岩切天平の甍

親愛なる友へ

spoonfulriver

2008年05月02日 | Weblog

イースト・ビレッジのアンソロジー・フイルム・アーカイヴスで、写真旅人トヨダヒトシによるスライドショーの初日。

新作のタイトルは“spoonfulriver”

“From the sky, we can see many rivers flow winding through the landscape.
It seems easier if they ran straight. However, I've heard that
if the river did run straight, both the life of the rivers and the land around them
would be damaged.
There is a reason for them to run that way.

上空から見ると、どの河も曲がりくねって流れていた。
まっすぐに流れた方がすみやかに流れられそうなものなのに。
しかし流れを正すと、河も土地も死んでしまうと聞いた。
河の蛇行には理由があった。” <spoonfulriverより>

写真は旅人がホオズキの種を蒔くところから始まる。
旅先で出会う、旧友に再会する、愛する家族を思う・・。
遠回りのようにも見えるひとの生き方を川の流れに重ねるように描く。
まっすぐに生きようとすると人も街も死んでしまう・・。

そして一年が経ち、花開き、実ったホオズキの種を手のひらに取ると、そこに紛れたいびつな種を見つめてトヨダはつぶやく。

「even if a wish can not be fullfilled . . .
たとえ、想いを成し遂げられなかったとしても・・・」