6月5日~6月14日
日本を出発してフランス南部・ポートナポレオンで出航準備
Port Napoleon はローヌ川河口の広大なローヌデルタを埋め立てた一角にある、陸置き場だけで1000隻も収容できる巨大なマリーナ。すぐ西側にはカマログ湿原が広がり、東側には荒れ地のはるかかなたに工業地帯の煙突群が見える。一番近い町 Port-Saint-Louis-du-Rhone までも3㎞以上あるまことに不便なところだ。
6月4日夕方シャルルドゴール空港到着、空港近くのホテルに一泊し、翌日朝のTGVでAvignonまで行き、そこで普通列車に乗り換えArles(アルル)に到着。レンタカーを借りてPort Napoleonまで40kmほどドライブして夕方ようやく到着。日本を出てから40時間ほどかかったことになる。
マリーナにあるアパートメントの一室に荷物を下ろし、「てまり」を見に行くと、昨年事故で大きく曲がってしまったラダーは新しいものと交換され、マストも立っていつでも海に下ろせる状態になっていた。
6月9日(土)レンタカーを返しにArlesに向かう。途中町の手前にある、「ゴッホの跳ね橋」Pont Van Goghに立ち寄る。現在の橋は復元されたものだが、フランスの農村地帯という周囲の景色はゴッホが描いた当時と全く変わっていないようだ。
レンタカーを返したあと、毎週土曜日に開かれるオープンマーケットを散策。フルーツなどを調達し、バスの時間まで近くのカフェでエスプレッソを楽しむ。ようやくフランスに戻ってきたことを実感する時間だった。
マリーナに住む日本人と出会う
船の掃除をしていると英語で男性から話しかけられ、「てまりブログ」を良く見ていたよと言われた。びっくりして、日本語が読めるのか?と聞くと奥さんが日本人だという。それが、アイバー・真奈美夫妻との出会いだった。娘の愛花さんと3人で10年以上このマリーナに上架された愛艇で生活していると聞いて、またびっくり。昨年日の丸と「てまり」の文字が船体に描かれた我が艇を見かけて、「てまりブログ」にたどり着いたそうだ。このブログも案外色々な人に読んでもらっていると知りうれしくなった。
てまり海に戻る
6月12日(月)こちらに着いてから出航準備作業に追われ、早一週間が経過してしまった。今日船を陸から海に浮かべた。エンジンは一発で稼働、心地良い音で回っていた。
翌日、冷蔵庫・ジェネレーターなど海水で冷却する機器を作動しチェックを行ったところ、両方にトラブルが見つかったが幸いメカニックがすぐに問題点を見つけて修理完了。
6月13日(水) 昨日マリーナのアパートをチェックアウトして船での生活がスタートした。冷蔵庫も順調に稼働し、船の各部分をチェックしたが問題はなさそうだ。午前中アイバー・真奈美夫妻のご厚意に甘えて彼らの車でスーパーに買い出しに行く。
その頃から次第に北寄りの風が強く吹き始め、午後からは平均20mを超える猛烈な風になった。桟橋に舫う船も横風を受けて時々傾くほど。ミストラルだ。この風が収まり次第出航したいが、明日は微妙なところ。無理をしないで様子を見るしかない。
いよいよラストランですね!
当方もカリアリでシシリーに渡るため、ミストラルが終わるのを待ってます。