"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

““平成”の年号にはどんな意味がある?”

2011-10-12 20:14:14 | 日記

致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。

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     致知出版社の「人間力メルマガ」

                【2011/10/12】 致知出版社編集部 発行
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   いつも人間力メルマガをご愛読いただきまして、
   ありがとうございます。
   
   11月26日(土)丸の内の日本工業倶楽部にて、
   「安岡教学に学ぶ一日セミナー」が開催されます。
   
http://www.chichi.co.jp/event_seminar/3162.html
 
    平成18年より始まった当セミナーも、
    おかげさまで今年で4回目を迎えました。
    
    今回、講師にお招きするのは、
    
    
    ・安岡師の薫陶を受け、財界の第一線で活躍を続ける
     ウシオ電機会長の牛尾治朗氏
    
    
    ・安岡師のご令孫で、現在、子供向けに論語塾を
     開いておられる安岡定子氏
    
    
    ・安岡師の高弟として、96歳の現在も
     東洋古典の学びを深めておられる碩学・伊與田覺氏
    
     
    ・安岡正篤記念館副理事長兼所長として
     安岡教学を次代に伝える活動に尽力しておられる荒井桂氏
     
     
    の4名です。
    
    会場となる日本工業倶楽部は、安岡師がご生前に
    財界人などを前に幾度も講演をされるなど、
    師とも大変ゆかりの深い、由緒ある建物です。
   ⇒ 
http://www.chichi.co.jp/event_seminar/3162.html
    
   
   今回は初めての女性講師となる安岡定子氏にも
   ご講演いただきます。
   
   最近になって安岡正篤師に興味を持たれたという方も、
   安岡教学をより深く学びたいという方も、
   皆さま、どうぞこの機会にご参加ください。
      

          * *
   
      
   以下にご紹介するのは、『致知』7月号に掲載され、
   反響を呼んだ伊與田覺氏と荒井桂氏の対談記事の一部です。
   
   当日は両氏にも講師としてお話しいただきますので、
   どうぞ楽しみにお待ちください。
   皆さまのご参加をお待ちしております。
   ⇒ 
http://www.chichi.co.jp/event_seminar/3162.html


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        「“平成”の年号にはどんな意味がある?」
       


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【伊與田】僕は震災後、平成という年号のことが頭に浮かびました。
         この年号は
        
         「内平らかにして外成る」「地平らかにして天成る」
        
         という意味を込め、安岡正篤先生が考案されたものですね。
        
         ちょうど佐藤栄作総理の頃です。
         昭和から平成に変わった時、先生はすでに他界されていて、
         政府の首脳部の中には生存中の人の意見で
         年号を決めようという声もあったようですけれども、
         最終的には安岡先生の案で落ち着いたらしい。


【荒井】 当時の竹下登首相が、あれは安岡先生の案だと
     ポロッと漏らしたと聞いています。


【伊與田】そう、いつの間にか話が広がってしまいました(笑)。
     ところが、平成の世を迎えても、日本の国情はそうではない。
     
     次々に新しい内閣ができて党内が結束しているかというと、
     とても内平らかどころではない。
     このまま行けば何かが起こる、
     起こらずにはおらんだろうと感じていた時に、
     今回の大震災です。


【荒井】 やはり先生もそうお感じになっていましたか。


【伊與田】安岡先生は早くから、
     これから天変、地異、人妖、
     つまり妖しげな人間が横行するような時代になると
     危惧されておりましたが、
     その三つが出るべくして出てきたという思いがしておりますね。
     
     まことに東北の人々にはお気の毒ですけれども、
     国全体からすると、やはり起こるべくして起こったのではないかと。
     
     50年以上前の話ですが、昭和34年、
     伊勢湾台風が発生して大きな被害がありました。
     
     中でも伊勢神宮は随分とやられました。
     
     古い大木が次々になぎ倒されて、
     宇治橋から正殿まで歩いて一時間もかかるくらい
     惨憺たるものでしたね。
     
     ただ、幸いに内宮も外宮も、木が外側に倒れたために
     損傷はございませんでした。

     安岡先生は常に私情を去って、
     天下国家を我がことの如くお思いになる方でしたから、
     この時に何か強く感じられたと思うんですね。
     
     
     『中庸』には
          
     「至誠の道は以て前知す可し。
      国家将に興らんとすれば必ず禎祥(めでたい兆し)有り。
      国家将に亡びんとすれば必ず妖げつ(妖しい兆し)有り」
      
     とあるが、伊勢湾台風は単なる自然現象ではなしに、
     天が日本人に警鐘を発しているのではないかと。
     それでその翌年に世直し祈願萬燈行大会を
     開くことを発意されるわけです。
 
     伊勢の聖地に二百数十名を集めましてね。
     
    「このままでは日本は将来、必ず禍根を残す」というので、
     一燈行を萬燈行へ広げようと呼びかけられました。
     先生は昭和58年に亡くなる年まで、
     世直し祈願にお顔を出されるんです。


【荒井】「一燈照隅、萬燈照国」という安岡先生の
     提唱の言葉がございますが、
     自らの周囲を明るく照らす人が増え、
     その数が万人になれば国中が明るくなる。

     それが誰もができる真の世直し行である
     という思いを込められたのですね。



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●安岡正篤師プロフィール
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 1898年〜1983年。
 昭和の名宰相とされる佐藤栄作首相から、
 中曽根康弘首相に至るまで、昭和歴代首相の指南役を務め、
 さらには三菱グループ、東京電力、住友グループ、近鉄グループ等々、
 昭和を代表する多くの財界人に師と仰がれた。

 その東洋学に裏打ちされた該博な知識と
 人物としての魅力によって、日本のトップ・リーダーたちに、
 わが国の進むべき道を常に指し示してきた人物である。

(転載以上)


安岡正篤さん、尊敬いたしております。

平成という元号、

“「内平らかにして外成る」「地平らかにして天成る」” 
         
 という意味を込めて、安岡さんが考案されたものだったのですね。

 

その当時、元号自体を廃止するという話もあったようで、すったもんだのあげくに“平成”という元号をつけることになったと聞いています。

本当によかったと思います。

 

“「内平らかにして外成る」「地平らかにして天成る」”

いい言葉ですね。

しかし、残念ながらまだまだそのような時代にはなっていませんね。

 

“安岡先生は早くから、 これから天変、地異、人妖、
つまり妖しげな人間が横行するような時代になると 危惧されておりましたが、
その三つが出るべくして出てきたという思いがしておりますね。”

その言葉通りの世になってしまっているように思います。

伊勢湾台風の時に、天が日本人に警鐘を発しているのではないかと、感じられたのですね。

そして、そこから実際に行動していかれました。

 

 “「一燈照隅、萬燈照国」”

 
“自らの周囲を明るく照らす人が増え、
その数が万人になれば国中が明るくなる。
それが誰もができる真の世直し行である。”

私の大好きな言葉です。 
   


“ノンタイタニック経営とは”

2011-10-12 19:46:45 | 日記

致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。


  ●『致知』11月号 特集テーマ「人物を創る」
     ⇒ 
http://www.chichi.co.jp/monthly/201111_pickup.html
     
         ※『致知』は書店では販売しておりません。
    
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     致知出版社の「人間力メルマガ」

                【2011/10/12】 致知出版社編集部 発行
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   このメールマガジンでは、
   人間学を学ぶ月刊誌『致知』より
   そのエッセンスの一部をご紹介しています。

       * *

   現在発行中の『致知』11月号では、
   一代で一兆円企業を築き上げた京セラ・稲盛和夫氏を、
   創業メンバーの一人として支え続けてきた伊藤謙介氏の
   インタビュー記事が掲載されています。

   本日はその中から、伊藤氏が語られた
   ご自身の経営観をご紹介いたします。


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        「ノンタイタニック経営」
       
       
            伊藤謙介(京セラ相談役) 
        
            『致知』2011年11月号
             特集「人生は心一つの置きどころ」より
       
http://www.chichi.co.jp/monthly/201111_pickup.html#pick2


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(記者:創業期から稲盛名誉会長とともに仕事をしてこられた
    ご体験を踏まえ、経営で大切なことは何だとお考えでしょうか)


会社は、表向きの業績数値だけでは測れない風土、文化、
また理念というものが大事です。


私はそれを踏まえて常々



「ノンタイタニック経営」



ということを話しています。


タイタニックというのは映画でも有名な豪華客船で、
百年くらい前、航海中に氷山にぶつかり
二千名近くもの乗員乗客が亡くなる大惨事となりました。

私はこの事件を経営の教訓にするべく、
次のように自己流に解釈しています。

氷山というのは八割方水面下に沈んでいるものです。

タイタニックの船長は、不意に海上に現れた突起を見て
慌てて舵を切りました。
何とか蹴散らして進もうとしたのですが、
船は真っ二つに大破して沈没しました。

あのタイタニックでもびくともしないほど
巨大な氷山が水面下に潜んでいたわけです。

同様に経営においても、多くの人は水面上の突起、
つまり目に見えるものしか見ていないのです。

会社も表向きの業績数字だけではなく、
水面下に哲学や理念、情熱、思い、夢といったものがあります。
その見えない部分を充実させてこそ
水面上の突起の部分も充実してくる。


それを私はノンタイタニック経営と
呼んでいるのです。


京セラが本社を構える京都には
素晴らしい企業がたくさんありますが、
いずれも創業者や、その哲学や理念をしっかり継承した
二代目、三代目が頑張っておられます。

いい企業というのは、創業者の哲学や理念が
社員の中でしっかりと生きているのです。

当社も稲盛の哲学や理念をまとめた
京セラフィロソフィを全社に浸透させることで
大きな成長を遂げてきたのです。


(記者:稲盛名誉会長が日本航空を一年で黒字転換させたところにも、
    フィロソフィの力が見出されます)


私は日本航空についてはよく分かりませんが、
ダメな会社というのは結局幹部がダメなのです。
社員は一所懸命働いていても、
幹部がだらけていたらそれが全体に伝わって、
組織全体が弛緩してしまうものです。

全従業員の意識の集約したものが会社であり、
会社の社格は、創業の哲学をもとに
どういう人格の社員をつくり上げているか、
つまり人格×社員の総数で表されると私は考えます。

ですから経営者は、立派な幹部、立派な社員を
つくり上げていくことが最大の仕事であり、
そこに企業内教育の重要性があるのです。

(転載以上)


 

“経営においても、多くの人は水面上の突起、
つまり目に見えるものしか見ていないのです。

会社も表向きの業績数字だけではなく、
水面下に哲学や理念、情熱、思い、夢といったものがあります。
その見えない部分を充実させてこそ
水面上の突起の部分も充実してくる。”

「ノンタイタニック経営」 、面白い考え方だと思います。
そして、水面下の見えないものを把握する力は、今、とても必要なものだと思います。

たとえ似た結論を出しても、その背景の理解の仕方によって、大きく命運が分かれてしまうこともあるのではないかと思います。

 

“全従業員の意識の集約したものが会社であり、
会社の社格は、創業の哲学をもとに
どういう人格の社員をつくり上げているか、
つまり人格×社員の総数で表されると私は考えます。”

 

全従業員の意識の集約したものが会社、人格×社員数・・・

そうした考え方に本気で取り組んだからこそ、今の京セラが生まれたのでしょうね。