サッカーの指導者用のテキストなどに
最高の練習は『笑いながら、ぶっ倒れるような練習』
と書いてあることがある。
『笑いながら・・・(しかも)ぶっ倒れる・・・』
どんな練習をすれば、そのような状態になるのか?
そのテキストを読んだ当時もわからなかったし、
正直、今でもよくわからない。
ただ、最近おぼろげながら感じるようになってきたのは
やはり、考えながらプレーするような内容の練習の方が
サッカーの本質に近いのではないか、ということだった。
【考える】というのは
【状況判断】という場合もあるし、
【狙いをもってプレーする】という場合もある。
また、【相手との駆け引き】という場合もあるだろうし、
【気持ちを入れてプレーする】ということも
広義では【考える】という範疇に含むことも可能だと思う。
時間があれば、散歩がてらに
いろいろなカテゴリーのチームの練習や試合を見に行くが、
練習や試合の中で
『【考えて】プレーしてんの?』という指導者の声を聞くことが多い。
確かに、外から見ていても、意図がよくわからない・・・
プレーヤーの意図が見えにくい・・・
ということは間々ある。
小学生の指導現場ですら
『なんで~』
『どうして~』
『何考えてんの~』
といった声を指導者や保護者の方々が
発していることは少なくない。
小学生でも低学年や高学年によって
指導者の方や選手達の求めるものも違ってくるとは思うが、
ただ、感じてプレーすればいいような場合や
自分の中の本能に従ってプレーすればいい場合も
あるのではないか・・・そう思ったりもするが、
部外者が意見を言えるはずもなく、
チームの過程や事情も知らないので
見学させていただいた時間や経験を
自分の指導を振り返るいい機会にさせていただくことにしている。
小学生の指導は最も困難であり、最も奥が深いと
常々感じている。
小学生の指導現場を見た後で時々考える。
自分が小学生を指導していたら、
小学生に「考えろ」と言うだろうか?
もし、言うとしても、
小学生から『何をどう考えればいいんですか?』
と言われたら、どう答えるだろうか?
『「考えろ」って言われても、どう考えていいかわかんない』
と言われたら、どう対応するだろうか?
「サッカーにおける【考える】ということの意味を“考えろ”」という台詞で
大人のあざとい循環論法に逃げ込んでしまうのかもしれない。
そもそも、サッカーにおいて【考える】ということは
どういう意味なのだろうか?
もちろん、ヘディングという意味ではなく、
頭の中身を使うという意味には間違いないと思うが、
どういう頭の中身の使い方なのだろうか?
たぶん、頭の中身を使うからこそ、
おちゃらけるという意味ではない笑いが練習中に存在し、
『笑いながら、ぶっ倒れる練習』が最高の練習といわれるのだと思う。
『笑い』というのは、極めて主観的なものであり、
頭を使う行為でもある。
小学生こそ、頭を使って、笑いながら、
ぶっ倒れるくらいまで真剣に身体を動かすことができたら、
それこそ最高だと思う。
どうしたら、
練習中に『笑える』のか?
そもそも、サッカーにおいては
どうやったら頭を使ってプレーできるようになるのだろうか?
これはあくまでも自分の個人的な解釈であるが、
サッカーにおける頭の使い方は
【予測】にかなりの比重があると考えている。
“つまり、これから自分が何をすべきなのか?”
ということをいかに考えられるか?
いかに【予測】という作業を続けられるか?
ということこそ、
サッカーにおける頭の使い方だと考えている。
サッカーにおける思考の本質は【予測】にあると思う。
サッカーの場合、同じフィールドに敵と味方が基本的に同人数存在し、
攻撃と守備が流動的に入れ替わる。
守備時でも攻撃時でも、
相手の動きを如何に【予測】するか?
ということが
相手からボールを奪う、という守備の目的や
相手からゴールを奪う、という攻撃の目的につながっていく。
ただ、相手選手も自分達と同じように
常に【予測】しているので、
時には、敵の【予測】の逆を突くことも必要になってくる。
つまり、相手を騙す、ということが効果的になってくる。
主観的にはまったく逆のことを考えながら、
客観的には「次はこうするよ」と見せておく。
相手は騙された瞬間に
相手はくるっと回っていたり、
完全に足が止まってしまうことになる。
たぶん、これが最高の練習における『笑い』の正体ではないだろうか?
そんな気がしている。
お互いに【予測】をし合う、という意味での
頭の使い方や『笑い』のある練習は
それがゲームである場合があるだろうし、
グリッドを使った練習形式の場合もあると思う。
様々な形で【予測】という行為は可能であるが、
どんな練習形態を採るにしても
【予測】するためには
ボールの行方や
ボールの状態(ボールがどのような状態で保持されているのか?)、
敵のポジショニングや目線、
味方の位置などを見ておくことが必要になってくる。
さらに、ボール、敵、味方、という常に動くものを
何時見ておくべきなのか?
そのことも
【予測】という判断や頭の使い方をするためには
極めて重要な要素になってくる。
“何を見るのか?”
“何時見るのか?”
この判断や行為こそ、
【予測】や頭の使い方にとって、
重要な要素。
最も頻繁に動くボールだけを見てしまうと
味方の位置を確認するどころか、
敵を見ることすらできない。
かといって、
敵ばかり見ていると
ボールの行方を【予測】できない。
悲しいが、スタンドに居ない限り、
プレーヤーは
すべての敵とボールを同一視することはできない。
では、どうすべきか?
極めて、現実的な1つの方法として、
味方同士で見えにくい部分を
チーム全体の判断と声で補っていく、
という方法はある。
ただ、より本質的な方法としては
1人の選手が可能な限り、
ボールと敵の動きの予測をするために
どのような目の動かし方をすべきか?
ということも考えるべき。
レベルの高い選手やチームこそ、
ボールが蹴られた瞬間やボールが動いている間に
如何にボールから目を切って、
敵や味方を見ることができるか、
ということにこだわっている。
1人1人の選手の目線がすごい速さで動いている。
視線が飛び交っている。
ボールは絶対に直角には動かない、
ボールは自らの意思で方向を変えることはない。
ほとんどの場合、直線的に動き、
多少、曲がる程度。
蹴る直前の選手のボールへの入り方や蹴り方で
ボールの行き先は予測できる。
ただ、ボールばかり見ていると
敵の動きを見ることができないので
少しずつ対応が遅れてしまう。
特に疲れてくると
人間も動物なので
動くものを反射的に見る、
という習性に支配されてしまう。
そういう時こそ、
いかにボールから目を切れるか?
特に、ボールが蹴られた直後に
ボールから目を切って、
ボールの行き先を【予測】できるか?
敵を動きを見ながら、
1つ先、2つ先、3つ先の動きを予測できるか?
先回りしたり、
相手の逆を突くことができるか?
相手にボールを繋がられている時間において
完全なボールウォッチャーになっていては
相手のミスがない限りは相手からボールを奪えない。
予測して相手からボールを奪うためには
相手よりも速く考えるためには
ボールが“キックされた瞬間”にこそ、
自らの意思でボールから目を離せるか、
ということこそが大きな分かれ目になる。
この行為こそが
【予測】という判断において、
極めて重要な分岐点だと思う。
相手よりも速く【予測】ができれば
フィジカルの差はどんどん小さなものになる。
フィジカルのない選手の多い今指導しているチームでこそ、
サッカーで頭を使うこと、【予測】すること、
そのために正しいタイミングで
ボールから目を切ることにこだわっていきたいと思う。
最高の練習は『笑いながら、ぶっ倒れるような練習』
と書いてあることがある。
『笑いながら・・・(しかも)ぶっ倒れる・・・』
どんな練習をすれば、そのような状態になるのか?
そのテキストを読んだ当時もわからなかったし、
正直、今でもよくわからない。
ただ、最近おぼろげながら感じるようになってきたのは
やはり、考えながらプレーするような内容の練習の方が
サッカーの本質に近いのではないか、ということだった。
【考える】というのは
【状況判断】という場合もあるし、
【狙いをもってプレーする】という場合もある。
また、【相手との駆け引き】という場合もあるだろうし、
【気持ちを入れてプレーする】ということも
広義では【考える】という範疇に含むことも可能だと思う。
時間があれば、散歩がてらに
いろいろなカテゴリーのチームの練習や試合を見に行くが、
練習や試合の中で
『【考えて】プレーしてんの?』という指導者の声を聞くことが多い。
確かに、外から見ていても、意図がよくわからない・・・
プレーヤーの意図が見えにくい・・・
ということは間々ある。
小学生の指導現場ですら
『なんで~』
『どうして~』
『何考えてんの~』
といった声を指導者や保護者の方々が
発していることは少なくない。
小学生でも低学年や高学年によって
指導者の方や選手達の求めるものも違ってくるとは思うが、
ただ、感じてプレーすればいいような場合や
自分の中の本能に従ってプレーすればいい場合も
あるのではないか・・・そう思ったりもするが、
部外者が意見を言えるはずもなく、
チームの過程や事情も知らないので
見学させていただいた時間や経験を
自分の指導を振り返るいい機会にさせていただくことにしている。
小学生の指導は最も困難であり、最も奥が深いと
常々感じている。
小学生の指導現場を見た後で時々考える。
自分が小学生を指導していたら、
小学生に「考えろ」と言うだろうか?
もし、言うとしても、
小学生から『何をどう考えればいいんですか?』
と言われたら、どう答えるだろうか?
『「考えろ」って言われても、どう考えていいかわかんない』
と言われたら、どう対応するだろうか?
「サッカーにおける【考える】ということの意味を“考えろ”」という台詞で
大人のあざとい循環論法に逃げ込んでしまうのかもしれない。
そもそも、サッカーにおいて【考える】ということは
どういう意味なのだろうか?
もちろん、ヘディングという意味ではなく、
頭の中身を使うという意味には間違いないと思うが、
どういう頭の中身の使い方なのだろうか?
たぶん、頭の中身を使うからこそ、
おちゃらけるという意味ではない笑いが練習中に存在し、
『笑いながら、ぶっ倒れる練習』が最高の練習といわれるのだと思う。
『笑い』というのは、極めて主観的なものであり、
頭を使う行為でもある。
小学生こそ、頭を使って、笑いながら、
ぶっ倒れるくらいまで真剣に身体を動かすことができたら、
それこそ最高だと思う。
どうしたら、
練習中に『笑える』のか?
そもそも、サッカーにおいては
どうやったら頭を使ってプレーできるようになるのだろうか?
これはあくまでも自分の個人的な解釈であるが、
サッカーにおける頭の使い方は
【予測】にかなりの比重があると考えている。
“つまり、これから自分が何をすべきなのか?”
ということをいかに考えられるか?
いかに【予測】という作業を続けられるか?
ということこそ、
サッカーにおける頭の使い方だと考えている。
サッカーにおける思考の本質は【予測】にあると思う。
サッカーの場合、同じフィールドに敵と味方が基本的に同人数存在し、
攻撃と守備が流動的に入れ替わる。
守備時でも攻撃時でも、
相手の動きを如何に【予測】するか?
ということが
相手からボールを奪う、という守備の目的や
相手からゴールを奪う、という攻撃の目的につながっていく。
ただ、相手選手も自分達と同じように
常に【予測】しているので、
時には、敵の【予測】の逆を突くことも必要になってくる。
つまり、相手を騙す、ということが効果的になってくる。
主観的にはまったく逆のことを考えながら、
客観的には「次はこうするよ」と見せておく。
相手は騙された瞬間に
相手はくるっと回っていたり、
完全に足が止まってしまうことになる。
たぶん、これが最高の練習における『笑い』の正体ではないだろうか?
そんな気がしている。
お互いに【予測】をし合う、という意味での
頭の使い方や『笑い』のある練習は
それがゲームである場合があるだろうし、
グリッドを使った練習形式の場合もあると思う。
様々な形で【予測】という行為は可能であるが、
どんな練習形態を採るにしても
【予測】するためには
ボールの行方や
ボールの状態(ボールがどのような状態で保持されているのか?)、
敵のポジショニングや目線、
味方の位置などを見ておくことが必要になってくる。
さらに、ボール、敵、味方、という常に動くものを
何時見ておくべきなのか?
そのことも
【予測】という判断や頭の使い方をするためには
極めて重要な要素になってくる。
“何を見るのか?”
“何時見るのか?”
この判断や行為こそ、
【予測】や頭の使い方にとって、
重要な要素。
最も頻繁に動くボールだけを見てしまうと
味方の位置を確認するどころか、
敵を見ることすらできない。
かといって、
敵ばかり見ていると
ボールの行方を【予測】できない。
悲しいが、スタンドに居ない限り、
プレーヤーは
すべての敵とボールを同一視することはできない。
では、どうすべきか?
極めて、現実的な1つの方法として、
味方同士で見えにくい部分を
チーム全体の判断と声で補っていく、
という方法はある。
ただ、より本質的な方法としては
1人の選手が可能な限り、
ボールと敵の動きの予測をするために
どのような目の動かし方をすべきか?
ということも考えるべき。
レベルの高い選手やチームこそ、
ボールが蹴られた瞬間やボールが動いている間に
如何にボールから目を切って、
敵や味方を見ることができるか、
ということにこだわっている。
1人1人の選手の目線がすごい速さで動いている。
視線が飛び交っている。
ボールは絶対に直角には動かない、
ボールは自らの意思で方向を変えることはない。
ほとんどの場合、直線的に動き、
多少、曲がる程度。
蹴る直前の選手のボールへの入り方や蹴り方で
ボールの行き先は予測できる。
ただ、ボールばかり見ていると
敵の動きを見ることができないので
少しずつ対応が遅れてしまう。
特に疲れてくると
人間も動物なので
動くものを反射的に見る、
という習性に支配されてしまう。
そういう時こそ、
いかにボールから目を切れるか?
特に、ボールが蹴られた直後に
ボールから目を切って、
ボールの行き先を【予測】できるか?
敵を動きを見ながら、
1つ先、2つ先、3つ先の動きを予測できるか?
先回りしたり、
相手の逆を突くことができるか?
相手にボールを繋がられている時間において
完全なボールウォッチャーになっていては
相手のミスがない限りは相手からボールを奪えない。
予測して相手からボールを奪うためには
相手よりも速く考えるためには
ボールが“キックされた瞬間”にこそ、
自らの意思でボールから目を離せるか、
ということこそが大きな分かれ目になる。
この行為こそが
【予測】という判断において、
極めて重要な分岐点だと思う。
相手よりも速く【予測】ができれば
フィジカルの差はどんどん小さなものになる。
フィジカルのない選手の多い今指導しているチームでこそ、
サッカーで頭を使うこと、【予測】すること、
そのために正しいタイミングで
ボールから目を切ることにこだわっていきたいと思う。