「私のバッグを作りたい!」
私がデザインして私が織り上げて縫ったバッグを作りたい!、
この一言から始まった今回の企画だ
先週に整経が終わり

今日は筬通しの作業に入る
経糸本数は680本
この糸を一本の違いもなく綾をとった順に筬に通すのだ。
「

これは糸の束に見えるが一本一本の糸が厳重に区別されている
一本の狂いもあってはならないのだ

筬通しが始まった。
糸の本数と筬目の細かさによって織り幅が決まる
今回は12本/1cmの筬に一本づつ通さなければならない作業だ
誰に強いられた作業ではない自ら選び求めた夢なのである

筬通しが始まった
奇数と偶数の糸に差別された綾を頼りに一本づつ取り出し筬にさしていく
黙々とただひたすらに糸を通す動きが続いている
何を想っているのだろうか、
作者の中ではこの作業に続く作品作りに夢を馳しているのだ
同じ繰り返しの行動は苦にも通じると思うが
これも試練と思っているのだろうか
いや、それよりも大きな夢があるのだ

これは、修行、試練、などというものではなく
物作りに夢を求める人には
想像と創造する力を持っているのだと私は思う

”想創の発芽”こそ今の私に残された仕事かもしれないのだ。