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はまやわらかいブログ。

凸関数万歳

2005-12-18 01:32:41 | きもいこと
某北国を髣髴とさせるタイトルである。今年は寒波が来てるけど、あの国の国民は大丈夫なのかな?でも、暖房の元ブログをしこしこと書いている私にそんなこと言う資格があるのかわからないわけで。

さて、話題は凸関数。関数空間の導入部分を勉強していて出会ったのだが、なかなかいぶし銀な野郎である。
凸関数の定義
これだけが定義なのに、たちまち連続性と任意方向の右微分・左微分の存在が言える。(連続性のほうは自分では証明できませんでしたが。)それに、定義域の内点で必ず接平面”もどき”(一意性が保たれないから)が存在することも証明できる。というわけで後者の証明に最近心を奪われていた。ふと冷静になって考えてみると、「おわんは机にのるか?」という証明であったので少しばかばかしくなりもしたが、どの教科書を見ても(予想に反して)載っていない。どうしたもんかと思っていろいろいじくり回していたら証明できた。
support plane の存在
できてしまえばこれだけの話なのだが、個人的には気に入っている。私は解析の入門書として数理物理学者として名高いLiebの"Analisis"を使っているのだが、この本では結構事実だけをさらっと述べることが多いので(まぁ扱ってる内容が多いからしょうがない気もするが)自力でしょうめいをつけにゃならんことが多々ある。そんな時、私はいつも上のような力ずくの証明しかできない。どうしたらエレガントな証明法を身につけることができようか。私にとっての証明のエレガントさは、
1.定義や基本的事実からさほど遠くないところで証明する
2.見通しが悪い計算は極力省く
3.対称性や保存量のような「かっこいい」やつを使う
くらいになるだろうか。特に3は自分でできると悦に入れる。とはいえ、最近思うことは「若いうちは力押しでガリガリ計算しとけ」ってこと。かっこいい省エネな証明をできることはやっぱりスマートで魅力的だけれども、そんなものが急に湧き出してくるはずはない。まずは基礎体力よ、と自分に言い聞かせ、今日も徒労な証明に励むのでした。(というのもセミナーで発表するときに計算だらけの長い証明をつけると、たいていの場合先生の注釈で2行ぐらいで証明されてしまうのが痛いからさ。)