岩切天平の甍

親愛なる友へ

女は女である

2008年05月11日 | Weblog

ダウンタウンのフィルム・フォーラムでゴダールの“女は女である”。

映画館に入って始まるのを待っていると、後ろの席にカップルが座る。
楽しそうにおしゃべりする二人に、何が悪いわけもないのに、そわそわしてきて、思わず振り返って「キミタチ、映画が始まっても喋ったりしないよネ?」などと念を押しそうな自分を妄想する・・。
隣にバケツの様なポップコーンを抱えたでぶちんが座る。映画にポップコーンは付き物・・だけど。映画が始まる前に恐怖心でげんなりする。

時にはそういう客がそばに来ると席を移って逃げ回ったこともあったけど、ほどなくムダだとあきらめた。

その昔、映画館が全盛だった頃にはワイワイと賑やかに映画を見るものだったらしい。フランスやイタリアの映画中の映画館のシーンでもそんな風景をよく見る。イランに行った時に入ったテヘランの映画館では、男女別々に座らされて、それでも皆お弁当を広げ、おしゃべりしながら映画を観ていた。

もっとゆったりと構えたらいいではないか・・・。
良い映画だったら、自然とみんな黙るさ。
なんて思いながらやがてあかりが消えて映画が始まる。
いつもの様にケータイが鳴る。
あわてて切るのかと思ったら、ばあちゃんの大声が「あーもしもしー?いまねー、えいがをみてるのよー。ごだーるのねー。」

あはは!ばーちゃんすげーな。