アパッチ蹴球団-高校サッカー篇:project“N”- 

しばらく自分のサッカー観や指導を見つめなおしていきたいと思っています。

frontier spirit

2009年01月28日 12時13分32秒 | 人として
先日、練習試合の後、
自分とチームのトレーナー、都立北園高のサッカー部の先生、
そして、以前のチームで一緒に仕事をしていて
今は東京ヤクルトスワローズで2軍のトレーナーをしている方の
4人で食事をしながら、いろいろとお話をさせていただいた。



北園高の先生の
岩のような揺ぎ無い信念で指導に当たられている話、
プロという厳しい世界で戦っているトレーナーの方の話など
熱い話が聞けて、
とても楽しい時間だった。
あっという間に4時間近くが過ぎていた。



それぞれに次の日の仕事もあったので、
名残惜しい気持ちながらも、
お互いの場所、それぞれの道で頑張ることを確認して
その場は御開き、となった。



熱い気持ちを持った人達との話は
自分の中の何か忘れていたものを
思い出させてくれる。



指導において何が一番大切なのか?
この日の居酒屋で再確認できた気がしている。



新年早々に
大学時代のサッカーの友人達と集まった時にも
同じような話になった。



その後も、
その友人の一人とその時の話題について
メールで議論の続きを行っている。



練習試合の後の居酒屋における熱い話し合い、
新年会も兼ねた大学時代の友人とのサッカートーク。
メンバーも話題も全く異なるが、
両方に共通しているテーマは同じだった。



「人を動かすのは、人の情熱だけではないか・・・」



その本人が内なる情熱に突き動かされるのはもちろん、
周囲の人間も、その熱さに触発されて、
気がついたら自分の中にも熱い気持ちが生まれていた・・・
というのはよくあること。



そのうちに、
お互いがお互いの熱さにされに触発され、
もっともっと熱くなっていく。



居酒屋トークでは
愚痴や皮肉といったものは一切なかった。
大学時代の友人との新年会もそうだった。



そこにいた人達は
それぞれが熱さを持ち、
何かを感じ、
何かを変えていこう
という気概を持っていた。



北園高の先生は
静かだけれでも熱い、まるで赤々とした炭火のような情熱で
チームを変えようとしていた。

スワローズのトレーナーの方は
所属のトレーナーの方々と一緒に
<トレーニングとケアを統合する>ような
新しい枠組みを作ることに挑戦していた。

チームのトレーナーの方も
選手達をこうしていきたい、
という信念をもっていた。

大学の友人の一人は
危機感をもって
日本サッカーはこうしていくべきではないか、
と話していた。

もう一人の友人は
埼玉で小学生を指導しているが
小学生の指導ではもっとこうしていきたい、
と話していた。



皆、自分の中の何かに突き動かされて
挑戦し続けていた。



金銭のためだけでなく、
もっと深い、内なる動機に突き動かされて
前へ前へと進もうと
もがいていた。



あたかも、開拓者精神をもった人々のように。



指導に正解なんてない。
目の前の選手達がどうすれば成長できるのか?
どうすればチームが強くなるのか?
誰も教えてくれない。



『サッカーなんてのは教えるものではない』
という意見もある位、
サッカーにおける指導・コーチング自体、
あたかも
「〝誰もいない場所〟〝道なき道〟を進んでいく」
ようなもの。



高村光太郎も
『道程』という著作の中で

『僕の前に道はない
 僕の後に道は出来る』

と語り、
生き続けること、困難に挑戦し続けることにおける
気概を表現した。



【frontier spirit】



ありふれた言葉かもしれないが、
いま一度、
その言葉の意味を噛み締めたい。



居酒屋で御一緒させていただいた方々、
新年会であった旧友達。
彼らも自分の場所で、
自分なりの【frotier spirit】をもって、
前に進もうとしていた。



自分も
熱い気持ちをもって、
前に進みたい。



チームで掲げた都大会ベスト16という目標は
簡単ではないし、
都大会に出ていないチームが掲げる目標としては
ある意味、無謀といえるかもしれない。



それでも
チームで決めた目標なら、
なんとか成し遂げたい。



日々の練習でも、
少しでも目標に近づきたい。



気概と勇気をもって、
グランドに立ち続けたい。



スタッフは全員、
仕事を持ちながら、
グランドに立っていて、
時間的にも経済的にも
本当にギリギリのところで
指導に携わっている。



今の時代、
グランドの外では
厳しいことは少なくないが、

「諦めずに、気概と勇気をもって、
 困難に挑戦することが大切なんだ」

ということを忘れずにいたい。



自分も含めたスタッフの行動で
「〝目の前の困難〟に対してどう立ち向かうか」
ということを選手達に伝えたい。



「愚痴をいうのではなく、
 我慢や忍耐など精神的な強さを持ちながら、
 一歩でも前に進もうとする気持ちが大切なんだ」
ということを行動で伝えれば、と思う。



同時に、
スタッフから選手に伝えるだけでなく、
選手の頑張りに刺激を受け、
選手の情熱からも学びたい。



選手とスタッフが
お互いに熱い気持ちを持ち、
チーム全体で、
一歩ずつ、1ミリずつでも、
前に進んでいければ、
と思う。



今のチームの挑戦が終わる頃、
お互いの気持ちの中に
何かが残るような挑戦を続けたい。



日々、挑戦を続けるために
最も必要なのは
熱い気持ち。



どんなに不器用でも、
どんなに失敗しても、
諦めない強さ、
挑み続ける強さこそが
壁を打ち破る原動力。



どんなに下手でも、
身体能力が低くてもいい。
お互いに助け合いながら、
声を掛け合いながら、
熱い気持ちでプレーしていけるチームに
なっていきたい。


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