは自分の姿を愛でた。
水面に映った己が姿と己れだけの小宇宙に生た。
究極の自己愛と自己肯定である。
そして、多年草の水仙となって永遠の命を得た。

自らが喜びとする小宇宙を創造する能力。
それが即ち生命力の根源なんじゃないかな〜⁉️
但し、欲望に支配されたら効果は薄いようだ。
団地の水仙を見ながら、水仙の強さを理解した。

〈自惚れて 今年も水仙 咲きにけり〉放浪子
季語・水仙(冬)






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