雨天の走行を強いられるとブレーキシューとリムのブレーキ当たり面に異物の入り込みが多くなり、リムの肌が荒れていきます。
削って修正できますがその分肉が薄くなってきますのでいずれは廃棄になる運命。
つまりホイールは消耗品なのです。
手組みの場合はリム・スポーク・ハブで構成されていますから単品部品が存在するうちは修復可能ですが、完組みホイールは構成部品が専用で作られている関係で数年で部品の供給が途絶えるのでライフは当然短くなります。
リムの肌が荒れているまま使っていると異物噛み込みが起きやすくシューの異常磨耗やブレーキのコントロール性の悪化、リムの磨耗速度が早くなりますので修正するべきは言うまでもないでしょう。
削れてレコード溝っぽくなっています。
アルミがささくれてもいます。
リアは汚れているだけでたいして削れてませんね。
ケンマロンなどのスポンジ状の研磨材をカットします。
10mmの30mmほど。
まずはフロントホイールから。
ブレーキのクイックリリースを解放してシューとリムに研磨材を挟めます。
ブレーキアーチをリムに押しつければ隙間が開きますのでシューのロックスクリュー側に挟めます。
反対側の隙間はリムを押し込めばホイール自体がたわむのことを利用します。
軽くクイックを閉じてブレーキをかけ、
状態を見ながら走行して削っていきます。
ここまで綺麗になりました。
次はリヤホイール。
この程度ならばスキーのエッジに使用するサビ落としで磨きます。
なので駆動できれば作業できますのでスタンドにセット。
ウレタンゴムに研磨材が含まれたもの。
こんな感じで回転方向を考えて押し付けて研磨します。
ここまで綺麗になりました。
通常の肌荒れならばこれで充分ですがフロントホイールのダメージは結構大きいみたいです。
ささくれは取り除けましたがピンホール上に荒れています。
キビシイですね。
タイヤを外してリムを脱脂しマスキングテープで養生します。
サンダーにレジストンをセットしてリムを削ります。
流石にこれは危険を伴うのでオススメできません。
真似るのならば自己責任でどうぞ。
①軍手は履かないこと
②回転体なので指の怪我に充分注意すること
③手順を充分シュミレートしホイールを過回転させないこと。
④油断しないこと
リムに入った深い傷はとれません。
とってしまうとリムの肉厚が無くなってあっという間に寿命が来ます。
ソコソコで妥協。
次にフェルトディスクと青棒で研磨します。
同様に研磨します。
リムに付着した青棒をシンナーで溶解して拭きあげるとこんなに綺麗になりました。
リムはキレイになりましたが、削れたアルミ片がシューに刺さりこんでますので「ブレーキのメンテナンス」の中ほどからのシューのメンテナンスを行ってくださいね。
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