致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。
(転載開始)
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致知出版社の「人間力メルマガ」
【2011/10/15】 致知出版社編集部 発行
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このメールマガジンでは、
人間学を学ぶ月刊誌『致知』より
そのエッセンスの一部をご紹介しています。
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現在発行中の『致知』11月号では、
歴史に残る名横綱・大鵬氏と、
現横綱・白鵬関の対談記事が掲載されています。
本日は、白鵬関が双葉山の連勝記録に挑んだ際にコメントし、
話題になった「木鶏(もっけい)」にまつわる
エピソードをご紹介いたします。
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「我、いまだ木鶏たりえず」
納谷幸喜(大鵬/第48代横綱)&白鵬 翔(第69代横綱)
『致知』2011年11月号
特集「人生は心一つの置きどころ」より
http://www.chichi.co.jp/monthly/201111_pickup.html#pick1
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【大鵬】 白鵬の連勝記録がストップした時、
「我、いまだ木鶏たりえず」
という言葉が新聞に掲載されていましたが、
双葉山関はこの「木鶏」の話を
陽明学者の安岡正篤さんからお聞きして、
そういう無心の境地を目指されていました。
実は、双葉山関が相撲協会の時津風理事長となられていた時代、
直接ご本人から「木鶏」の話をお聞きしたことがあります。
【白鵬】 ご本人から。
【大鵬】 そう。「木鶏」というのは、『荘子』に出てくる話で、
ある王が闘鶏づくりの名人に自分の闘鶏を託した。
十日後、王は名人に「まだか」と問う。
すると、「カラ威張りしてダメです」と答える。
さらに十日後に尋ねると
「相手を見ると興奮します」。
再び十日後も
「敵を見下すところがあります」。
そして四十日後に
「もういいでしょう。いかなる敵が来ても動じません。
木彫りの鶏のようで徳力が充実しています」
と答えた。そういう逸話だと教えていただきました。
【白鵬】 私は双葉山関の本を妻から読んで聞かせてもらいながら
勉強していますが、七十連勝できなかった時、
「ワレイマダモッケイタリエズ」
と安岡さんに電報を打ったとありました。
この「我、いまだ木鶏たりえず」という言葉が、
すごく印象に残っています。
【大鵬】 木鶏のお話を理事長からお聞きした時、
この方はこういう境地を目指しながら
淡々と土俵を務めたのだと思って、
あまりの気高さ、理想の高さに
身震いがする思いがしました。
(転載以上)
“十日後、「カラ威張りしてダメです」”
“さらに十日後、「相手を見ると興奮します」” (笑)
“再び十日後も、 「敵を見下すところがあります」”
“そして四十日後に 、「もういいでしょう。いかなる敵が来ても動じません。
木彫りの鶏のようで徳力が充実しています」”
鶏が、木鶏になるまでの過程、興味深いです。
そして、これは人にも当てはまることですよね。
それにしても、七十連勝近くしながら、「ワレイマダモッケイタリエズ」と安岡さんに電報を打たれるとは、
双葉山関の “気高さ、理想の高さ” に、こちらも思わず身震いします。
“木鶏”、かくありたいと思います。