2週間に渡って開催されてきた東京オリンピックが閉幕しました。コロナの蔓延による1年間の延期があったり、関係者の不祥事があったり、基本無観客での開催になったりしましたが、やっぱり大規模なスポーツの国際大会が開催されるというのは面白かったですね。単一競技のワールドカップとは異なり、いろんな種目が同時に開催されるので、お祭り感がハンパなかったです。
で、せっかくなので何かスポーツゲームでもやろうかと思ったのですが、オリンピック種目になっているスポーツの中で、手元にあるものと言うと、野球とかゴルフとかテニスとか、オリンピック感に欠けるというか、各国リーグやワールドカップなどの方が重要で、その競技におけるオリンピックの重要性があまり高くないものばかりなんですよね。
個人的にオリンピックっぽい競技というと、カヌーとか、馬術とか、ホッケーとか、アーチェリーあたりですかね。でもその辺の競技はあまりゲーム化されることが少ないので、当然手元にある確率も少なくなってしまいます。
と、思っていたら、そう言えば一つ、スポーツゲームというジャンルからは外れますが、オリンピックっぽいゲームも持っていました。それがPCエンジンのデジタルコミック「YAWARA!」(SOFIX)です。
本作は、漫画・アニメで人気を博した、浦沢直樹原作の「YAWARA!」を元にしたデジタルコミックです。



オープニングに流れるのは、永井真理子の「ミラクル・ガール」。やっぱりYAWAEA!と言えば、この曲ですね。
アニメーションも、アニメ版と同じというわけには行きませんが、いろんな姿の柔をひたすら推しまくるという、アニメ版と同じコンセプトの映像となっています。

STORY には「主人公は猪熊柔」と記されていますが、本作は柔を追いかける新聞記者の松田さんの視点で進んでいきます。


柔がひったくり犯を巴投げで投げ飛ばすところを、偶然目撃した松田。彼女こそ次世代のヒーローになるとほれ込んだ松田は、その時はまだ無名の存在だった柔を追いかけ始めます。
また、柔の祖父・猪熊滋悟郎も、柔を鍛え上げてバルセロナオリンピックで金メダルを取り、国民栄誉賞を受賞するという青写真を描きます。
しかしそんな周囲の期待とは裏腹に、当の柔は柔道に対してそれほど積極的にはなれず、あくまでも“普通の女の子”としての幸せを求めているのでありました。

ゲームはいくつかの選択肢から松田さんの行動を選択しながら進んでいきます。
ただ、選択肢は多くても4つ。端から選択していけば、詰まることなく話は進んでいきます。なんなら1つしか選択肢がないところも多いので、適当にポチポチボタンを押しているだけでもなんとかなったりします。

マニュアルによれば、本作は全5章に分かれているのですが、ゲーム中には明確に章の分かれ目みたいなものは表示されません。ですが、なんとなく話の区切りのようになっているところで、アニメ同様に滋悟郎さんの出てくるアイキャッチが定期的に現れます。
漫画の方は読んだことは無いのですが、アニメの方は一応リアルタイムで観ていたのと、何年か前に再放送していたのを少し観ていたのとで、大体のストーリーは理解しているつもりです。本作は、基本的にはアニメ版の序盤の展開をほぼそのままなぞっている感じですね。
ただ、尺の都合か、ちょっと説明不足で、話が飛んでいるような気がするところもあったりします。

一方的に柔をライバル視している、本阿弥さやか。
今回のプレイで一番気になったのは、さやかお嬢様がなぜ柔のことを知っていたのか、ということです。
原作では柔のライバルに仕立て上げるために滋悟郎さんがさやかお嬢様に突っかかっていくんですけど、その辺の描写が抜けているので、いろんなスポーツを制覇してきたさやかお嬢様が、なぜか柔の実力を知っていて、無名の柔を倒すために柔道を始めたみたいになっているんですよね。

柔に投げられる風祭さん。めぞん一刻の三鷹さんといい、神谷明の2枚目半の演技がいいよね。

かませの藤堂さん。そこそこの実力者のはずなんだけど、基本かませ役ばかりで、勝っているところをほとんど見たことがありません。でも結構いい性格していて、割と好きなキャラです。

主人公の柔を含め、面倒くさい性格をしているキャラクターが多い本作の中で、数少ない良い人であるジョディ・ロックウェル。この人も好きなんだけど、なんかずっと怪我に苦しんでいるというイメージが強いんですよね。スポーツに怪我は付き物とは言え、漫画作品なんかでは、怪我で本来の実力を発揮できない展開って、あんまり好きじゃないんだよなぁ。
特に難しいところもないので、すんなりラストまで到達しました。プレイ時間は3時間弱くらいだったでしょうか。
しかし、オリンピック合わせでプレイした本作なのですが、実は柔が高校を卒業して短大に合格するところまでしか描かれていないので、残念ながらオリンピックまで行っていないんですよね。

一応、メインのお話として描かれた部分ではありませんが、将来オリンピックで金メダル取りますよ、といったことは示唆されるのですが。


エンディングは姫乃樹リカの「スタンド・バイ・ミー」。こちらはアニメ版のエンディングとは異なり、本作中の画像が使用されています。
個人的には、YAWARA!のエンディングというと、辛島美登里の「笑顔を探して」の方が印象が強いのですが、調べてみたら、高校時代の時はずっと「スタンド・バイ・ミー」が使われていたんですね。
なお、本作の主人公は松田さんなので、クレジットも柔より松田さんの方が先に来ています。
なんだかんだで、もう30年以上前の作品になるのですが、今のアニメと比べると、やっぱり物語のスピードがゆっくりしているなぁと思いました。
例えば、柔が試合をやりたくないと言い出したとして、周りがああだこうだ言っても、なかなか意見を変えないんですよね。あれをやったけど上手くいかず、これをやったけど上手くいかず、数話費やした結果、何かのきっかけでようやく試合出場を決意するとか。
これ、最近のアニメだと、もっとテンポよく話を進めるような感じになると思うんですよね。でもその裏返しとして、キャラクターの関係性が希薄になりやすい。その点、昔のアニメは時間をかけてたっぷりと描くことができるので、キャラクターの行動に説得力が生まれやすいと思います。
まあ、何話も使っておきながら全然話が進まないというのも問題なので、一長一短ではあるんですけどね。ともあれ、昨今のアニメももう少し余裕を持った作品作りができればいいと思います。アニメの総数が増えて視聴しきれなかったり、基本2倍速で視聴する層がいるなど、のんびりした作品作りをしたくても、なかなか時代が許さないのかもしれませんが。
で、正直なところ高校時代は大して試合をしておらず、ちょっと中途半端なところで終わっているのですが、本作には続編「YAWARA! 2」があります。近いうちにそっちもプレイしたいと思います。
で、せっかくなので何かスポーツゲームでもやろうかと思ったのですが、オリンピック種目になっているスポーツの中で、手元にあるものと言うと、野球とかゴルフとかテニスとか、オリンピック感に欠けるというか、各国リーグやワールドカップなどの方が重要で、その競技におけるオリンピックの重要性があまり高くないものばかりなんですよね。
個人的にオリンピックっぽい競技というと、カヌーとか、馬術とか、ホッケーとか、アーチェリーあたりですかね。でもその辺の競技はあまりゲーム化されることが少ないので、当然手元にある確率も少なくなってしまいます。
と、思っていたら、そう言えば一つ、スポーツゲームというジャンルからは外れますが、オリンピックっぽいゲームも持っていました。それがPCエンジンのデジタルコミック「YAWARA!」(SOFIX)です。
STORY
主人公は猪熊柔。
かつて全日本選手権5連覇を成し遂げた猪熊滋悟郎の孫娘の柔は幼少の頃から、滋悟郎の柔道英才教育(特訓?)を受けて育つ。
ところが滋悟郎の期待とはうらはらに、柔自身は柔道に興味が今一歩。
普通の女の子にあこがれる日々をおくっていたそんなある日、熱血新聞記者の松田と出会ったことで……
YAWARA!・取扱説明書より
本作は、漫画・アニメで人気を博した、浦沢直樹原作の「YAWARA!」を元にしたデジタルコミックです。



オープニングに流れるのは、永井真理子の「ミラクル・ガール」。やっぱりYAWAEA!と言えば、この曲ですね。
アニメーションも、アニメ版と同じというわけには行きませんが、いろんな姿の柔をひたすら推しまくるという、アニメ版と同じコンセプトの映像となっています。

STORY には「主人公は猪熊柔」と記されていますが、本作は柔を追いかける新聞記者の松田さんの視点で進んでいきます。


柔がひったくり犯を巴投げで投げ飛ばすところを、偶然目撃した松田。彼女こそ次世代のヒーローになるとほれ込んだ松田は、その時はまだ無名の存在だった柔を追いかけ始めます。
また、柔の祖父・猪熊滋悟郎も、柔を鍛え上げてバルセロナオリンピックで金メダルを取り、国民栄誉賞を受賞するという青写真を描きます。
しかしそんな周囲の期待とは裏腹に、当の柔は柔道に対してそれほど積極的にはなれず、あくまでも“普通の女の子”としての幸せを求めているのでありました。

ゲームはいくつかの選択肢から松田さんの行動を選択しながら進んでいきます。
ただ、選択肢は多くても4つ。端から選択していけば、詰まることなく話は進んでいきます。なんなら1つしか選択肢がないところも多いので、適当にポチポチボタンを押しているだけでもなんとかなったりします。

マニュアルによれば、本作は全5章に分かれているのですが、ゲーム中には明確に章の分かれ目みたいなものは表示されません。ですが、なんとなく話の区切りのようになっているところで、アニメ同様に滋悟郎さんの出てくるアイキャッチが定期的に現れます。
漫画の方は読んだことは無いのですが、アニメの方は一応リアルタイムで観ていたのと、何年か前に再放送していたのを少し観ていたのとで、大体のストーリーは理解しているつもりです。本作は、基本的にはアニメ版の序盤の展開をほぼそのままなぞっている感じですね。
ただ、尺の都合か、ちょっと説明不足で、話が飛んでいるような気がするところもあったりします。

一方的に柔をライバル視している、本阿弥さやか。
今回のプレイで一番気になったのは、さやかお嬢様がなぜ柔のことを知っていたのか、ということです。
原作では柔のライバルに仕立て上げるために滋悟郎さんがさやかお嬢様に突っかかっていくんですけど、その辺の描写が抜けているので、いろんなスポーツを制覇してきたさやかお嬢様が、なぜか柔の実力を知っていて、無名の柔を倒すために柔道を始めたみたいになっているんですよね。

柔に投げられる風祭さん。めぞん一刻の三鷹さんといい、神谷明の2枚目半の演技がいいよね。

かませの藤堂さん。そこそこの実力者のはずなんだけど、基本かませ役ばかりで、勝っているところをほとんど見たことがありません。でも結構いい性格していて、割と好きなキャラです。

主人公の柔を含め、面倒くさい性格をしているキャラクターが多い本作の中で、数少ない良い人であるジョディ・ロックウェル。この人も好きなんだけど、なんかずっと怪我に苦しんでいるというイメージが強いんですよね。スポーツに怪我は付き物とは言え、漫画作品なんかでは、怪我で本来の実力を発揮できない展開って、あんまり好きじゃないんだよなぁ。
特に難しいところもないので、すんなりラストまで到達しました。プレイ時間は3時間弱くらいだったでしょうか。
しかし、オリンピック合わせでプレイした本作なのですが、実は柔が高校を卒業して短大に合格するところまでしか描かれていないので、残念ながらオリンピックまで行っていないんですよね。

一応、メインのお話として描かれた部分ではありませんが、将来オリンピックで金メダル取りますよ、といったことは示唆されるのですが。


エンディングは姫乃樹リカの「スタンド・バイ・ミー」。こちらはアニメ版のエンディングとは異なり、本作中の画像が使用されています。
個人的には、YAWARA!のエンディングというと、辛島美登里の「笑顔を探して」の方が印象が強いのですが、調べてみたら、高校時代の時はずっと「スタンド・バイ・ミー」が使われていたんですね。
なお、本作の主人公は松田さんなので、クレジットも柔より松田さんの方が先に来ています。
なんだかんだで、もう30年以上前の作品になるのですが、今のアニメと比べると、やっぱり物語のスピードがゆっくりしているなぁと思いました。
例えば、柔が試合をやりたくないと言い出したとして、周りがああだこうだ言っても、なかなか意見を変えないんですよね。あれをやったけど上手くいかず、これをやったけど上手くいかず、数話費やした結果、何かのきっかけでようやく試合出場を決意するとか。
これ、最近のアニメだと、もっとテンポよく話を進めるような感じになると思うんですよね。でもその裏返しとして、キャラクターの関係性が希薄になりやすい。その点、昔のアニメは時間をかけてたっぷりと描くことができるので、キャラクターの行動に説得力が生まれやすいと思います。
まあ、何話も使っておきながら全然話が進まないというのも問題なので、一長一短ではあるんですけどね。ともあれ、昨今のアニメももう少し余裕を持った作品作りができればいいと思います。アニメの総数が増えて視聴しきれなかったり、基本2倍速で視聴する層がいるなど、のんびりした作品作りをしたくても、なかなか時代が許さないのかもしれませんが。
で、正直なところ高校時代は大して試合をしておらず、ちょっと中途半端なところで終わっているのですが、本作には続編「YAWARA! 2」があります。近いうちにそっちもプレイしたいと思います。

※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます