行った模型店、モデルバーンです。
鉄道模型趣味誌にこんな宣伝が載りました。 1986年頃だっただろうか?
何だ? この建物は? しかもヨーロッパもの専門店だ。 当時すでにNゲージでスイスのレイアウト(ゴルナグラートバーン)を作っていて、ヨーロッパものにはとても興味があったので行くしか無い。 本店は宝塚だ。
阪急電車の雲雀丘花屋敷駅からきつ〜い坂道(この写真でもわかる)を上がると店があるんだけれど、車で京都から亀岡を通って能勢妙見山を横に見て長閑な道を走るのが好きで、遠回りだけれど良くその道を通って行きました。 模型店に行くというよりドライブです。
1987年頃ですが当時、私は初めての輸入車、ゴルフIIIに乗っていました。 モデルバーンの駐車場で建物の下にはシトロエンが置いてあった気がします。 これで行くと、きつい坂を歩いて上がらなくていいんです。
玄関です。 これが模型店です。
ドアを開けて入ると、カウンターまでの両側のショーケースには車両がたくさん並んでいます。
この情景には圧倒されます。 完成車両がこんなにたくさん並んでいる店は見たことがない。
カウンターです。 オリエント急行の絵柄が貼ってあるカウンターというだけで、ビビるほどですが、何よりも普通の模型店にあるような、チマチマしたパーツなどどこにも置いていない。 真鍮板や真鍮線、糸鋸の歯や、車両の部品など一切無い。
あるのは、世界各国の鉄道模型の完成品です。 それも世界各国のメーカーが作った製品です。
これが鉄道模型だと思ったね。 良くあるキットなどは、真鍮やペーパーのバラバラなもので、組み立てない限り鉄道模型では無い。 やはり、本物の形をした機関車や客車が並んでいて、欲しければ買えば自分のものになる、これが一般の人が鉄道模型を始められる基本だろう。
店を入ったすぐ右には、簡単なレイアウトがありました。 この写真ではLGBですが、HOもあったと思った。 私にこのスペースを貸してくれたらレイアウトを作るのにと思ったのだけれど、メンテナンスまでするのはきつい。
車両のショーケースは何列もあって、それこそ店中、鉄道模型車両の宝庫でした。
ここで何台か買っているはずですが、
フライッシュマンのDB56です。 記録を見ると3900円となっているけれど、その時代にしても安すぎるので、記録の間違いだろうか?
ちなみに、ここの店主はフライッシュマン好きで、走りが良いし、しっかりしているといつもフライッシュマンを褒めるので、フライッシュマンを買ったのですが、扱っているメーカーはロコやリバロッシ、リマ、トリックス、リリプト、バックマン他いろいろなメーカがあるので、フライッシュマンばかり誉めなくても良いのにと思ったりもしました、
この後、黒に塗り替えました。 軸配置が国鉄の9600に似ているので買った機関車ですから。
この機関車は実にしっかりできていました、一度 1mほどあるところから落下させたのですが、大きな損傷もなく、元気に実務につけました。 やはりフライッシュマンです。
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DB56転落顛末
当時のレイアウト、ウイーンチロル鉄道ではこの部屋に入るために、取り外し式の橋を作っていまし(右端)。
この橋です。
トンネルを出たところから橋が始まっていますが、この橋をつけ忘れたままDB56を走らせていたのです。
トンネルに入った機関車は見えなくなってそのまま、トンネルを出た途端に、床に向かってダイブしました。
機関車が落ちてゆく様子は今でも脳裏に焼き付いています。 まるで高飛び込みのよう頭から落ちてゆく。
その後、この橋は跳ね上げ式に改造して、跳ね上げた時にはトンネルに蓋をするように、そして反対側にはギャップを切って、橋が上がっていれば自動的に止まるようにしました。
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落下といえば、阪神大震災がありました。 実はその前日私はこのモデルバーンに行っていたのです。 翌日の地震で宝塚も大きな震度で、この店の商品もかなり被害を受けたと聞いています。
この店が突然引っ越ししました。 引っ越し先は芦屋です。 雲雀丘もですが、芦屋も高級住宅地です。
モデルバーン つづく