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みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

小満考

2019年05月21日 | 俳句日記

コンクリートの最上川⁈


5月21日〔月〕終日晴れ

“芒種”の雨とは、入梅の兆しの雨である。
歴の上ではもう一週で梅雨を迎えることになる。
そんな雨がきのう一気に降った。
我が町内の空側溝が最上川に見えた一瞬である。

今日は“小満”。
万物の気が整い始め、夫々がそれらしく見え始める頃と書いてある。



なのに都心では陽射しが肌を焼き、御婦人たちは日傘の下に隠れ片影の中を急いでいた。



件のご近所の側溝もスッカリ元のコンクリート製構造物に戻っている。



救いだったのは、縁の紫陽花が薄紅色に色付いていたことだ。




〈新玉の 御代や小満 満を侍す〉放浪子
季語・小満(夏)

五月雨(さみたれ)

2019年05月20日 | 俳句日記

紫陽花は嬉しそう


5月20日〔月〕曇り のち 本降り

午前中には陽の差す間もあったものが、正午を過ぎると本降りとなった。



迎え梅雨にはちと早い。
だけど普段の空側溝が、ここぞとばかりにレーゾンデートルを主張していた。



〈五月雨か 最上ほどでは ないけれど〉放浪子
季語・五月雨(夏)

青嵐(あおあらし)

2019年05月19日 | 俳句日記

モス笹丘店


5月20日〔日〕曇り 風強し

三日前にアップした山法師が、昨日の雨で頂きまで賑やかに花開いた。
生憎の青嵐に千切れやしないかと気になった。



青嵐=青葉の頃に吹く、やや強い南風。

通り過ぎてモスバーガーに入る。


〈バーガーの レタス飛ばすな 青嵐〉放浪子
季語・青嵐(夏)

緑雨

2019年05月18日 | 俳句日記

たった一人の登校


5月18日〔土〕雨 のち 晴れ

新緑の季節に降る雨を“緑雨”と言ったりする。
青葉若葉を逞しく育てるのである。

〈預り児 緑雨の坂を 登り折〉放浪子
季語・緑雨(夏)

日光東照宮春季例大祭

2019年05月17日 | 俳句日記

徳川家みつば葵


5月17日〔金〕晴れのち曇り 午後から 風強し

戦前「勘太郎月夜」と言う歌が流行った。
歌手の小畑実さんがよく通る声で、戦後も軽快に歌っておられたのを思い出す。

その歌詞に、

“菊は栄える 葵は枯れる 桑を摘む頃 会おうじゃないか〜♪”

と言う一節がある。

時代に殉じた、故ある博徒を歌った歌であるから当然死地に赴く気概が謳い込まれている。
“桑を摘む頃”とはお盆の時期だ。
「五木の子守唄」の“盆が早よくりゃ早よ帰る”と同じ文脈なのである。

ところで近年、日本史も、世界史に於いても、これまでの一般的な歴史常識が古代史にまで遡って覆されて来ているようだ。
どうやら日本には世界最古の文明が有った由。

そうであればそれで目出度い事ではあるが、今の日本人が取り上げて得をする訳でもない。
タイムマシンが発明されれば、今の教科書なんてのは、丸っと意味が無くなって仕舞うのである。

と、いう事で「勘太郎月夜」だが、明治維新で
「葵」は枯れて「菊」が栄えたのか?となると甚だ心許ない時代考証の歌詞となる。
実は「葵」が頑張ったお陰で「菊」が輝いた。

だからこそ「大政奉還」が成り、列強を跳ね返す
近代国家が即応して出来上がったのであった。
徳川家の250年の治世は、世界に誇るべき国際関係上の成功例として歴史に刻まれるだろう。

では、太平洋戦争は?と思うだろうが「民族自決」を主張した黄色人種に対する“ワナ”であったという事が、今明らかに成りつつある。
「令和」はその始まりなのである。

「東照権現」様と「徳川慶喜」様の国際的評価が
これからいや増しに高まるであろう。

〈大江戸や 葵と菊の 大和かな〉放浪子
季語・葵(夏)