89歳の日々

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篤姫「天璋院あつひめ」をよむ

2008-01-22 23:53:25 | 読書

 さて、今ドラマで始まった宮尾登美子の篤姫「天璋院あつひめ」を読んだので、 幕末の怒涛の歴史を幕府内から見た物語を少し纏めた。

 *篤姫の家は薩摩藩主の分家であったが、江戸の将軍の正室に彼女を送り込む   ために薩摩藩主・斉彬の養女として育てられる。その上、京都の近衛家の養女  になって、箔を付けさせられる。

 *アメリカのペリーが浦賀に来航した翌年、2人の正室を次々失った将軍家定と  21歳の篤姫は結婚に至る。しかし13代将軍・家定は結婚できるような男性で  はなく病弱者であった。薩摩藩主は水戸藩の慶喜を次の将軍にするために篤姫  を大奥に送り込んだ・・・と作者は言う。

 *アメリカのハリスに威嚇され、江戸幕府は通商条約を結ぶに至る。この年家定  は将軍になって7年目、50歳で病没する。篤姫は夫の死後1ヶ月その死を知ら  されなかった。

 *14歳で15代将軍になった家茂は、公武合体という政策で天皇の妹・和宮と  結婚。和宮の京都派300人の女官と篤姫の江戸城派300人が事毎に大奥で争った  と作者は書く。しかし長州征伐のために行っていた大阪城で家茂は21歳で病  死する。

 *その後明治維新を向かえ、篤姫も和宮もそれぞれに、ひっそりと東京で暮ら   す。和宮32歳で病没。篤姫は48歳で没する。
  27年間を徳川家と共に、江戸から東京への激動の中での人生であった。



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